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韓国ドラマ「青い海の伝説」第9話⑨
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 9 ⑨
第9話⑧
イルジュンは悲痛な顔になった。
「だけど」
「…」
「元気でお過ごしください」
ジュンジェは立ち上がった。深く頭をさげてイルジュンの前から立ち去った。
「ジュンジェ」
イルジュンは息子の後を追おうとした。しかし立ち眩みを覚え、そこからしばらく動けなかった。
★★★
ジュンジェはセファとチヒョンの所に戻ってきた。二人には一瞥もくれず横を通り過ぎた。セファはあわててジュンジェに続いた。
車の中でもジュンジェは無言だった。セファはジュンジェの暗い表情が気になった。
そのまま自宅に帰り着いた。
ジュンジェは錠剤を飲み、セファを見ずに言った。
「お前も好きにしろ」
セファは驚いた。ジュンジェの言葉を厳しく受け止めた。
「1度選んだものだって捨てていいんだ」
セファを振り返った。
「そうだろ?」
父親との間に何があったのか?
困惑するセファを見てジュンジェは少し落ち着いた。
「俺も来る前の方が気楽だった。いいんだ、もう…」
ジュンジェは歩き出す。自分の部屋に入り、ベッドに上がった。そのまま寝転んだ。目をつぶった。母がいなくなり、父にも相手にされず、いつも一人ぼっちだった自分のことを思いだしながら眠りに沈んだ。
うなされながら熱も出たようだ。
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気がつくと額の上に冷たいお絞りが乗り、目の前にはセファの姿があった。
「大丈夫?」
セファは額の上に手を伸ばしてきた。
「テレビではこうすると治るって言ってた。もう、熱くなくなったわ」
ジュンジェは横を向いた。父への怒りをセファにぶつけた自分に後ろめたさがあった。
身体をおこした。
「誰も頼んでいない。部屋に戻れ」
「本当はそばにいてほしいくせに」
「…」
「捨てていいと言っても捨てないでほしいんでしょ?」
ジュンジェは父親に吐き捨てた言葉を思い返す。
セファは言った。
「私は絶対に捨てない。…何を言われてもそばにいるから。我慢しないでいいの。本当に言いたいことを言って」
ジュンジェはセファの言葉をひとつひとつ噛み砕いた。セファが自分を気遣ってるのがよく見えた。
「そうだよ。言えなかった」
「父に向けてずっと言いたかったことをひとつも…家を出てつらかったこと…父さんのことを恨んでたけど捜してくれるかもと連絡を待ち続けたことも…」
「…」
「1度も連絡がなくて悲しかったことも…ひとりで暮らしながら高卒認定を受けて大学に入った後も寂しくて…すごく会いたかったことも…」
ジュンジェは自分をさらけだし、セファの前で泣きじゃくった。
セファはそんなジュンジェを抱きしめた。
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