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スルメイカなどの好漁場である日本海の大和堆周辺で今年、中国の大型漁船が急増している。水産庁は9月末、排他的経済水域(EEZ)にもかかわらず、日本漁船の安全を確保するため特定の海域に入らないよう求めた。
自国のEEZにある漁場に入れないのは異常事態だ。政府は同海域での違法な操業を厳しく取り締まると同時に、外交ルートで中国に是正を要請すべきだ。
ここ数年、大和堆周辺では北朝鮮や中国の漁船が数を増し、日本漁船の操業を妨げている。昨年8月には北朝鮮船とみられる高速艇が海上保安庁の巡視船を小銃で威嚇し、同年10月には水産庁の漁業取り締まり船と衝突して北朝鮮船が沈没する事件も起きた。国漁船が大和堆に進出してきたのは、この海域がスルメイカやズワイガニなどが集まる好漁場であるためだ。水産庁によれば、2019年にこの海域で退去警告を行った件数は延べ5122隻(海上保安庁による件数を除く)に及び、警告しても出ていかない1590隻に放水した。
19年は北朝鮮船への警告が4007隻と2018年比で1200隻ほど減った一方、中国船への警告が1115隻と10倍近くに急増したのが特徴だ。今年はこの傾向が一段と鮮明になっている。というより、北朝鮮船は大和堆周辺の海域から姿を消した。水産庁による退去警告も9月末までで北朝鮮船はわずか1隻しかない。なぜ、北朝鮮船はいなくなったのか。北朝鮮が新型コロナウイルスの流入を防ぐために国境を事実上封鎖した影響か、沿岸に魚群がいて遠出する必要がなくなったのか、真相は謎だ。だが、日本にとっては中国漁船が急増したことで海域の脅威は強まった。9月末までで中国船への退去警告は2586隻に達し、前年同期の3.6倍に増加した。 以下略 原文を
(*日経 記事より)写真:中国の大型漁船に放水で退去を迫る水産庁の取り締まり船(大和堆の周辺、水産庁提供)
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