雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「30だけど17です」(連載210)






韓国ドラマ「30だけど17です」(連載210)


「30だけど17です」最終話(幸せの扉)⑧



☆主なキャスト&登場人物

○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)

★★★


 音楽療法士としての勉強を現場でもボランティアとして進めるソリは、自分が入院生活を送ったリハビリ病院でイベントの機会を持った。
 その日、イベント会場にやってきて演奏の時間待ちをしているとここの入院患者でちょっとした顔見知りでもあったおばあさんが通りかかった。
 ソリはすぐに席を立った。やってくるおばあさんに声をかけた。
「おばあさ〜ん」
 いつかの出来事の話でもできると思ったソリだった。
 で、親しげに話しかけたのだった。しかし、飴玉をしゃぶっているおばあさんは何の反応も示さない。
「私のこと、覚えてませんか? あの時、ピンクのカーディガンをいただきました」
 おばあさんは笑顔になった。覚えてるか覚えてないかの話以前に、言葉の内容の伝わってる気配がまるでない。
 おばあさんは笑顔になり、おしゃぶり用の飴玉をソリに握らせた。
「これ食べて」
 そう言って笑顔を残し、何やら楽しそうにしながら行ってしまった。
「おばあさ〜ん…」
 ソリはさびしい表情でおばあさんを見送った。


 そこに後ろから声がかかった。
「練習の成果は上がってる?」
 振り向くとそばにリン・キム監督が立っている。
「リン・キム監督」
 ソリは彼女の手を取った。
 リン・キムは話を聞いてここに駆け付けたようだった。
 
 リン・キムのサプライズ登場で、2人のバイオリン二重奏はここの会場で最初の実現を見ることになった。


 リン・キムが連絡をつけたのか、会場には恩師にあたるバイオリニストのシム・ミョンファンも姿を見せた。
 2人の楽しそうな演奏を聴いて満足そうな笑顔を見せた。
『2人はまた一歩成長したようだ…』


 公園にやってきたコン・ウジンは長椅子で憩う人たちに声をかけた。
「こんにちは。僕は舞台デザイナーです。模型作りに必要なので―この長椅子を計測したいのですが、よろしいでしょうか? いえ、座ったままで構いません。こちらで測りますので」
 了承を得てから寸法を測る。測り終えるとお礼を伝えて立ち去った。
 


 チャンはドクスやヘボムとともに今日も猛特訓に励んだ。
「ドント・シンク・フィール。叶わぬ夢はない」


 ジェニファーは独学と賄いでのキャリアを生かし、定食屋を営んでいた。店は評判もよかった。
「ミジョン定食って何ですか?」
 カウンターの中からジェニファーは答える。
「シェフ任せの日替わり定食です」
 女性客は頷く。
「未定だからミジョンなわけね」
 女性客はクスクス笑う。
「ノーノ―」ジェニファーは否定する。「ミジョンは私の名前です」
「お義姉さん」 
 店に夫の妹がやってきた。
「いらっしゃい。今日も来たのね」
「ええ。ミジョン定食を1つ」




 事務所代表のヒスが言った。
「みんな、来週の月曜3時は開けておいて」
「どうして?」とウジン。
 ヒスはにこやかに答えた。
「舞台デザイン賞をもらった」
 ウジン、ソリ、ヒョンはいっせいに立ち上がった。歓喜で手を叩いた。
「ブンチキ・ダブだ」
 ヒョンが言った。
「代表も一緒にブンチキ・ダブ」
 ヒスも拳を合わせた。
「それに決まりね」


 ソリが目を覚ました。
 その時、ウジンは天窓を眺めていた。
「何してるの?」
 ウジンは振り返る。
「起きた? 久々に天窓を開けよう」


 2人は久々に天窓から顔を出して外の世界を眺めた。
「わあ、気持ちいいわね」
 ソリの満ち足りた声を聞くとウジンもそれ以上に満足だった。


― 幸せの扉が一つ閉まると新たな幸せの扉が開く。― でも多くの人は閉じた扉ばかり見て、新たな幸せの扉に気付かない。― もしかしたら新たな幸せの扉とは、特別なものではないのかもしれない。― もしかしたら、ちっぽけで、つまらなく見えるものが、新たな幸せの扉かもしれない…ソリが取り出してきたラバーカップのように…開かないと思っていた僕の部屋の小さな天窓が―彼女に開け方を教わって幸せの扉になったみたいに…。閉じた扉の前で座り込まずに、開いている新たな幸せの扉に気付いたら、勇気を出してその扉に近づいてみよう。― そうすれば存在すら知らなかった新たな幸せが、見つかるかもしれない。


 2人は天窓から顔を出して何度もキスをし、外の世界に向かって手を振った。


最終話 (完)



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