<script type="text/javascript" src="//translate.google.com/translate_a/element.js?cb=googleTranslateElementInit"></script>
google-site-verification: google3493cdb2db9ede


韓国ドラマ「病院船」から(連載142)
「病院船」第13話➡フェアプレー⑨
★★★
「”いい所”と言わなかった? ここがそうなの?」
「気に入らない? ここ、好きな店だろ」
ウンジェは黙った。
ジェゴルは苦笑した。
「では、高い物を頼もう」
メニューを見て振り返る。
「何がいい?」
ジェゴルの勘違いにウンジェも仄々と笑いを誘われた。
車のドアが開く。
「空港まで送るのに」
ヒョンはヨンウンに言った。
「いいの」
「コ先生でなくて平気?」
「伯父がセヨン病院に入院手続きをしてくれたの。親戚も勤めてるから」
「分かった。迎えは誰が?」
「ジョンリム。病室から電話するわ」
ヨンウンは車に乗り込んだ。運ちゃんに行くよう促した。車の中から見送りに立つヒョンを何度も振り返った。そして後ろめたさに沈み込んだ。
★★★
”新鋭画家、チョ・ヨンウン”の紹介記事をタブレットで見て、ヒョンの母親は驚いた。
「これは何? ヨンウンが巨済にいるの?」
母親はすぐ電話を入れる。

ヒョンは自分の診察室で電話を受けた。
「はい、母さん」
「何が”母さん”よ」
「何かあった?」
母親は叫んだ。
「それはあなたでしょ」
キンキン声にヒョンは顔を顰める。
「ヨンウンがなぜ巨済にいるの?」
母親はタブレットを手にした。
「”病院船”に”巨済”。”人間味のある絵”? まるでヨンウンに似合わない」
「母さん…」
「なぜ彼女が巨済にいるのよ?」
「…」
「答えは明らかだわ。またあなたと寄りを戻したんでしょ」
「そうじゃないよ」
「なら、ソウルに追い返して…返事は?」
「…」
「できないの? …だからバカだと言うのよ。あなたがやらないなら私が追い払う」
「ダメだ」
ヒョンは冷静に応じる。
「なぜ、反対するの?」
「彼女は病気だ」
「病気?」
母親は嗤った。
「どこが悪いの? 重病にでもなった?」
「白血病だ」
母親もさすがにびっくりする。
「だから」
母親は立ち上がって訊く。
「仮病じゃないの?」
「母さん…」
「だったらなおさら追い払わなきゃ。散々振り回されて、看病する必要なんかない」
「当分、そっとしといてあげて。切るよ」
電話を切られた母親は首を傾げた。
「本当かしら…」
そういえば病院で行き会ったのを思い出す。
”具合でも悪いのか?”と聞いたりしたのだった。
母親は座り込んだ。
「だから、慌ててたのかしら…」
ため息が出た。

その頃、ヨンウンはディスコクラブでひとり踊っていた。
二階席からたまたまヨンウンを見つけてジウンは呟いた。
「呆れたものだわ」
「誰のこと?」
一緒の友達が訊いた。
「兄の元カノよ。いい年して恥ずかしい」
「婚約中の自分はどうなの?」
ジウンは苦笑しつつ弁解する。
「婚約式まで2週間あるから遊んでいいのよ」

母親は娘のジウンに訊ね返した。
「クラブで誰を見たって?」
ジウンはグラスを置いて答えた。
「チェ・ヨンウンが誰か忘れた?」
「忘れるわけないでしょ」
2人でやりとりしてるところへ電話が入った。
「兄さん…今日、クラブで誰を見たと思う?」
横から母親が携帯を横取りする。
「ジウンったら自分のことを棚にあげて好き勝手なことを…」
ジウンは母親の言動に呆れる。
「婚約者がクラブで遊んでたと怒ってるの」
「母さん…」
「分かったわ。今、ジウンに代わる」
電話を切ったとたん、母親は怖い顔を向ける。
「ヒョンにそのこと言わないで」
「どうしてよ?」
「言ったら、婚礼品を半分にするからね。わかった」
「わかったわ。電話を返して」
電話をジウンに返した後、イ・スギョンは冷たい水を一気に飲んだ。こみ上げる怒りと苛立ちを抑えるためだった。
「何てバカな息子なのかしら。ああ、もう…私の子とは思えない!」

