ある時、会社の飲み会で一人の先輩社員が言った一言、
「はやこま君はよくあの車でスキーに行ってるね」。
神奈川県から栃木県に転勤し、本格的に始めた趣味がスキー。今では県内のスキー場は大型二ヶ所になってしまったが、隣県の福島や群馬を合わせると日帰りで楽しめるスキー場がたくさんあります。
転勤した当時の2代目の愛車、チェイサーの後輪にネットチエーンをはめて近くのスキー場へ。チエーンは早めに装着し過ぎるとドライ路面は運転しづらいし、遅いと雪道をサマータイヤで走るので危険。なので、チエーンは装着する手間よりも、どこではめるか?を、見極めるタイミングが難しいと私は感じている。
転勤した翌年の冬、会社の上司・先輩家族と山形県米沢市へ泊りがけでスキー旅行に行く事になった。上司は遅くに自家用車を購入したのでプリメーラにネットチエーンで雪道は初体験。先輩は栃木県生活が少しだけ長く子供達とのスキーが趣味なので、ビスタにスタッドレスの完全防備、我がチェイサーは前述の通り、FR車でネットチエーン。3台連ねて東北自動車道のインターチェンジを降り、福島県と山形県の県境を越える国道13号線、通称:栗子峠に入るこの道は冬の降雪量が多いので地域では有名な路線だ。
それをふまえ、雪道に慣れたチェイサーが先頭、雪道初心者のプリメーラを間に挟み、完全防備のビスタが尻(ケツ)持ち、の隊列を組んで走行。まだ、携帯電話など普及してない時代で、持っていたハンディ無線機でビスタと連絡しながら夜の峠道を走る。
車の少ない峠道を快調に登るに連れ、道路の脇には少しづつ雪が見え連続するトンネルに。
「ビスタさん、次のトンネルを出た先のチエーン装着場に入りチエーンつけます」とアナウンスしトンネルを出た瞬間だった。
ツル~~~っと、後輪がグリップを失った瞬間、車がフワッと浮いた感触がした。そして、車体後部がゆっくりと斜めに振られるのを感じたので、左右にカウンターステアリングしながらブレーキ。それでもコントロール不能になり、クルリと180度反転したまま進行方向へ。結局、道路脇の雪の壁に車体をこすりながら停車した。車線の端で前後反転しているので、これはヤバイ。すぐに体制を直そうとアクセル踏むが後輪はスリップするばかり。とにかく後続車に知らせないと、と、思い、トンネル出口に向かってハイビームでパッシングしながらハザードを点滅、そうすると隊列の後車が追いついて、こちらの異常を察知してトンネル内で止まった。
状況を知らせるべく上司の元へ向かうため車を降りた途端、ツルッと転んでしまった。路面は雪がないものの、トンネル出口は凍結路面になっていたのでした。
凍結路面なのでゆっくりと走る様に促し、再びチェイサーに戻り、ホンのチョッピリアクセルを開けて微速で体制を立て直して前進、後輪をドリフトさせながら何とかチエーン装着場に到着した。
この道路は昼間、トラックが頻繁に走行する道で、もしスピンしたところに対向大型車と遭遇していたら崖の下に転落?と、思うと背筋が寒くなった。車は雪の壁に当たったので、幸い外装に損傷はなく結果として事無きを得たが、この時が直ぐにスタッドレスタイヤを買おうと決断した瞬間だった。
その後はチェイサーにスタッドレスタイヤを装着して毎シーズン冬の週末は4~5回スキー場に通ったが、スタッドレスタイヤを装着しているとはいえ、雪道の下り坂ではブレーキングの時に軽くドリフト(この車にはABSは無かった)するし、登り道で停車すると再発進時にはスリップして登らない等、雪道での運転はとても緊張を強いられる場面が多くありました。
冒頭の先輩社員もスキーが趣味で飲み会のでの会話・・・。
は)「先輩も(70)スープラでスキーに行っててますよね?スープラの方がパワーあるので雪道の運転は大変じゃないですか?」
先)「俺、車を(80)ランクルにしてスタッドレス履いたから、もう無敵だよ」
なるほど、ランクル+スタッドレスならば雪道は無敵、確かにFRだと雪道はしんどいよなぁ。
この時少しだけ、車を乗り換えようと思い始めた。
(続く)
*少し時間に余裕ができたので、久しぶりに長編を書いてみます。
チェーイサーにネットチエーンを履いても、トンネルの入り口出口では
よほど注意して運転しないと怖いですよね。
雪があったら幾らか噛みますが、アイスバーンだと
