あすにゃん日記

500字程度のエッセイを書きます。

ホウロウ哀歌

2020-01-24 05:55:26 | 日記
ゲキ落ちくんが、大活躍してテーブルがピカピカになった翌日。
ワックスをかけて、テーブルは新品同様。
「な? おれも役に立つだろ?」
自慢げな夫の、鼻を明かしてやりたいと願う昨今。
今度は、わたしが大失敗をして叱られるハメになりました。
翌日に、チリビーンズを作ったことから事件がはじまったのです。

うちでは、月に一度、チリビーンズを作ります。
みじん切りにしたたまねぎ、にんじん、ピーマン、合い挽き200gをよく炒め、
大豆の水煮、トマト缶一缶をぶっこみ、コンソメで味付け。
最後に、チリパウダーとチリペッパーを入れてできあがり。
少し冷まして食べるのが、我が家流。

その日も、残ったチリビーンズを、ホウロウの鍋に入れて、
冷蔵庫の中にいれました。
明日の朝、食べよう!
そして、ピカピカのテーブルで、翌日食べる段になりました。
冷え切ったチリビーンズは、まずくて食べられないので、
外に出して、常温に戻そう、と義母はホウロウの鍋を台所に出しておりました。

そのホウロウの鍋を、わたしが、電子レンジに放り込んでチンしちゃったんです!
「にゃんちゃん!!!!! なにやってるの!!!!」
血相を変え、すっとんで来た義母。
「ホウロウは、鉄なのよ! レンジに入れたら、レンジが壊れちゃう!」
幸い、レンジは無事でしたが、義母はすっかりあきれ顔。
「もー、にゃんちゃんったら、常識がないんだから……」

夫は、「きみは、ホウロウがなにで出来てると思ったの?」
わたし「いや、陶器かなーと」
夫「違うよッ! 鉄の上に、ホウロウの塗料がかぶさってるの!」
知らなかった……。

夫も義母も、あまりしつこく失敗を追求しないので、かえっていたたまれないのです。
家庭科が1って、どこまでもたたるんですよ……TT
夫も義母も、家事が得意でよかったねー。
わたしなんか、わたしなんか。
文章しか、得意分野がないよーーーーーTT
「いや、きみは、愛嬌があってフレンドリーだから」
それは、得意分野ではない。むしろ、わたしにとっては、実用的じゃない、
どうでもいい分野です。

ゲキ落ち、感ゲキ!!!!

2020-01-23 08:05:20 | 日記
寒い季節になり、鍋物をする機会が増えました。
うちでは、主に白菜鍋をリビングのテーブル上で食べます。
コンロをテーブル上に置いて、その上に白菜と豚肉をミルフィーユにした鍋を載せて
泡盛で蒸し煮して、ポン酢で食べるんです。
しょっちゅう食べていたので、テーブルの上が焦げて真っ黒になりました。

テーブルを買い替えなきゃ、ダメかなあ。
でも、古いテーブルは、処分するにもお金がかかるしなー。
テーブルに広がっていく、黒い焦げをながめつつ、
わたしと義母はため息ばかり。
いくら布巾でこすっても、焦げはこびりついている。
「どうしましょう、おかあさん」
「そうねえ……」
義母も、あまり家事のことをうるさく言わない人なのです。
きれい好きなんだけど、わたしの部屋が乱雑でも
なんにも言わないのでした。
それどころか、義母も使うこたつの上が、
わたしの予定表(明日なにをするか、書いておかないと忘れるのです)
でいっぱいになっていても、
なんにも言わないのでした。
心中おだやかではないだろうに、よくがまんしてる。

とにかく、義母とわたしは、テーブル上の焦げをながめてため息をついていたのです。
それを見ていた夫が、テーブルの焦げに爪を立てました。
ごしごし。
「おや、剥がれるぞ?」
言われたとおりでした。爪の痕が、線状にくっきりと。
「ははぁ、テーブルに塗ったワックスが焦げてるんだな」
夫は、がぜん生き生きしてきました。
「ゲキ落ちくん、貸してくれ。掃除してみる」

ゲキ落ちくと呼ばれる、スポンジ式の掃除用具をわたすと、
夫は熱心にテーブルをごしごしと拭き始めました。
「これを見ろ!」
なんと、その場所だけ、テーブルはピカピカです。
「ワックスを剥がしたんだ。あとで塗り直してあげるよ」
どーせわたしは、家庭科が1よ!

新品同様になったテーブルを眺めつつ、
生活力の違いを実感する、
今日のわたしでした。





機械に遊ばれて、へこんだ話

2020-01-05 19:34:02 | 日記
 くやしいったらないんです。
 去年末からAmazonのAIスピーカー(アレクサ)と、GoogleのAIスピーカー(OKグーグル)を使っているんですが、グーグルのAIスピーカーが、言うことを聞いてくれない。

 義母や夫のいうことは、すなおに聞くんですよ。
 お天気予報、
 占い、
 楽曲のプレイ……。

 特にAmazonのAIスピーカーは、あらかじめAmazonプライムに入っているため、定額でやりたい放題。もちろん別途有料のものもありますけどね。

 で、わたしも、使いこなしている夫や、義母とおなじように、アレクサやOKグーグルに命令します。
「今日のリマインダはなに?」
 すると返事は、
「2019年の***をプレイします」
 勝手に、知らんアーティストの曲を流し始める。
 来年80代になる義母が同じ事をすると、
「今日のリマインダは、郵便局に行くことです」
 
 80年代には、音声認識なんてコンピュータにできっこないと言われていた。
 21世紀のいま、コンピュータは人を見て認識する。わたしの滑舌が悪いからだ、と家族は慰めるけれど、わたしは、機械に舐められてるんだ。
 へこむー。