我が家では月に1度、”戦国武将カフェ”を
オープンすることにしました~! いや…。
ホントにお店を営業するのじゃないですよ~。
月に一度、我が家の夕食を”戦国武将を
イメージしたご飯”にするだけのお遊びです。
な~んだ…。どうせ、夕食のメニューに
93歳で関ヶ原の戦いに参戦した戦国武将、
大嶋雲八の”健康長寿カレー”
大嶋雲八の”生涯現役パスタ”
大嶋雲八の”弓大将ちらし寿司”など
”推し武将めし”が登場するだけでしょう…。
…と、言われそうですね。
もちろん”推し武将”雲八さんがメインですが、
その他、月替わりでいろいろな武将さんに
登場してもらい、その武将さんのイメージで
晩ご飯やスイーツを作っていきますよ~!
では…、2月4日の”戦国武将カフェ”です。
寒い冬にピッタリの暖かい料理を作りました。
今回は2月4日が命日の武将さんが登場…。
キリシタン武将、高山右近で~す。
右近さんは高槻城主でした。領内のキリスト教
布教に大活躍…。徳川幕府の禁教令により、
国外追放となり、追放先のマニラで亡くなった。
…と、いう話がよく知られています。
それ以前に、秀吉時代の禁教令により、
城主の座を追われています。そして北陸に
移り住み、加賀前田家に仕えていました。
加賀乙彦さんの歴史小説”高山右近”には
右近ゆかりの料理として、金沢の郷土料理
”治部煮”が登場していた記憶があります。
そこで今回オープンの”戦国武将カフェ”は、
右近ゆかりの”治部煮”を作ることにしました。
”治部煮”というのは金沢地方の郷土料理…。
加賀前田家の伝統的なおもてなし料理として
知られています。観光客にも人気みたい…。
”治部煮”という名前の由来は、諸説あります。
「材料をじぶじぶ煮るから。」とか、「加賀藩の
”治部”という人が考案したから。」、の他に
「キリシタン武将高山右近が考案し、金沢で
西洋人をもてなしたのが起源。」という説も…。
鴨を使うので”ジビエ”…。それが”じぶ”に
なったのでは…?これ、私が思っただけです。
”治部煮”は、鴨肉、春菊、シイタケ、ニンジン
などの具材に北陸地方特産の”すだれ麩”を
加えて、とろみをつけて煮た郷土料理です。
今回は、鴨肉がゲットできなかったので、
代わりにすき焼き用のチキンを入れました。
”すだれ麩”も近所の店には見当たらなかった
ので、肉厚のあげで代用しました。
もうこうなったら”治部煮”とは呼べない…?
”チキンとあげの和風シチュー治部煮風”
…と、呼ぶのが正しいかもしれないです。
完全に”我が家風”の料理になっていますね。
チキンには片栗粉をまぶし、材料を揃え、
じぶじぶと、とろみをつけてじっくり煮ます。
仕上がったら、ワサビを載せていただきます。
みんなで右近さんを偲んでいただきました。
ところで、石川県にはキリシタン武将だった
高山右近ゆかりのお寺(!)があるのです。
”隠れキリシタンの寺”七尾市の本行寺です。
お寺には、「右近さんが前田家に仕えていた
時代、ここに右近さんの修道所があった。」
また、「江戸幕府の厳しい禁教令の中で、
この寺には加賀藩の切支丹の女性達が
ひっそりと、かくまわれていた。」、との伝承が
あるのです。まさに”隠れキリシタンの寺”…。
これは、あくまで伝承に過ぎないですが、
それを裏付けるかのように、このお寺には
切支丹の遺物がたくさん残されています。
(現在、この切支丹仏は写真撮影禁止です。)
ご本尊の日蓮さまの合わせた手を広げると、
十字架が現れたり、切支丹灯篭があったり、
そして切支丹の女性が着ていたという
”切支丹文様”の着物が残されていたり…。
数えきれないほどの切支丹グッズがある…!
また、切支丹料理も伝わっていました。
年に1度の切支丹の祭”アニマー祭”では、
この料理が登場、参詣客にふるまわれます。
”からいもせん””神団子汁”など、珍しい
切支丹料理を味わいました。宣教師さん
が伝えたお料理なのではないかしら…?
私の知らないところで、私の知らない文化が
根付いている…!石川県七尾の本行寺では
隠れキリシタンを知る貴重な体験ができました。
3月も”戦国武将カフェ”オープン予定です。
月1度、1年間、12回ご紹介する予定です。
次はどの武将さんに登場してもらおうかな…。