もうアウトです。ましてノーマルだと・・
そして、話題が寝る子を起こしてしまいました。
やっぱり、雪道とアイスバーンはBLIZZAKとレヴォーグですね!(笑
ランクルには及びませんが、乗用車タイプの車では
レヴォーグが走れない冬道は、他の乗用車で走るのは
無理だと思うのですが・・・
話を戻しまして
どんな車が出てくるのでしょう。
続編お待ち申し上げます。
ぼちぼちと続編をお願いします。
自分も似たような世代で最近でこそスキーには行かなくなりましたが、
青春時代は亀甲チェーンが常識で手際よく装着するのは異性に対するアピール度もありました。
やはり過信は禁物で雪国に行った際には低速なのに曲がりきれず歩行帯縁石でとか
見えなくなって道路と境がなくなった溝で停止することも何回か。
その後ゴムチェーン(バンドみたいなのが連続するタイプ)までがスキー場、デート用でした。
しかしそれより何よりスタッドレスになってからは静かで且つそこそこの新雪でもグイグイ進むのに驚き。
もう冬場はスタッドレスが手放せなくなってしまいましたの巻です。
怖々読み進みました。
でもブラックアイスバーン
スタッドレスでも無理、
スパイクは使えないし
こういう時は運転しないのが一番かも
ですね。
続き、読ませていただきたいです
楽しみにしております
カムリの話かと思ったら、チェーサーでしたか
自分もFR車での雪道の怖さは経験しました、ましてはスキー場へよく行かれて
ましたね~
若さゆえ?でしょうか読んでるだけでドキドキしましたよ。
今の車は殆どFRで安全装備が充実してるので当時よりは雪道でも運転しやすくなってます。だからと言って、この時のように凍結していたらどうしようも無い。やはり雪道は細心の注意が必要ですネ。無事で何よりでした。
はやこまさんの描写力が秀逸なので、
引き込まれてしまいました。
どんな状況でも、過信は禁物ですね。
私も、トンネルではありませんでしたが、
右に大きくカーブしている国道で、時速は60km
を超えていたのかもしれません。
突然の、スタッドレスタイヤがグリップ力を
失い、2回転くらいしたのではないでしょうか。
コントロールが全く効かず、冷や汗ものでしたが、
後続車がなく、対向車も中央分離帯があったため、
道路脇の雪山に車を突っ込んで止まり、事なきを
えました。
その時に乗っていた車は、ウインダムV6.3000cc
のFF車でした。
バランスが良い車で、いつも気持ち良く運転
していたので、過信もあったと思います。
冬にしては気温も0度前後で、雪道路面が溶けやすい条件も
重なっていたようにも思います。
いらい、雪道走行では、40〜55kmくらいで走る事を心がけています。
horibonpapaです。
雪道、凍結路、怖いです。
特にトンネルの出口は路面状態が一気に変わるので
要注意なんですね。
私も雪道のカーブで滑って反転したことがあります。
生きた心地がしなかった。
スチールチェーンでしたが。
いまのFRはトラクションコントロールやABSがついているから
大分楽になったでしょうね。
でも四駆にスタッドレスの組み合わせが最高です。
さて、次回は???新しい車の選択でしょうか?
チェーンを巻いたことがありません。トランクには載せていましたが、開けることなく過ごしました。
昔はスパイクタイヤで、禁止になってからはスタッドレスタイヤしか使っていません。
いづれにしても過信することなく運転しましょう。次の車は遊びも兼ねて4駆にしようかな。
実は私、隠れスバルファンなんです。
雪道慣れて、なんて、言ってながらトンネル出口は要注意することを失念してました。
この後スタッドレスタイヤを購入したので、後にも先にもノーマルタイヤでアイスバーンを走ったのはこれが最後になりましたが。
冬の雪道、レヴォーグとブリザックなら最強、安心して走れそうですね。
そうですね、少しだけ時間の隙間ができる様になりましたのでボチボチ書いて行きますわ。
亀甲チェーンを手際よく装着できるの方は、確かにカッコイイです。
当時自分もネットチェーンかける時、脇で車をジャッキアップしてかけている人を見て、下が雪や氷だとジャッキ危ないよなぁ〜、思う事が何度かありました。
スタッドレスは一度使うと、この安心感は手放せませ〜ん。