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米中の対立に終わりが見えない。貿易やハイテクの分野から始まった両国の争いは、いまや政治体制の優劣を競う戦いに発展しつつある。二大国が全面衝突するおそれはあるのか。中国・清華大学国際関係研究院の閻学通院長と、米戦略国際問題研究所(CSIS)のボニー・グレイザー上級顧問に聞いた。(以下小見出しと文末 原文をお読みください)
■平和的共存、まずない 米戦略国際問題研究所上級顧問 ボニー・グレイザー氏
■10年では決着つかず 清華大国際関係研究院長 閻学通氏
●<聞き手から>「軍事衝突」リスク回避へ努力を
新旧の大国の間で戦争が避けられないとする考え方は「トゥキディデスのわな」と呼ばれる。古代ギリシャで既存の覇権国であるスパルタと新興国のアテネが対立し、最後は戦争に至った歴史に由来する。米中は「トゥキディデスのわな」に陥るのではないか。2018年2月に閻学通氏と会ったとき、この質問をぶつけると「米中間に戦争が起きる危険はない」との答えがすぐに返ってきた。それから2年7カ月。米中の対立は当時と比べものにならないほど激しさを増している。今回、閻氏に改めて同じ質問をしたら「戦争は起きない」との答えは同じだった。しかし、大きな違いがある。戦争の一歩手前と言っていい「軍事衝突」が起きる可能性は否定しなかったことだ。南シナ海などでの緊張を念頭に置いているのだろう。グレイザー氏も「衝突のリスクは高まっている」とみる。同氏は「平和的な共存はまず起きない」とまで言い切る。米ハーバード大のグレアム・アリソン教授によると、過去500年間に覇権国と新興国の対立は16例あり、うち12例が戦争に発展した。戦争にならなかったのは20世紀の米英や米ソなど4例にすぎない。
閻氏が言うように核兵器が抑止力となり、戦争を防いでいる面はある。しかし、核の恐怖に頼る平和は米ソの冷戦時代と同じだ。米中の「新冷戦」はすでに始まっていると言えるかもしれない。(*日経 記事より)写真:ボニー・グレイザー氏と閻学通氏
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