笑う被告、涙の両親 奈良女児殺害判決
2006年 9月26日 (火) 14:01
判決が言い渡された瞬間、法廷は一瞬静まり返った。奈良市で04年11月に起きた有山楓(かえで)さん誘拐殺害事件で26日、小林薫被告(37)に言い渡された奈良地裁判決は、検察の求刑通り死刑だった。子どもが犠牲となる犯罪が多発する中、地裁は厳罰を求める両親の感情や世論をくみとった。母親はピンクの布にくるんだ娘の遺影を胸に抱き、父親とともに死刑判決に涙した。
これはひどい事件だった。死刑はやむなしである。
心のすさんだ大人に幼児が犠牲になる事件が相次いでいる。小林薫被告(37)は少年期に苛められたこと(うらみつらみ?)が尾を引いているのかもしれないのだそうな。本人がそう思っているのなら、そうかもしれない。僕も苛めを受けた一人であるから、そのへんはよく分かる。もしもそれを真っ正直に受け止めるなら、彼を苛めた連中にもわずかながら責任の一端がある。今は幸福な家庭を築いているにしても、そのことに思いを向けてほしい。
人間は一人で育ってくるわけではない。周囲からさまざまな影響を受けながら育っていくのである。そこからは豊かな愛情も優しさも、残忍な心も僻みも育つのである。
イ ジメに遭う子の多い時代は、次には不安がいっぱい不幸がいっぱいの時代を形成することになってしまう。
小林薫被告(37)が起こした事件はその一例かもしれない。
子供らが特定の子らをつかまえて行う集団イジメは大人たちの手でなくすようにしていかねばならない。