一句鑑賞

春も・・

花篝・・はなかがり

桜の名所などで、夜桜の風情を引き立てるために焚く篝火のこと。
京都丸山公園の花篝は特に名高い。と私の歳時記にある。
夜桜もライトアップという手法と違って、篝火の灯影に揺らめいてさぞ心打たれるものとなるでしょう。

実は数年前に豊後竹田の岡城へ行ったとき・・・
数日の夜桜のために使用したのだろう、篝火の・・・なんというのだろう、篝火を焚く・・・雪洞。
平たく言えばスタンドですね・・・
それが複数片隅に寄せて片付けを待っていた・・・なんと薪を燃やしたその匂いがまだ残っていた。


春高楼(こうろう)の 花の宴(えん)
巡る盃(さかづき) 影さして
千代の松が枝(え) 分け出でし
昔の光 今いずこ

秋陣営の霜の色
鳴きゆく雁(かり)の数見せて
植うる剣(つるぎ)に照り沿いし
昔の光 今いずこ

今荒城の 夜半(よわ)の月
変わらぬ光 誰(た)がためぞ
垣に残るは ただ葛(かずら)
松に歌う(うとう)は ただ嵐

天上影は 変わらねど
栄枯(えいこ)は移る 世の姿
映さんとてか 今も尚
ああ荒城の夜半の月

この一番の歌詞が心に浮かび鳥肌が立つとはこんな時かな。
思わず詞を詠っていました。横を歩いてた人は驚いてましたね(笑)

正に春、岡城の高みで花を愛で宴を張る。
照明は篝火・・・なんとまあ贅沢な篝火かなと思いましたね。
花の宴が行われたかは不明でしたが、その熾きの匂いに無機質な照明と違った趣があるだろうなと。

この歌が外国でも歌われているのですね。
滝廉太郎の銅像をしばらく見上げてました・・・
城跡の見学コースを全て歩きましたが、楓の花がもうすでに開きかけて。
薯莪の花も城壁の影に咲き始めていた。
地面には地に伏したようなたんぽぽが沢山咲いてました。
花も終わります、ちょっと愁いの季節になりますね。

春が深み、春を惜しみ、春の夢を見、春の哀愁を感じるころとなりました。
現実は入学式などで華やかで賑やかな面もあるのですけど(笑)

コメント一覧

一句鑑賞
まぎれて消えた
それをそのまま表現しては?

秋の蝶が、現(あ)れては消ゆる・・・
どこに?・・・城壁にですね

みたままとはそういうことです・・・
言葉を飾ってはいけません。

岩這ふやう・・・と自分の主観ではいけません。


ふじ
岡城は古城でもある
http://blog.goo.ne.jp/fuji96
句に助言してくださりありがとうございます!!
蝶の句は、帰ってから「岡城址岩這ふやうに秋の蝶」と推敲らしきことをしています。
方向としては間違ってなかった!? ということですね、嬉しいです。  で、その後、
果たして「岩」であの岡城址の石垣の感じが言えてるかなぁ?  「這ふ」ではなくて「添ふ」?  城壁に「紛れて消えた」 と本当は言いたいし・・・などと思ったまま2年が過ぎてることになります ;; 
菫は季節を戻して・・・これは思いついていません。
いただきました言葉を念頭に置きもう一度考えてみます。  ありがとうございました。

今日は 「雨でもするよ~!」 という、大雨の中でのお花見でした 
一句鑑賞
心の目で
見たままを575で岡城址
菫に目を留められたのはそれこそ目の付け所がいいですね。
それと秋の蝶が五六頭もです。

それを岡城の景色にどう納めるか・・・ですが

菫は可憐ですが地にはびこる強さもあるでしょうし。
秋の蝶が見事な曲線で築かれた城壁との対比。・・7
強く堅いものと蝶のやわらかな飛翔ですね。

秋の菫をちょっと季節を戻して、5月くらいの感じで作られてもいいでしょうね。
秋の蝶と城壁の対比で作られては如何でしょう。
なんか名句の予感がしますよ・・・

ふじ
脳は正直・・・!
http://blog.goo.ne.jp/fuji96
春、高楼の・・・ この 「高楼」 の文字を見ただけでも、岡城址が思い浮かびますね。
滝廉太郎さんも、この岡城跡にぴったりの素晴らしい歌詞に惹かれて、曲が生まれたのでしょう。
思いを馳せながら石段を登って行き、振り返って今昇ってきた石段・城址を俯瞰して見わたすとき、感慨深いものがあります。 
まして篝火や薪を燃やした匂いまで残されていれば尚更だったでしょうね。

城跡にはたんぽぽが沢山・・・ん?蒲公英?? 
岡城址と言えば 「すみれと蝶」・・・が思い浮かぶけどタンポポもあったっけ? 見なかった・・・? そう思って2年前の秋に行ったときの写真を見てみました。
ありました!! 白い綿毛を付けた蒲公英3枚、すみれ3枚、その他城址の写真約200枚 (大抵が写真・ビデオ仲間と一緒の旅なので枚数多いのです ><;)

それで気が付きました!! 句にしようとした「菫と秋の蝶」は覚えていたということ。 
写真に撮っただけのタンポポはまるで頭に残っていませんでした。 
「ものを観る」 ということはこういうことなんですね。 脳は正直^^?すごいなと思いました。
どんな句をメモしてるかと言うとですね、 「岡城址秋に菫の咲いてをり」 「五六頭秋蝶乱舞岡城址」 ・・・わはははは素直なもんでしょう(^^;;
一句鑑賞
名曲ですね
藤右衛門さんですね・・・
たしか細川元首相との対談番組でより知りました。
桜だけでなくもっと深い話だったと思いますが、それをサラッと平気なお顔で話される印象でした。

岡城の魅力をもっと知りたいと思い出しながら書きました。
何度も訪ねてみたい場所です。
春も深まりますね♪

koh
岡城
滝廉太郎さんは、岡城を思い作曲されたのですね(^^♪

一方、作詞の土居晩翠さんですが、昨年11月仙台へ行った時、生家を訪れそこを管理されてる初老の方に
『晩翠は、仙台青葉城と会津若松鶴ヶ城と岡城を思い作詞した…』 確かそう聞きました。
日本の唱歌好きな曲で三本の指に入ります

その岡城で一句鑑賞さんがどれほどに心を揺さぶられておられたか、文章から想像出来ました。
岡城初め、万物の春をこんなにも恋しておられるのですね。
私にとっての 「桜に篝火」 の体験は、佐野籐右衛門さん(京都の桜守り)の庭でした。
残念ながら円山公園の夜桜は行ってないんです。

関西はきのう、今日あたりが満開です。
こちらも、深まってきました。
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