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韓国ドラマ「青い海の伝説」第16話①

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韓国ドラマ「青い海の伝説」第16話①



韓国ドラマ「青い海の伝説」第15話⑪

★★★

 歩いて家に向かっていたジュンジェはふと左手に目をやった。目に飛び込んできたのはセファの姿だった。
 セファは誰かと並んで歩いている。
 友達だな…ジュンジェは得心する。
 誕生日会に呼んだんだな…ずいぶん嬉しそうだ。笑顔がいい。
 セファがこっちを見る。ジュンジェは手を上げた。しかしセファは気づかない。
 広い通りの向こうだ。仕方ないか…どうせ交差点で合流することになるからいいだろう。
 ジュンジェとセファたちはその交差点に立った。
 その時、セファはジュンジェに気づいた。手を振った。
「誰?」
 モランは訊ねる。セファは答える。
「私の彼氏」
 モランは微笑む。セファはジュンジェを呼んだ。
「ホ・ジュンジェ!」
 モランはびっくりした。ジュンジェ?
「あいつはもう…恥ずかしいじゃないか…でかい声で名前を呼ぶなよ!」
 セファは繰り返す。
「ホ・ジュンジェ!」
 モランは訊ねた。
「彼の名前はジュンジェなの?」
「はい」
 セファは襟を正した。
「すごくハンサムなの」
 モランはこっち向きに立つ青年をまじまじ見やった。
 自分の息子に間違いなかった。
 セファは言った。
「小さい頃はお母さんが…俺を連れて出かけるたびに、周りの人たちが抱かせろと騒いでたそうだ…」
 そういうこともあった…モランの目は次第に潤んでくる。
「どうしたの?」セファ。
「息子の名前と同じなの」
 そう答えたモランはすでに確信していた。目の前に立つ彼が自分の息子なのを…。
「ホ・ジュンジェ…(やっと会えたわ)。幼いころに生き別れ━今までずっと会えなかった…」
 セファも思い出した。
「ヘラクレスの塔…?
(ヘラクレスの母親はここで生き別れた息子を思い続け…その姿を見た人々があの灯台を作ったのよ。ヘラクレスが灯台の光をたどって、母親に会いに訪ねて来られるようにね)
(それでヘラクレスは来たの?)
(どうかしら…でも、ここで別れた人たちは…必ず)」
「再会できると言われてるって…」
 驚きで倒れそうになったモランの腕をセファはがっしりつかむ。
 セファはこの人が母親なのだと確信してジュンジェを見た。
「ホ・ジュンジェ。伝説は本当だったわ。あの場所で別れた人たちは必ず再会できるって…おめでとう」
 セファの言葉はしっかりジュンジェの耳に届いた。
「この人があなたのお母さんよ」
 横断歩道の信号が青に変わった。ジュンジェは母親に向かってまっすぐ歩き出した。

★★★

 ジュンジェは横断歩道の中央(道路交差の分離帯)で立ち止まった。ゆっくり歩いていたモランは気持ちが急いて足を速める。そばに立った。声を詰まらせて我が子の名前を呼ぶ。
「ホ・ジュンジェ」
「…」
 ジュンジェは母を見つめ呆然と立っている。モランはそんなジュンジェの胸に深い嗚咽とともに飛び込んだ。目から溢れた涙は止まらなかった。
「ジュンジェや(会いたかった)…独りにしてごめんね」
 モランは息子の前で我もなく泣きじゃくった。
「ごめんね…ほんとにごめんね!」
 詫び続ける母親にジュンジェも子供心に戻った。精一杯母親を抱きしめた。

 そんな親子の再会にセファも感激した。
━ 陸で知った最もステキな言葉は、”ハッピーエンドだ”。この瞬間は私の見た最高の”ハッピーエンドだ”。でも希望と絶望は、入れ替わり立ち代わり過ぎ去っていく。幸せのあとに何が待ち受けているかは誰にも分からない。

「ジュンジェがお母さんに会えてほんとよかった…」




 セファは誕生日会に戻り、ジュンジェとモランはレストランでゆっくり話をした。
「病気はしなかった?」
 モランは首を振る。
「お前は?」
「元気にしてたよ」
 モランは下を向いた。
「ごめんなさい」
「もういいんだ…詫びなくていいよ」
「お父さんが…あなたをちゃんと育ててくれるとばかり思ってたのに…留学中じゃなかったのね」
「いいんだ。留学はしてないけど元気に過ごしてたよ。いい人たちとね」
 モランはジュンジェを見つめた。きちんと勉学できたかどうかが心配だった。
「高校生の時に家出したそうね。どうしてそんなことを?」
「母さんに会いたくて…すごく会いたくて」
 モランは目を伏せた。ジュンジェを置いて逃げた自分を悔いた。
「必死に捜したけど…全然見つからなかった。それで思ったりしたよ。死んだかもしれないとか、その他もろもろのことを…」
「…」
「だからもう、謝ったり自分を責めたりしないで…こうして元気でいてくれただけで十分だから」
 ジュンジェはモランの横にきた。テーブルに置かれたナプキンを手にし、モランの涙を拭いてやった。そして抱きしめた。
「だけど母さん…すごく小さくなったね」
「…」
「昔は抱きしめられていたのに…これからは逆だね」
 モランはジュンジェの腕を取った。
「大変だったでしょ…こんなに大きくなるまで。孤独な時間をずっと耐えて、どんなに大変だったことか」
「…」
「寂しかったでしょう…そうとも知らずに私は」
 モランはジュンジェの腕の中でずっと泣き続けた。
「離れてると何も分からないだろ? だからもう、どこにも行かないで」



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