雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「秘密」から②

2016-03-25 21:34:38

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ドラマ「秘密」を彩る主役二人

　
★チョ・ミニョクとカン・ユジョン

　某財閥の？代目の御曹司ミニョクは自分の生き甲斐を見出せないでいる。金が自由になり、容姿にも恵まれた彼は名車を乗り回した。一流女優でも平気で声かけて口説く日々を送った。酒も車も女もやれる遊びはすべてやってきた。しかしそれにも飽きはじめた。歯止めのなくなった快楽はただの消耗でしかない。その空しさがやがて彼の心を覆うようになった。
　自分を見失うほど酔っては立ち寄っていたのがジヒの部屋だった。深い酩酊の中でミニョクはジヒを抱いた。そうした中、彼女を抱いてはかすかに愛情を覚えるようになった。
　ただ、それで彼の生活が変わりだしたわけではなかった。ジヒを恋人として認めさせようとしただけだった。そうしたら父の望むようにやると…。
　父親のチョ会長からすれば、それは二人が手を取っての反抗に見えただけかもしれなかった。
　チョ会長は配下に指示してミニョクと彼女を引き離してしまった。

　
　いつものように酒を飲んで遊び歩き、酔っ払ったミニョクは車の代行運転手を呼んだ。
　その仕事はカン・ユジョンのところに回ってきた。ユジョンは掛け持ちで仕事に励んでいた。お金をためて役立てたいことは色々あるからだった。
　代行運転でユジョンは現場に駆けつけた。車の所有者は助手席で眠りこけている。男に声をかけユジョンは車に乗り込む。シートベルトをしめてあげようと腕を伸ばすと、車の屋根が後ろに畳み込まれてしまった。
「これで走れ」
　とミニョクはユジョンに命じた。
　ユジョンは仕方なく車を走らせた。
　その途中だった。歩道にふと目をやったミニョクはジヒに似た女を見て、いきなり車の方向転換を促した。ユジョンの握るハンドルに手を出し、進行方向を変えようとする。横を走る車と接触しそうになりながら車は停止した。
　ミニョクはすぐさま道路に飛び出した。見かけた女の立ち去った方向に走り出した。
　女を見つけきれず車に戻ってきたミニョクはユジョンに車のキーをよこせという。
　酔ってるから車の運転はダメだ、とユジョンは答える。しかし、ミニョクはそれを聞かない。強引にキーを奪おうとするが、ユジョンはひるまずキーを遠くに投げた。キーは橋の欄干にあたって河へと吸い込まれていった。
　これが二人の出会いの日となったが、ユジョンの引かない気性はミニョクの胸に強烈な印象を残した。
　