
韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第6話(3)
Korean drama "You're Beautiful" Episode 6 (3)
口にしてからミニョは気付いた。
「そういえば、兄貴も男でした・・・」
テギョンは渋い顔して応じた。
「お前も男だしな」
「・・・」
「だから一緒に寝られたわけだろが」
ミニョは昨夜の出来事を思い浮かべた。
昨夜のモヤモヤが戻ってくる。
テギョン兄貴は何も知らない。ミニョは何事もなかったように振舞った。
「そうでした。あの・・・シヌ兄貴とお菓子を食べるので部屋に・・・」
そう言ってテギョンの前から離れていった。
「ふっ、”兄貴も”だと・・・しかし、考えてみたら昨夜はよく寝れた。朝までぐっすり寝られたのは久しぶりだ・・・そうか、昨日はずいぶん歩いたからな。そのせいだろう」
納得して水を飲みかけたら、部屋から駆け下りてきたミニョが足をつまづかせた。手にした袋入りの菓子を派手にぶちまけてしまった。
「あらあら、何してるの。せっかくあげたお菓子だというのに・・・」
フニはそのお菓子を拾って食べ物に加えた。
「ほら、早く拾いなさい」
ドジなやつだ。またやらかしてる。テギョンはつくづく呆れた。
「絶対、かかわりたくない!」
ユ・ヘイはA.N.JELLの事務所前に姿を見せた。
そこに陣取っていた親衛隊のサユリらは彼女を見てため息をついた。
賞賛の声がそこここからもれた。
「パーフェクトだ」
「すごいわ」
「きれいね」
「ヘイさん、私たちのあこがれです」
ユ・ヘイは美しいほほえみで応えた。
「美しさを保つ秘訣は何ですか?」
ユ・ヘイは口を開いた。傲慢さが顔を覗かせた。
「ムダね。これは持って生まれたものだから」
サユリたちはショボンとなった。
ユ・ヘイはアン社長に面会した。
自分が主演した映画の招待券を持って事務所を訪れたのだった。
アン社長は首をかしげた。
「これをくださるためにわざわざ?」
そばにいたワンが代わりに説明した。
「うちのタレントにも見に来ていただこうと社長にお願いでやってこられたんです」
「・・・」
「人見知りで芸能界に友達がいないんです」
アン社長は笑顔になった。
「わざわざ足を運んでこられたんだ。協力しますよ」
ユ・ヘイは嬉しそうにした。
「作品の宣伝で自ら率先して行動する姿勢がすばらしい。真のプロフェッショナルだ」
「ありがとうございます」
ユ・ヘイは愛想笑いした。
引き上げる時、ユ・ヘイはワンに訊ねた。
「専用のスタジオもあるみたいね」
「あるよ。テギョンもいるし、寄ってみる?」
「いいの?」
「もちろん」
ワンはユ・ヘイを先導した。
テギョンは歌唱の仕上げに没頭していた。
二人がやってきてそばで見ているのにも気付かない。
テギョンは歌いだす。
その歌にユ・ヘイは興味を示した。傲慢さで情感の乾いた彼女でも心の動かされる何かがこの歌にはあるらしい。
ユ・ヘイのうっとりした表情を見てワンは訊ねた。
「そんなにステキ?」
「そうですね」
ユ・ヘイは正直になった。
「知らないことになってるから私は出てるから」
ワンは外へ出ていった。
一人になったユ・ヘイはテギョンの熱唱に耳を傾けた。
やがてテギョンはユ・ヘイの存在に気付いた。
目が合ったとたん、ユ・ヘイは高慢ちきでクールな女に戻った。
ドアノブをまわし、収録室の中へ入ろうとする。しかし、ドアには鍵がかかっている。
「開けなさいよ」
ユ・ヘイは命令口調で言った。
テギョンは無視している。
「テギョン、開けなさいってば!」
「・・・」
ユ・ヘイはノートを取り出し、何やら書き付けてガラスに押し付けた。
――早く開けて
テギョンはユ・ヘイを見た。
「開けろ、だと? イヤだね」
苛立った彼女はまた何か書いてガラスに押し付けた。
「ここにあの女を捜しに来たの」
テギョンは口もとを曲げた。
「いるわけないだろ」
ユ・ヘイはムキになった。
「そういう態度でくるならいいわ」
怒りの表情で何か書きなぐった。
ガラスを叩き、文面をガラスに押し付けた。
「たまってないよ」
テギョンは薄ら笑いした。ヘッドホンを外した。
ユ・ヘイのそばに歩み寄った。口もとを曲げて笑うと手にしたマジックで何やらガラスに書き付けた。
――だまって出てけ
ユ・ヘイはあわてて自分の書いた文字を見た。
(続く)
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