ニコニコ堂治療室の日々是好日

山形県鶴岡市の鍼灸マッサージ治療室。毎日の出来事やお知らせを綴りたい。

サッカーボーイ、試合で活躍するの巻

2016年07月31日 | どうしました?

 表面的な訴えは確かに「背中を痛めた」サッカーボーイだったが、連日の練習で疲労困憊している状態だ。

 若いから、何やらされても、どうということのないスポーツ少年少女も多いけれど、スタミナ(古臭い言い回しだネ)の程度は個人差が大きい。コーチや監督の正しい判断や観察が行き届いていればいいのだが、それもなかなか難しいらしい。

 よって、ほどなく戻ってきたお母さんには、体は大きくなったとは言ってもまだまだ自己管理が十分できる年ではないので、そこが親の手助けが必要な事、かいつまんで話しておく。

 

 さて、翌日、同じ刻限に連れられてきたサッカーボーイであるが、赤く日焼けした顔をニコニコさせながら言うことには、

「今日は試合に出ました!勝っちゃったので、明日も試合やります!」

「そりゃよかった。走っても、蹴っても、大丈夫だった?」

 試合で走り回っても、ボールを蹴っても、支障なく動けたようで、座位での苦しさもないという。

 触診すると、昨日あった背中や腰のこわばりが解け、走り回ったにしては足の筋肉も前日ほど張ってはいない。傷めた部分はまだ触るとわかるため、前回同様に鍼と灸を施し、後は首肩から足の先までマッサージをして終了とした。

 「ただの筋肉痛と、そうでないときとは自分でわかるはずだよね。傷ついて痛みのある時は、できるだけ早く鍼を打ったほうが治りがいいよ。」

 サッカーボーイは以前にも、足首の捻挫で来院したことがあった。整体や接骨院に通ったが痛みがなかなか取れないと言ってお父さんに連れられてきたのだった。

 前に来た時も同じこと言ったはずだよ。よく処方される時薬(ときぐすり)「ソノウチナオ~ル」は案外何にでも効くものだが、早く治して動きたいならこっちの手当ての方がいいんじゃないかな。

 そう話して聞かせたとしても、どれだけ心に残るのかはわからないが、鍼灸師として言うべきことは言わなくっちゃね。

 帰りしな、大きな声で「ありがとうございました。」と言って帰るサッカーボーイを見送ると、ようやく熱い太陽も沈みかける。本日もこれにて終了。

 帰り道、オレの行く手に真赤な夕日がやけにまぶしいぜ。長く暑い夏の一日が暮れてゆくのであった。