6/10より映画公開されましたー。
数ヶ月前、こちらの製作開始のニュースを聞いた時に、原作は読了済。
こちらに感想を書かなかったのは、
「これ、どんな映画にするんだろ?」と
???が3つくらい飛ぶ読後感だったせいかもしれません。
私が原作を読んだ時の印象は
これは「水泳のhow-to本?」でした。
私は全く泳げないのですが、この本を読んで、「なんか泳げそうな気がする。。泳いでみたくなった!」と妙に前向きな気持ちになったことを覚えています。
でも、正直それ以上のものはなくて。
単に私の読解力の不足かもしれないのですが。
どうするのかなぁー
と心配しての公開。
初日に観て参りました。
入りは…1〜2割ってとこでしょうか。
以下、ネタバレがありますので、
ご自身でご判断ください。
そこはかとなくノスタルジックな色調。
(私の老眼が進んでいるからなのか。ぽやーんほんわかした感じ。プールの水の色も関係あるのかな。)
そんな中
長谷川博己氏演じる
主人公の小鳥遊雄司、ほぼ出ずっぱりです。しかも7割裸という、まさに身体を張った熱演。
カナヅチの理屈っぽい哲学者がスイミングスクールに行って泳げるようになる話。
なんですが。
哲学者という設定は映画オリジナルかと。
原作もかなり理屈っぽいのですが、その特性をよりデフォルメするにはなかなか美味しい設定です。
設定を哲学者にして
生死を身近に感じる辛い体験をしたエピソードを加えることで、
楽しい水泳how to本から
「前を向いて生きるということとは何か」
という大変哲学的なテーマを内包したハートフルな人間ドラマに進化していた印象でした。
大学の学生と「人はなぜ生きるのか」なんて語り合ったり、
ファンキーな住職とちょっと禅問答的な会話をしてみたり。
「泳ぐ」ということが「生きている」ことを実感する手立てになっていく様子が心地よく、「あー私も泳いでみたいなぁー」って思ったりしました。
アザラシと連れ添って泳ぐハセヒロ氏の姿に妙に癒され、綾瀬はるかちゃん演じるコーチが彼を導く女神のよう。
「おっぱいバレー」を思い出してしまった。(仲村トオル氏の「ナイス!おっぱい!」に感動したんだった。)
小鳥遊の辛い経験についてはなかなか明かされないので、謎の関西弁を捲し立てる元妻らしき麻生久美子に「ん?」となったり。
いい感じの関係を築きつつあるシングルマザー奈美恵さんにもうちょいインパクトがあったら良かったなぁーと思ったり。
思うことはいろいろありましたが、総じて楽しく鑑賞。
次回はちょっと重めの作品を観たいかな。
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