かわもとさんの長ぐつをはいて川に行こう!vol, 1
福田川 川原橋でのビオトープ導水実験 (2017.5.7)
河原橋にビオトープを作るための導水実験を行ってみました。
◆目的
河原橋付近は湧水が豊富で、渇水期においても湧水が枯れることはありません。しかしその湧水は雨水渠から福田川へ最短距離で流出するため、鳥の水遊び場程度にしかなっていません。そこで、湧水を利用して高水敷きにビオトープを作り、多様な生き物の生息場所にすることができないか、実験を行うことにしました。
今回の実験は雨水渠からの湧水を高水敷きに導水して、水溜りができないか確認することが目的です。
◆実験結果と課題
実験の結果と今後の課題は以下のとおりです。
①サニーホースφ38を約50m敷設することで、河原橋付近の高水敷きに幅2m×長20×深6㎝程度の水溜りを作ることができました。
②水溜りの周りにはたくさんの野草が生えました。種類も例年と比べて多くなりました。
③ベンケイガニなどは例年どおりたくさん巣を作って生息しました。
④水溜りの中にはミジンコなどの小さな生き物が見られますが、魚や昆虫はいません。
⑤大雨が降ると導水管が破損して導水が停止し、そのたびに修理が必要となります。
⑥貯留機能が低いため、導水が1日途絶えると水溜りはカラカラに乾きます。
⑦水溜りの周囲は植物の根や堆積した土砂で作られているため、これ以上水深を増すためには大掛かりな土木工事が必要となります。
⑧大潮の満潮時には海水が流入します。
⑨台風などの大雨の時には、高水敷きは完全に水没して水溜りの土砂も流出します。