ヒョンは妹を誘った。
「父さんに会いに行こう。彼と一緒ならなおいい」
「冗談言わないで」
「ジウン…」
「兄さんはいつも父さんの味方ね」
「お前の幸せを願って言ってるんだ」
「…」
「ウソは続かないぞ」
ジウンは目を開けた。
「彼が好きなんだろ。自分が正直になれば相手も誠実になるものだ。分かるな」
「…考えてみる」
ジウンは電話を切った。
「病院船」第13話➡フェアプレー⑨
★★★
「”いい所”と言わなかった? ここがそうなの?」
「気に入らない? ここ、好きな店だろ」
ウンジェは黙った。
ジェゴルは苦笑した。
「では、高い物を頼もう」
メニューを見て振り返る。
「何がいい?」
ジェゴルの勘違いにウンジェも仄々と笑いを誘われた。
車のドアが開く。
「空港まで送るのに」
ヒョンはヨンウンに言った。
「いいの」
「コ先生でなくて平気?」
「伯父がセヨン病院に入院手続きをしてくれたの。親戚も勤めてるから」
「分かった。迎えは誰が?」
「ジョンリム。病室から電話するわ」
ヨンウンは車に乗り込んだ。運ちゃんに行くよう促した。車の中から見送りに立つヒョンを何度も振り返った。そして後ろめたさに沈み込んだ。
★★★
”新鋭画家、チョ・ヨンウン”の紹介記事をタブレットで見て、ヒョンの母親は驚いた。
「これは何? ヨンウンが巨済にいるの?」
母親はすぐ電話を入れる。

ヒョンは自分の診察室で電話を受けた。
「はい、母さん」
「何が”母さん”よ」
「何かあった?」
母親は叫んだ。
「それはあなたでしょ」
キンキン声にヒョンは顔を顰める。
「ヨンウンがなぜ巨済にいるの?」
母親はタブレットを手にした。
「”病院船”に”巨済”。”人間味のある絵”? まるでヨンウンに似合わない」
「母さん…」
「なぜ彼女が巨済にいるのよ?」
「…」
「答えは明らかだわ。またあなたと寄りを戻したんでしょ」
「そうじゃないよ」
「なら、ソウルに追い返して…返事は?」
「…」
「できないの? …だからバカだと言うのよ。あなたがやらないなら私が追い払う」
「ダメだ」
ヒョンは冷静に応じる。
「なぜ、反対するの?」
「彼女は病気だ」
「病気?」
母親は嗤った。
「どこが悪いの? 重病にでもなった?」
「白血病だ」
母親もさすがにびっくりする。
「だから」
母親は立ち上がって訊く。
「仮病じゃないの?」
「母さん…」
「だったらなおさら追い払わなきゃ。散々振り回されて、看病する必要なんかない」
「当分、そっとしといてあげて。切るよ」
電話を切られた母親は首を傾げた。
「本当かしら…」
そういえば病院で行き会ったのを思い出す。
”具合でも悪いのか?”と聞いたりしたのだった。
母親は座り込んだ。
「だから、慌ててたのかしら…」
ため息が出た。

その頃、ヨンウンはディスコクラブでひとり踊っていた。
二階席からたまたまヨンウンを見つけてジウンは呟いた。
「呆れたものだわ」
「誰のこと?」
一緒の友達が訊いた。
「兄の元カノよ。いい年して恥ずかしい」
「婚約中の自分はどうなの?」
ジウンは苦笑しつつ弁解する。
「婚約式まで2週間あるから遊んでいいのよ」

母親は娘のジウンに訊ね返した。
「クラブで誰を見たって?」
ジウンはグラスを置いて答えた。
「チェ・ヨンウンが誰か忘れた?」
「忘れるわけないでしょ」
2人でやりとりしてるところへ電話が入った。
「兄さん…今日、クラブで誰を見たと思う?」
横から母親が携帯を横取りする。
「ジウンったら自分のことを棚にあげて好き勝手なことを…」
ジウンは母親の言動に呆れる。
「婚約者がクラブで遊んでたと怒ってるの」
「母さん…」
「分かったわ。今、ジウンに代わる」
電話を切ったとたん、母親は怖い顔を向ける。
「ヒョンにそのこと言わないで」
「どうしてよ?」
「言ったら、婚礼品を半分にするからね。わかった」
「わかったわ。電話を返して」
電話をジウンに返した後、イ・スギョンは冷たい水を一気に飲んだ。こみ上げる怒りと苛立ちを抑えるためだった。
「何てバカな息子なのかしら。ああ、もう…私の子とは思えない!」


ヒョンは妹を誘った。
「父さんに会いに行こう。彼と一緒ならなおいい」
「冗談言わないで」
「ジウン…」
「兄さんはいつも父さんの味方ね」
「お前の幸せを願って言ってるんだ」
「…」
「ウソは続かないぞ」
ジウンは目を開けた。
「彼が好きなんだろ。自分が正直になれば相手も誠実になるものだ。分かるな」
「…考えてみる」
ジウンは電話を切った。