まあこれは何についても言えることだとは思うのだが。
いくらモチベーションが高くて何かを成し遂げようとする気持ちがあろうとも、それに体がついていかなければ全く意味がない、いや、むしろそのモチベーションの高さは害悪であるとすら言える。
なぜなら、それ(モチベーション)が高ければ高いほど、彼(これは「彼=男性」の場合がより多数であるように感じる)は、もしそれに自分の体がついていかなかった場合、その時の現実と自分が到達したい地点である理想との間には大きな解離が生まれ、そのために仮にその人がある程度人に認められるような働きをしている、またはある程度高い能力を持っていたとしてもそのことを当人はしっかり認識することができずに現実に対する不満だけが残るからである。
これは、当人にとっては非常にストレスになる。
当然のことと言えば当然のことなのかもしれないのだが…
この最も悪い例が、社会的にはエリートであるのが明白であるのに、いきなり自殺してしまう官僚などではないだろうか。
勝手な想像であるが、いかに社会的にはエリートの地位にいようとも、彼はその世界(この場合は官僚の世界)の中で良い地位にたどりつけなかったということ「だけ」で、自分に失望し、そして(本来高い能力を持っているはずの自分を正しく評価しない)社会に失望し、そしてかつての同輩が今の自分よりも高い位置にいることにも失望し、おそらく絶望の末に自殺してしまうのだ。
これは高いモチベーションは、高いプライドと紙一重であることを示してもいる。
エリート教育の典型例として「まずは高いモチベーションを」なんてのがあるが、これはいたずらにプライドだけを高くしてしまう人間を増やしてしまう原因の一つでもある気がする。
まあ、このようにして育て上げられたエリートによって社会は回されているわけですが…
(この過程で落ちこぼれた人間は、「フツーの」人間になるか、または社会からdrop out してしまう、という訳ですね)
世の中、一体何が良いことなのかわかりません。
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