14年前の今日、先代のひめが虹の橋を渡っていった
晩年は、入退院を繰り返してばかりで検査をしても原因はわからず、ただただ見守るしかなかった。
真夜中に先生から電話をもらい急いで駆けつけると、
もう心臓マッサージをしている状態だったけど分かったのか少し落ち着き目を開けて私を見て振り絞る小さな声で鳴いた。
それが最期だった。
「最後は一緒に過ごして」と、先生が言ってくれたので連れて帰って同じ布団で寝た。
あのしなやかで、柔らかな温かさはなかったけど。
次の朝、荼毘に伏すために病院へ連れて行くと神妙な面持ちで先生が頭を下げた。
解剖させてほしいと。
これから同じ病気にかかるかもしれない子たちを的確な治療で助けたいと。
結果はガン。
肺炎から肺ガンになったらしくブドウの房のようになっている肺胞のひとつひとつにジワジワと広がっていくので大きな腫瘍と違いレントゲンには全く映らないらしい。
正直、ガンもわからないのかと、落胆と怒りと、玄関を開けた時の空虚さに毎日泣き飽かしてひどい顔になっていた
そんな日が何日か過ぎてサロンのお客様からたまたま聞いた話。
御父様も原因がわからずに同じタイプの肺ガンで亡くなられたと。少し心が軽くなった。
少しだけ。
あれから動物医療はどれくらい進んだんだろう。たくさんのコがひめのように苦しい思いをしてなければいいけど。
ひめがいなくなって、もう二度と!と誓った数年後に縁あって
さくらがうちに来た。
それから10年どぶねずみの様なちびっこを保護した。更に毎年続けて瀬戸際の命のコと出会い今や5匹の大所帯となった。
きっとひめが虹の橋の向こうで導いているのかもしれないね。
後悔と懺悔と感謝の今日は命日。