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それぞれ「二人組をつくるのが苦手」という人間関係こじらせ気味が共通点。塾講師と美容師、イラストレーターを目指すコンビニバイトなど違う生活を送ってきた男女4人が、あるとき偶然に出会い、結婚が破談になった会社員、椿(松下洸平)の家で集うようになる。
***
いまどきらしく、恋愛にこだわるというよりは「私に規定の価値観をおしつけないで」ともがく人たちの話ではなかったか。それは、今を生きる「未婚者」とか「恋愛が面倒という若者」といったラベル付けへの反発でもあったような気がする。
それぞれが、自分の息苦しさからなんとか抜け出して、居心地のよいポジションを探しているような、やさしいエピソードの積み重ねがよかった。
特に松下洸平の「おなかいたいって言っても治らないけど、聞いてくれる人がいるだけで少し楽になる」(ウロ覚え)みたいなセリフにじんとした。あと、松下洸平がときどきニコッとする笑顔には心臓とけそうになるほどやられたよ…。
この脚本家の書き方でいいなと思ったのは、主演4人にそれぞれ辛い思いをさせた人たちを、単なる悪者にして終わらせないところ。家まで買ったのに裏切ってしまった婚約者も、夫に女友達とカラオケに行くのを禁じた新妻も、売れっ子になって再会した画家の同級生も、ともすれば毒親で終わらせられそうなお母さんにも、それぞれに言い分や思いがあると感じさせるつくりだった。
すごく丁寧にセリフが練られていて面白かったし、観ていて心地よかった。ただ、最終回はちょっと物語としては弱かったというか物足りなかったかな。答えが無いのが答えみたいな、あえて結論を出さないようにしている話なのでしょうがないとは思うけど。
恋愛関係になるという一つの結論よりも、人間関係という続く直線のようなものを扱った話だから、「人によるし、どうでもいいよ」となるのは必然だったんだろう。ドラマチックな展開としては、みどりちゃんを中心にした奇跡の数珠つなぎがクライマックスだったと思う。
***容姿も無関係じゃないのでは?という話
ところで、「男女の友情が成立するか否か」という問題には、私はもう若いときに結論を出している。それこそ、ドラマでも言っていた「人による」ってことだが…。
それを議題に同年代の友人2人と話したことがあって、1人は色白の美人で本田翼みたいな子だった。その子は「難しいよね…(こっちが友だちのつもりでも相手は…)」と言いよどみ、一方で「友情は成立する」と断言した子はぼる塾のあんりちゃんにやや似ていた。そして本当に男子の友人が多いようだった。
つまり、身も蓋もないけどやっぱり容姿による部分は否定できない。今ならもちろん、LGBTQの人を入れたらもっと「人による」となる。
まあ、そこは一旦おいといて、このドラマ、何だかんだ言って美男美女4人のお話なのだ。なので、自分なんかが観ていると「そんな魅力的なのに自分が恋愛対象(親友対象も含む)にならないと思ってか」と若干ひねくれた気持ちもわく。
見た目がどうのとこだわるのは今どきアレだけれども、私は多部未華子の役が三浦透子とか伊藤沙莉とかだったら、また違う味わいのあるドラマになったんじゃなかろうか、と考えずにはいられなかった。
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