「古沢さん好きって言ってたよね?」と情報を頂き、拝見。
土曜の夜は何故か録画予約ひしめいていて、周回遅れでの視聴となりました、こちら。
今更ではありますが、
コンフィデンスマンのスケッチ帳を見せながらどんなふうにストーリーやキャラクターが生まれたのかを解説する姿が嬉しそう。
古沢さんファンとしてはやっぱり
書いておかねば。
というわけで、早速感想などを書き留めておきます。
あくまでざっくりの覚書ですので、ご容赦下さい。
面白かったー。
お互いのリスペクト具合がビンビン伝わってくる対談でした。
すみません、私、ちょっとヒゲダン藤原くんの高音が苦手で、あまりヒゲダンの曲聴いたことがなかったのですが、今回歌詞の魅力に魅了されました。
コンフィデンスマンJP繋がりのこの2人。
まずは、藤原くんが古沢さんの書斎を訪問。
リーガルハイの大ファンで4周観たと熱く語る藤原くんが可愛い。
そんな藤原くんに電動高さ調整機能付きのデスクを自慢する古沢さん。(笑)
から対談スタート。
まずは、古沢さんに藤原くんがインタビュー。
脚本の魅力。
これまでの脚本を見せる。
嬉しそうな藤原くん。
小狡い弁護士から詐欺師、落ちぶれた刑事まで。
クセが強い個性的なキャラクターが愛すべき人物に見える古沢脚本の魅力はどこからくるのか。
登場人物の人となりが魅力的だと、毎週会いたくなる、観たくなる。そんな人物を作れれば満足だと語る古沢さん。
藤原くん。
さすが、リーガルハイファン。
思い出シーンを紹介してくれました。
私も大好き!コミタン。
オープニングのエアバイオリンから、
熱く民意について語る第9話の法廷シーンまで。
『本当の悪魔とは巨大に膨れ上がった時の民意だよ。
自分を善人だと信じて疑わず、薄汚い野良犬がドブに落ちると一斉に集まって袋叩きにしてしまう。そんな善良な市民たちだ。』
うわっ、やっぱ、古沢さんが描くセリフは核心突いてくるなぁ。
古沢さんの頭に浮かんだ小さな違和感から出来上がるセリフの数々。
違和感とは
正しいとされていることは本当に正しいのかということ。
こうあるべきだと
決められた幸せのかたちや、「可哀想」や「不幸」といった概念は、勝手に人が決めたものであって、それは本当に正しいのだろうか?ということ。
リーガルハイでは、
いかにも幸せという状況を提示しながら、
それを壊す、解放することを意図的にやっていたと語る。
そういう発想にたどり着いたきっかけは?
という質問に
子供の頃から
先生が言ったことを心の中で徹底的に論破することが好き。そういう性分だったと笑う古沢さん。かなりドロドロ。(笑)
子供時代は、まんが道を愛読。
アニメ観ながら広告の裏にスケッチ 。
アニメや特撮ものをテレビで観ながら、自分が納得できるストーリーを頭の中で勝手に想像していたため、大人になってストーリーについて思い出話をすると、他人と異なる記憶に書き換えられていることが多いらしい。さすがたわ。
ストーリーファーストなのか、
メッセージファーストなのか。
という藤原くんからの質問に
メッセージが一番先にあることは、ほぼないが、書いていく中でそれを明確につかめるかどうか、
お客さんに届けたいテーマが自分の中に明確にみえて来て、ちゃんと届くクライマックスになるかどうかを考えて作っていると答える古沢さん。
一方、藤原くん。
最初に伝えたいことがあるという作り方が苦手という話からテーマが膨らんでいく。
テーマを伝えようとすることからスタートすると説教臭くなる。
面白くならない。
面白いと思う登場人物たちの会話を書きながら途中からテーマが思い浮かぶ感じだと古沢さん。
ミュージシャンたるものメッセージ性のある音楽を発信するべきと思って曲を作っていたことがあったが、うまくいかなかった。
自分は音楽が楽しいから聞いている、何かを教わりたくて聞いているわけでないことに気づいた。
気づいたら隣にいるような感覚だと語る藤原くん。
こうあるべきだという歌を作るのがつまらなくなってしまったらしい。
人間の感情は一つに染まることはなくて
悲しい時も笑ってしまったりする
本当の自分の気持ちを自分でもわかってないこともあると古沢さん。
スランプってありますか?
(脚本家は)何もない原野をこっちだろと適当に道を作っていくような仕事。
最初から行き詰まっている。
一歩進みながらこっちじゃなかったんじゃないかまたやり直すことを何回も繰り返す。スムーズにできたことが一度もない。
って開き直る古沢さん。カッコいい。(笑)
そんな彼の制作風景。
コンフィデンスマンPとの地味な打ち合わせ。
書き上げた脚本の結末に納得がいかない。
それぞれに考えこむプロデューサーと古沢さんの2人。
プロデューサー曰く、
古沢さんはどんな人?
「理性と感性が共に秀でている人はそういない。数少ないそんな脚本家の1人。」
試行錯誤を繰り返す。
頭かきむしる古沢さん。
キャラ、ストーリー、頭、お尻全部いっぺんに考える。
歩いて歩いて考える。
4、5時間歩いて考える。
何回トライできるか。
限られた時間の中で、
たくさんトライできたら、それなりのものができる。
特に書くのが楽しかったのは?
という質問に
いつも楽しい。
作り話作っているだけの仕事。
楽しんでもらえるものを作ろうと思っている。
産みの苦しみ
納期的な苦しみはあるが、
五感が広がっていく楽しみがあると藤原くん。
昨日の自分はクソ
自分はマシだと思いたい。
お客さんに楽しんでもらうため
自分が満足するため
どっちも。
作るということはその両方を考えることだと思うと語る古沢さん。
この先したいことは?
