雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「30だけど17です」(連載126)




韓国ドラマ「30だけど17です」(連載126)



「30だけど17です」第15話(音楽祭の舞台へ)②


☆主なキャスト&登場人物

○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)


★★★

「委員長の決定ですか! プロの舞台に彼女をですか?」
 リン・キムは興奮口調で訊ねた。
 シム・ミョンファンはリン・キムを怪訝そうに見つめ返した。
「失礼しておトイレへ」
 リン・キムは席を立った。
 トイレにやってきて苛立ちの感情を静めた。
 鏡に自分の顔を映し出しながら、高校時代の自分を思い起こした。
 ウ・ソリの存在はずっとトラウマだった。コンテストの時の記憶が蘇ってくる。
「ウ・ソリって子、上手だったわね。シム先生の演奏にも、全然、負けていなかった」
「確かに」
「ほんと、いい音を出す」
「写真を一緒に撮ろう。後に有名になるかも」
「それがいい」
 2人が出ていって部屋に自分だけになった時、彼女は嫉妬心に駆られた。その時、母親からメールが入った。


― 自分に何が足りないのか彼女を見て学びなさい。

★★★


 シム先生に電話した後、ソリはバイオリンをケースに収めた。
 そして自分に言い聞かせた。
「いっぺんには無理。今できることからやっていこう」
 幸い音楽にかかわる仕事にも就けた。この仕事をこなしながらモチベーションをあげていこう。今はともかく仕事だ。
 ボールペンと紙を取り出して始める。
「まずはラデッキ行進曲から…」


 ウジンは仕事から帰宅する。迎えに出て来たトックの頭を撫でてやってから、ソリの部屋の前に立つ。
 ドアをノックしかけて思いとどまる。
「時間が遅いかな…」
 振り返るとトックが足元で座っている。
 ウジンはトックを抱いて自分の部屋に上がった。机の前に立つとソリからのコメントが貼りつけてある。メモ用紙を握った。


― 悩み事は―もうなくなりました。ですからもう心配いりません。心配していただきありがとうございます。


 コメント容姿を握ったままウジンは思案に落ちる。
「本当に大丈夫なのかな?」
 コメントに再び見入る。
「ん?」
 追伸があるのに気づいて用紙を裏返す。
「本当に大丈夫ですから」
 心理を読まれてウジンの口もとはほころんだ。


 気持ちの吹っ切れたソリの仕事ははかどった。仕事が手に付かなかった日中の分も見る見る取り返していった。
 ふと気が付くとドアの外にペンの気配がある。ソリはドアを開けた。
「ペン! 中に入りたいの? おいで」
 ペンを抱き上げた時、外の本棚の枠にメモ用紙が張り付けてあるのに気づく。手にして読んだ。


― 分かったよ。どんなことでも協力して応援するからね。


「最後の”フ”は何かしら?」
 メモ用紙を裏返す。
「ファイトの”フ”です」
 ソリも口もとをほころばせ、ペンに頬ずりした。


 テスとウジンが外の用向きから帰って来る。
 電話を受け終わったヒョンはテスに声をかける。
「お帰りなさい。話はどうでした?」
「うまくいったわ」
 そう言って向き直る。
「クラシック以外はね」
 そこにソリが顔を出した。
「お帰りなさい。代表、何か飲みますか?」
 ウジンがソリを見て言った。
「僕がやるよ」
 ソリは苦笑する。
「代表はアイスコーヒーでいい?」
「うん、それでいい」
 給湯室に入りかけたウジンはソリの様子を窺ってから中に入った。
 机の上に置かれたファイルを手にしてヒスが訊ねた。
「これは何?」
「私が作りました」
 振り返ってソリが答えた。
「曲目の感想や参考になりそうなことを―」
 ヒスは関心を覚えて中のページを開いた。曲のデーターに感想を書き付けたメモがいくつも貼り付けてある。
 ヒスはそれを見て感心した。
「わざわざ手書きで? 分かりやすく整理してあるのね。ありがとう。助かるわ」
 ヒスはさっそくヒョンに指示を出した。
「コピーしてコンにも渡して」
 電話しながら頷くヒョン。
 ウジンも携帯で誰かとやり取りしながら給湯室から出てくる。ヒスはウジンが手にするアイスコーヒーのグラスを握り取った。
「はい、では後ほど」
 と答えてウジンは電話を終えた。ヒョンを見た。
「製作所へ行こう」
 しかし、ヒョンは答えた。
「僕は急ぎで―チェ監督に修正案を送る仕事があるのです」
 すかすずソリが立ち上がった。
「なら、私が一緒に」
 張り切った声で手を挙げた。
 ウジンはソリを連れて製作所に出向いた。



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