自称「おうちゃく病」のあるじの語ることには、
「鹿児島さ居たなだ。鹿児島の端っこ。〇〇さも居たし,△△さも行った。」
いくつか地名を言っているらしいが、よく聞き取れない。質問し返しても、あるじも耳が遠いので、相槌打って聞くばかりだ。
「ふ~ん、そうですか。」
鹿児島、桜島、西郷さん。鶴岡と兄弟市だよ、鹿児島市は。同級生が鍼灸院開いてるよ。奥さん鹿児島美人だし。鹿児島と言われても少 . . . 本文を読む
往診先のお宅にて。
「こんにちは、ニコニコ堂です。・・・。〇〇さん、入りますよ。」
あるじは耳が遠いので、玄関でピンポン鳴らそうが、戸を開けようが聞こえない。セールスや宗教勧誘が来ても、早々に退散するに違いない。
一応断ってから家に上がって、廊下の奥の居間へと続く扉を開ける。扉を開けると、あるじがマッサージチェアでまどろみ、あるいは、座卓の前で大音量のテレビを眺めている。
さらに大 . . . 本文を読む
「そう…ですか。」
今や日本女性の10数人に一人はこの病気になるという話を聞いているので、まあ、珍しい話ではない。検診で引っかかって、調べると初期の乳がんだったという。
しばらく検査や入院で仕事を抜けるため、上司にこの話をしたところ、「手術できるぐらいで見つかって、良かったと思わなくちゃ。」と慰めて、彼自身も妻を同じ病気で亡くしたことを、思いもかけず打ち明けられたという。
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午前中の雨がいつの間にか上がり、陽が射していい感じの天気になったと思っていた所へ、予約のお客様が現れた。 たまたま、共通の友人がいて、かれこれ10年以上のお付き合いになる。
前回来てからは半月ぶりの来院で、今日は「やっぱり首や肩上部のコリがつらい。右腕の肩辺りが、どことははっきりわからないが痛んで動かしにくい。」とのこと。
はり灸とマッサージの治療をいつものように行い、さらに右肩三 . . . 本文を読む
所用で関西へ行き、一昨日飛行機で仙台へ戻った。
仙台を後にしたのが8時過ぎ、その後高速道を山越えして走った。
帰宅して留守中の後始末やら翌日の支度やら、バタバタ済ませてバタンキュー。
のんきにも、15日朝刊で大地震を初めて知った。
今日になっても大地鳴動おさまらず、刻々と入るニュースは惨状を伝える。
お客様の中には、「津波が来ないだけマシ」と喋っていった人もい . . . 本文を読む