この言葉について、このブログを読んで下さっている方々には特に説明の必要はないと思います(そもそも日本人の常識)。
政治家なんかはこの言葉の精神を貫いてそうな方々が多そうな印象を受けますけどねぇ~。
主に国民に対して。
でも、「面従腹背」ということはある程度大人にならなければ出来ないことであるように思います。(そして、ある意味必要な価値観、行動様式であるとも言える。)
ガキは何でも感情を表に出していきますからね。
嫌な人には嫌な態度を、都合の良い人には良い態度をしてしまうのが子供達です。
そんな子供たちでも成長するに従ってこの「技術」も少しづつ学んでいくことになり、彼ら/彼女らはどんな子であったとしても、程度の差こそあれ、この言葉を全く実践せずに一生を終えるというようなことはないでしょう。
つまり、「面従腹背」とは、(その是非はともかく)ある種「大人の」やり方であると言えると思います。
さてところで、僕はここで「面背腹従」という概念を提唱したい、そのように考えております。
すでに述べたように、
表面上も内心も相手に従うような態度である、「面従腹従」
および
表面上も内心も相手に逆らうような態度である、「面背腹背」
これらの精神は共に「子供の」ものであると言えます。(前者は特に子供のものとは言えないか💦)
しかしそのどちらにも属さず、そうでありながら「面従腹背」ではない、そのような心理状態、態度、というようなものが存在するように僕は思うのです。
それがすなわち、「面背腹従」である、という訳です。
以下、例を挙げつつ詳しく説明していきましょう。
まず、超分かりやすい例から。
好きな子に対して、意地悪をして気を引いたり、接点を作ったりする子供。(幼稚園~せいぜい中学生くらい)
これなんかは分かりやすい、ていうかそのままだと思いますが、これは表面上嫌なことをしているのに、内心では好きってことですからね。
では少し高度(?)な例を。
お母さん(この表現が正しい)に、「勉強しなさい」と言われて、「今から勉強しようと思ってたのに!! 言われてやる気が失せた!!」とかなんとか言って勉強をしない子供。(小学生~せいぜい中学生くらい?)
これは、表面上は勉強しないわけですが、一応勉強に対する思いは存在するはずなので、実は「お母さん」の言葉に深層心理上では従おうとしている感じが見えます。しかし、結局やらないと…。
これは実は色々と言ってくれる「母親」に対して甘えている訳です。
甘えているから、反抗できるわけですからね。
大人になってくると、目上の人に不必要に反抗でもしようものなら自分の社会的立場が危うくなることをしっかりと理解しているものであるので、「普通の人は」反抗なんてしません。
それが「面従腹背」にもつながってくる訳であると思います。
でも、自分が「甘え」ている人に対しては反抗しても、その後いつかは許してくれるということが分かっているからこそ反抗してしまう訳です。
つまりこの例から、「面背腹従」の心理には「甘え」の精神が根底にあるのだと推測できます。
たしかに、最初の例にしても実は相手に対して甘えたいのかもしれませんからね~。
さらに言うと、付き合ってしばらくしてお互いの悪いところが見え始めた恋人同士。
こちらは、付き合い始めた時はケンカなんてなかったのに、ケンカが多くなって、でも仲直り…みたいなことがあるかもしれない。(もちろん、それが続くと本当に仲が悪くなって別れる可能性も普通にある)
これは、始めはお互いを尊重しあって…なんて言うけれども、付き合いが長くなって「甘え」が生じると、相手に対して不満を直接言うようになり、しかしそれにより別れることはないと(意識上は別れるつもりかもしれないけれども少なくとも潜在的には)踏んだ上で、ケンカをする、という具合ではないだろうかと思います。
このようなカップルを間近で見たことのある人ならばあるかもしれませんが、客観的には「仲がよろしいことで」という感情を多少は抱かれる現象なのではないかと思われます。
そういえば、「ケンカするほど仲が良い」なんていう言葉もありますよね?
この言葉にその関係性が端的に表れているように思います。
さてこのようなカップルの場合でも、「面背腹従」の精神が垣間見えますよね?
表面上はケンカしているのに内心では(本音の部分では)お互いを好きなのだから。
ここまでで分かっていただけたかと存じますが、「面背腹従」というものはとどのつまり、
「クソガキの心理」であるということが言えるように思います。(ちなみに、「子供」と「クソガキ」は違う‼)
みなさんは、「面従腹背」的ですか?
それとも、「面背腹従」的ですか?
まあ年をとるに従って前者の方により重きが置かれていくような気がしますが。
(どちらが悪いとか良いとかというものではありません)
常にこのように行動する、というような行動様式がそれぞれの人に存在するはずないですがね。
長文、読んで下さり、ありがとうございました。
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