めちゃくちゃ面白い話を作りたい、
100年200年演じられる人物を作りたい。
むっちゃ期待してます!
そして
SWITCH
今度は古沢さんからインタビュー。
今や時の人。
スタジオでピアノスタート。
ほとんどの楽曲の作詞作曲を担当している彼。
いちファンとして凄みを暴きたいと古沢さん。
スタジオに到着すると
あれ、今度は藤原くん、かっこよくドラムたたいています。
小学校の時はドラマー志望だったらしい。
歌を作る人への憧れ
歌をどうやってつくるのかとの質問。
「Pritender」はどうやって出来たのか?
リフレインのフレーズが最初に浮かんだ。
最初はキーがもっと高かった。
作っていくうちに切ないメロディがガッと浮かんで、それに合わせたらリフレインのフレーズ高すぎたので下げた。なんてエピソードを披露。
歌詞は
君の運命のヒトは僕じゃない
が、パッと浮かんで
痛いやいやでも甘いな
いやいやグッバイ
(韻を踏ませてるよね。
この感じ、面白い。古沢さんじゃないけど、いや、凄い!)
髪に触れたことが痛いと表現した人がかつていただろうか!
自分の感情を否定し続ける切ない歌詞の凄さを熱く語る古沢さん。ベタ褒めです。
スキャットが連れてきてくれた歌詞ですねと藤原くん。
音楽との出会い。
ピアノを習うが、全然うまくならなかったが、ウルトラマンティガだけ上手に弾けた。(笑)
大学でメンバーと出会う。
髭が似合う歳まで音楽を続けたいという理由でつけたバンド名「Official髭男dism」。
地元の銀行に就職。
2年後、全員で上京。
和気藹々な様子が画面に映る。
就職での葛藤。
仕事はやりがいもあり人間関係も良好だったが、音楽にさける時間が少ないのが苦痛だったと語る藤原くん。
やめるのに迷いはなかったよう。
ターニングポイント
アルバム「Traveler」
自分以外のメンバーが作った曲を入れることが出来た。
それまで、他のメンバーが曲を作ることが許せなかった。
そんな自分の驕りに気づいた。
自分のつまらないエゴでバンドを潰したくない気持ちがあったが、
自分の気持ちを納得させるまでに時間がすごくかかったと笑う藤原くん。
(有り余る才能がある者、故の悩みに凄みがある。藤原くん、深い!)
ただ、つまらないエゴが消えたわけではなく、ダークサイドの自分が未だにいるらしい。素直に認めるあたり、可愛い。
そして、それにいいですねぇーと声をかける古沢さんが、楽しい。
旅は道連れはいい歌だ。
私、好き。
スランプについて。
Laughterの前にスランプがあった。
アルバムを書き切った。
紅白にも出た。
その先
何を書いたらみんなに聞いてもらえるのか悩んでいたらしい。
そんな中で作った曲がLaughter
Laughterの歌詞
「ゴールや距離ではなくて
絶えず響いていた声こそが
孤独な夜にサーチライトにしてた
あの光だった 今やっと気づいた」
ここに藤原聡が一番入っている感じがすると古沢さん。
バンドがどこを目指すべきなのか。
果てが見えるのが嫌だった。
ものづくりには、果てがない。
心の声についていき続けることだなと思った。と藤原くん。
「鏡の中を覗いても羽ひとつも
見あたらないけど鳥の声が聞こえる」
羽は見えないけど飛びたい
自信の要素は見当たらないけど
とにかく音楽をやりたいという
自分たちの姿に重ねた。
鳥=自分たちの志、笑える瞬間、象徴、シンボル、
自信はないけど音楽は楽しい
自分たち自身が、素晴らしいと思うものを妥協なく信じてやってきた。
そこからきた歌詞だと藤原くん。
音楽とは。
他のものがなくなっても、音楽だけは自分の体に染み付いていて
一番身近にあるくせに一番遠くにあってくせになるもの。
塩対応なのに神対応。
音楽に悩まされるけど、結局最後には救われていて、その最後の先にまた悩まされていて。
得体の知れないけど、そこ中心に回っているもの。
(その表現を聞いて、唸りまくる古沢さん。
刺激をビンビン受けている様子が楽しい。)
音楽に出会えた喜びを全身で表現している人たちだと感じると古沢さん。
まんが道を読んで、創作して生きると決めた瞬間に空が青く見えた
みたいな感情をヒゲダンの曲を聴くと思い出して泣きたくなる。
メッセージのかたまりのバンドだなと思うと熱く力説。
「ありがとうございます」とちょっと照れながらも嬉しそうな藤原くんが、印象的でした。
申し訳なさそうに恥ずかしそうに
藤原くんに演奏をリクエストする古沢さん。
Laughterを演奏。
聴きながら感動のあまり、
涙ぐんでる古沢さん。
本当に好きなのね。沢田研二を超えたか?
いや、別物か。
ピアノ弾き語り藤原くん。
感性の塊だな。
「自分自身に勝利を告げるための歌」
という歌詞が、清々しく響いて、なんかちょっと神々しくさえありました。
いやいや、面白かった。
私、古沢さんファンなので、
序盤は古沢さんの語る古沢節に。
後半は藤原くんの話を聞いて嬉しそうに、興味深そうに様々なリアクションをとる古沢さんの様子にほくそ笑んでおりました。
まさに、才能×才能。
これからのおふたりの活躍が楽しみです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます