毎週 火曜日と金曜日に父の様子をみたり父をデイサービスに送り出すために実家に行っています。
デイサービスに行く金曜日を除いて 父は家に居ます。
昨年の暮れまでは家に居る時は 暖かい縁側で預金通帳を並べて預貯金の計算(笑)
私と兄は 「お金に執着があるとボケないらしいよ~」 「ふ~ん それなら当分大丈夫だな~」
お正月のひ孫に上げるお年玉も 父がのし袋に入れてひ孫の人数分を用意して お正月にひ孫に手渡ししていました。
そんな父が最近は一切 預貯金の入っている引き出しを開けようともしなくなりました。
日がな一日 居間で炬燵に入っています。
朝になると起きてきて 居間で 兄が炬燵脇に用意しておいた服に着替え
ます。
兄の凄い所は一切着替えなどを手伝わないことです。
父はゆっくり服の前 後ろを確かめて 時折は肌着を股引と間違えて足を入れたりしていますが 父が気が付いてチャンと着られるまで黙って見ています。
私ならもう手出しをして着せてしまいます。 その方が遥かに早く済ませられますから。
食事もそうです。 私なら父をダイニングに呼ばずに居間の炬燵に運んでしまいます。
でも 兄は違います。
ご飯の用意が出来ると「ご飯が出来ましたよ」と書いた紙を父に見せて
父をダイニングテーブルの父の席に越させて 一緒にご飯を食べます。
一事が万事このようにしています。
今年103歳になる父があまり認知症が進まないのは父が持って生れた
特性もあるでしょうが 兄の父に対するこのような生活なればこそとも思います。
只 以前なら 預金通帳もさることながら 「動かないでいると足腰が弱くなる」と言って 杖を突きながら ゆっくり庭や近所を一回りしていましたが 暖かくなったのに 今は炬燵に入りっぱなしの生活になってきました。
何もしなくてもとても疲れるようです。
やはり この歳になれば一日 一か月の経過は大変な時間のようです。
全く耳が聞こえなくなった去年の夏からは父との会話は筆談になりました。
その筆談も近頃は少し長い文章ですと読んでいるうちに内容を忘れてしまうようになってきて 専ら今は単語だけの筆談になってきていて意思疎通が上手くいかず 父も不安になってきているようです。
父が「なんでも直ぐに忘れてしまう 日に日に馬鹿にになって行くのが分かる」と言いながら 不安げな顔をしているのを力付ける言葉も文章も今の父には届けられないので ただ背中を撫でたり手を握ったりするのみです。
そんな父ですが 食欲は旺盛です。
いつもの時間より食事時間が遅くなると 呼ばなくてもダイニングに来て
「ご飯はまだか?」といった顔つきでキッチンを覗きます。
勿論 完食で 時にはお代わりの催促もします。
二週間に一度の訪問診療の日は シャキッとします。
先生が来る時間の一時間前にはお風呂に入って新しいパジャマを着て待っています。
勿論 毎回血圧も脈拍も異常なしです。 お通じも 便秘薬を半分にしてからは粗相をすることも無く快調です。
前回 血液検査をしましたが 全く異常なしでした。
ただ 体力は 高齢の事もあり仕方のないことで それでも昼間ベッドで横になることも無く居間で聞こえないテレビを見て ご飯も家族と一緒に食べて トイレにも1人で行っている・・・それだけで充分健康と思います。
寒さには当たらないように生活させてください。が先生の言葉です。
金曜日・・・デイサービスに喜んでいく日が多いのですが 行きたくないという日も時にはあるようになってきました。
その時は無理強いせず休んでも良いようにしようと兄と話しています。
父の爪を切りながら 髭を剃りながら思うのです。
何もしなくなった父の手 爪は随分と綺麗になってきています。
そしてお顔はツヤツヤ 耳は福耳で分厚い耳たぶです。
今日久し振りに朝からの快晴 父の気分も上々♪
デイサービスのお迎えの車が待ちきれず 門まで出てお迎えを待ちました。
父を送った後兄が実家の庭で育てている花を撮ってみました。