俳優丹波哲郎さん死去 国際的活躍、死後の世界にも関心
2006年 9月25日 (月) 21:58
映画「日本沈没」「砂の器」、テレビドラマ「Gメン’75」などに出演し、スケールの大きな演技で知られ、国際的にも活躍した俳優の丹波哲郎(たんば・てつろう、本名・正三郎=しょうざぶろう)さんが24日午後11時27分、肺炎で死去した。84歳だった。通夜は29日午後6時、葬儀は30日正午から東京都港区南青山2の33の20の青山葬儀所で。喪主は長男で俳優の義隆さん。自宅は公表していない。連絡先は丹波哲郎オフィス(03・5382・9990)。
この人は存在感のある俳優だった。この人が出演すると映画やドラマは引き締まった。この人が主演したテレビドラマ「三匹の侍」は画期的な時代劇だった。
共演した平幹二郎、長門勇、加藤剛らは、渋みのある俳優として上り坂にあったが、この時を機に茶の間で一気にブレークした。三人とも凄かったが、僕は加藤剛に魅力を覚えた。みんなそれぞれに贔屓があっただろう。いずれにしろ彼が引き立て役になったことは間違いない。
丹波の役どころで僕が好きなのは、「砂の器」で演じた刑事役である。
東京の中野で店をやっていた時分、カラオケに続いてシバオケブームが起きていた。僕の十八番(おはこ)は、芥川也寸志の手になるシンフォニー「宿命」を聴きながら、丹波哲郎と森田健作の刑事役をこなすことだった。僕のシバオケはそこそこ支持を受け、周囲から笑いを呼ぶことが出来た。
この人もついに「霊界の人」となった。
僕の知る名優たちが一人、また一人とあの世へ去っていく。無理もない。来年には、僕も齢60ですぐ後ろに続いてるわけだから…。