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東シナ海・南シナ海で中国が勢力を拡大する。軍事力の威嚇にくわえ、中国海警局が管理する中国公船や民間漁船も動員し「数の力」で相手国にゆさぶりをかける。日本の海上保安庁によると、2020年4月14日から8月2日まで111日連続で沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)の領海のすぐ外側にある接続水域で中国公船を確認した。日本政府が12年9月に尖閣諸島を国有化してから最長だ。接続水域に進入した中国公船の数は延べ408隻だ。
10月11日には中国海警局の船2隻が相次いで領海に侵入した。領海侵入は8月28日以来となる。
1千トン級以上の中国公船は12年末の40隻から14年末に82隻と倍増し、海保の巡視船(54隻)を上回った。19年は130隻と海保(66隻)の2倍に達した。76ミリ砲とみられる機関砲を備えた1万トン級の船も登場した。中国公船は「中国漁船の保護と監視」を名目に尖閣周辺に現れる。海保が退去を警告した中国漁船は19年に147隻と過去5年で最も多かった。
(中略)
いまの尖閣の状況は12年に中国が南シナ海のスカボロー礁の実効支配をフィリピンから奪った時と似る。まず漁船を送り込み、保護を名目に中国公船や海軍の艦艇で囲み、フィリピンを追い出した。フィリピンが中国を訴えた国際仲裁裁判所は「国際法違反」との判決を出したが、中国はいまも実効支配を続ける。中国は第1列島線(九州―沖縄―台湾―フィリピン)内から米軍を追い出す基本戦略を掲げる。スカボロー礁と同じように第1列島線に重なる尖閣も中国は「固有の領土」との主張を続ける。
米戦略・予算評価センター(CSBA)のトシ・ヨシハラ上級研究員は5月の報告書で、中国が米軍の介入を許さないまま、すばやく尖閣を占領するシナリオを作成している、と指摘した。尖閣近海を担当する第11管区海上保安本部(那覇市)は常に高い緊張を強いられる。中国公船は月2~3回、平均4隻で領海に侵入する。海保は相手を上回る数の巡視船を派遣し、パトロールする。海保関係者からは「もっぱら受け身の対応で消耗戦を強いられている」との声が漏れる。(*日経記事より表も) 事情あり今夕は11件です。
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