雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「30だけど17です」(連載120)



韓国ドラマ「30だけど17です」(連載120)




「30だけど17です」第14話(2人きりの夜)⑤


☆主なキャスト&登場人物

○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)


★★★

 ソリは言った。
「出ていったみたい…」
「電気をつけないで」
 明かりを入れようとするソリの手をウジンは握った。
「えっ?」
「もう少し、このままで―。まだ出ていってない」
「ああ…」ソリは頷く。「すみません、手を」
「手…」
 ウジンは手を放す。
 2人に緊張の時間が戻った。時間はゆっくり流れ、2人から虫の存在は薄れていった。そのうち、虫のことは気にならなくなった。
 ソリはウジンの方に身体を向けた。窓から差し込む明かりで2人の姿はくっきり浮かび上がった。
 2人は互いを見つめ合った。2人だけの世界が出現した。
 2人は重力の力を借り無意識に顔を近づける。
 その時、2人の空間に蛾が飛び込んでくる。ソリが悲鳴を上げた。
 蛾は2人を混乱に陥れて飛び去った。
 ウジンの両手はソリの身体を支えていた。ソリの手もウジンの腰に回っていた。混乱の中で2人は互いの身体を支えようとしたのだ。
 ウジンはソリの肩に手を置いた。
 蛾も離れた場所で2人を見ていた。
 2人の顏が近づこうとした瞬間、グ〜ッと誰かのお腹が鳴った。
「すみません」ソリが謝る。「お腹がすいてて……あれっ? さっき食べたのに」
 ウジンが答えた。
「鳴ったのは僕のお腹だ」

★★★


「食べてなかったんですか? すぐ用意します」 
「待って」 
 背を返したソリにウジンは言った。
「その前に話があるんだ」
「話…何でしょう?」
 ウジンは携帯の画像を見せた。
「これが届いた」
 見せたのは”トッポッキ無料券”の画像だった。
「おおっー!」ソリは感激の声をあげた。「当たったのね」
 口に手をやってウジンを見た。
「ほら〜! 人生、何があるか、分からない。やってみるのが大事だわ」
「今からどう? そうか、お腹すいてないよね…」
 すかさずソリは答えた。
「トッポッキは別腹です。行きましょうよ」 
「だったら着替えて5分後にここで」 
「ええ、ここで」
 2人は急いで部屋に戻った。


 ドクスらと食事中のチャンは元気がない。焼肉の豪華版だが、チャンは食事が手につかなかった。
「おい、肉の載せ過ぎだぞ、それ」
 チャンは虚ろな目をドクスらに返す。
「聞いてるのか?」
「ああ〜」
 虚ろな声で頷く。
「大丈夫だ。気にするな」
 チャンは野菜にくるんだ肉とご飯を口中いっぱいに放り込む。
「だけど」ヘボムがチャンを見て言う。「何だか顔色が悪いぞ」
 ドクスが顔を覗き込むように言う。
「汗が滝みたいだぞ…ほんとに大丈夫か?」
「ん? ああ、大丈夫だ。気にするな」
 ヘボムはドクスを見る。2人は顔を見合わせ、怪訝そうになる。
「ドクス」とドクス。
「何だ?」
「お前、双子だっけ?」
「…?」
「2人に見える…」
 そう言ってチャンは床に崩れ落ちた。
「チャン、どうしたんだ!」
 ドクスやコーチたちは慌ててチャンの傍に駆け寄った。
「チャン、しっかりしろ!」
 
 外出の支度して階段をおりてくるウジンの携帯が鳴った。
 ドクスからだった。
「おじさん、チャンが倒れました」
「チャンが? どうしたんだ―えっ? わかった。すぐ向かう」
 部屋を出てきたソリはウジンに呼びかけた。
「チャン君がどうしたの?」
 ウジンは振り向いて答える。
「倒れたって」
「私も一緒に行く」
「いや、連絡するから家にいて」
 ウジンは外に飛び出していく。
「で、でも〜、私は携帯がないのに…どうしよう」


 ウジンは車を走らせた。宿舎の近くにあるという診療所に向かった。
「チャン、どうしたんだ」
 部屋に駆け込むとチャンは点滴を受けてベッドに横たわっている。
 ドクスとヘボムが眠っているチャンを見守っていた。
 ウジンはベッドに横たわるチャンの傍らに立った。
「健康だけが取り柄なのに、急にどうしたっていうんだ?」
「病気ではなくて…」とドクス。「神経性の腹痛だそうです。ゲップで収まり、今はただ…」
 その時、チャンの寝息が聞こえた。
 ドクスは笑った。
「爆睡中です」
 ウジンはほっと息をついた。
 誰かの両手がウジンの首をはさむ。ヘボムだった。
 振り向いたウジンにヘボムは言った。
「ミスター・コン(おじさん)も顔が真っ青ですよ」
 後ろでドクスが笑い声を立てた。
 ヘボムは厳しい顔でドクスを見た。
「症状の見極めもしないで電話などするからだ」
 その時、病室のドアがノックされた。コーチが立って入る。
「何してる。お前たちは宿舎に戻れ」
 コーチと目が合ってウジンは頭を下げた。
 ウジンはコーチの説明を受けた。


― 優勝のプレッシャーがあったようです。図太いと思っていましたが…
 
「プレッシャーか…」
 ウジンは腰をおろしてベッドで寝息を立てるチャンの寝顔を見つめた。
「神経性の腹痛なんて…お前には似合わない。ぐっすり寝て疲れを取るんだ」
 チャンの手を握りしめた。


 ジェニファーは亡夫の墓前の前に立った。
 顔を出した亡夫の父親はジェニファーに言った。
「来てくれただけで十分だ」
 亡夫の遺影の前でジェニファーは流れ出る涙を拭おうとしなかった。


 チャンは大根をすりおろす音で目を覚ました。
 夜は明けていた。
「何の音だ?」
 ウジンを見て身体を起こした。
「どうしてそこにミスター・コン(おじさん)が?」
 ウジンは手を止めて振り返った。
「おお、目覚めたか。ちょっと待って」
「なぜ、大根なんかおろしてるの?」
 ウジンはおろした大根をコップに入れて持ってくる。
「昔もこれで治ったよな。飲んだらいい」
「これを?」
 昔、よく飲まされたのをチャンは思い出す。鼻をつままされて素直に飲んだものだった。実際、ゲップによく効いたものだった。
 コップを握らされてチャンは顔をしかめた。
「いったい、いつの話だよ」 
 ウジンを見てチャンも看護してくれた叔父を気遣う。
「少しは寝た?」
「いい子だから早く飲んで。ほら」
 チャンは仕方なく大根おろしを飲んだ。
「それでいい。そうしたらそれが下におりて食欲も…」
 その時、ウジンのお腹が鳴った。
「何だよ、そっちが」
 チャンはウジンの手を握った。
「帰って、早くご飯を…待てよ〜」
 その時、チャンは思い出した。
「ジェニファーが休暇なら―」
 チャンはウジンを見た。
「おばさんを家に1人残してきたの?」
「調子が悪いならソウルへ…」
 チャンは首を横に振る。
「僕は超健康だよ。だから早く出よう」
 チャンはベッドを抜け出た。ウジンの背中を押した。
「分かった、分かった。明日も調子が悪いようなら…」
「絶好調だから大丈夫。早く行って」
「分かった。分かったから急かすなよ」
 


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