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韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第16話(最終回)(10)






韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第16話(最終回)(10)
Korean drama "You're Handsome" Episode 16 (Final) (10) 



 ミニョはモ・ファランに会いに行った。
 モ・ファランは腰を上げてミニョを出迎えた。
「会いにきてくれてありがとう」
 ミニョは黙って頭を下げた。
「座って」
 二人は腰をおろした。
 モ・ファランはテーブルの上にあったCDをミニョに差し出した。
「これを渡したかったの」
 そのCDには母親の名が刻まれている。
「これは・・・」
 ミニョはモ・ファランを見た。
「母のものですか?」
「そうよ。彼女の曲が入っている。私が何とか探し出した。他人の歌だけど・・・お母さんが歌ってる」
「・・・」
「こうでもすれば、少しでもあなたへのお詫びになるかと思った・・・」
「・・・」
「あなたのお父さんはお母さんを愛してた。私を見てくれることは一度もなかった」
「・・・」
「私の愛を受け入れてくれることはなかった」
 ミニョは黙ってモ・ファランの話に聞き入っている。
「お母さんもきっと・・・お父さんの気持ちを分かっていたはずよ。自分だけが愛されてると・・・」
「そうであったと――心から願います」
 モ・ファランはそらしていた目を上げた。
「来ないと思ったけど、会えてよかった」
 ミニョは頬を伝いだした涙を拭う。
「驚きました。私が聞きたかった話をしていただきました。発つ前に話を聞けて、本当によかった」
「話は聞いていたけど、本当に行くの?」
 モ・ファランの表情は沈んだ。 
「あなたが行ってしまったら息子はきっと私を許さない」
「・・・」
「私に会ってくれなくなったの。初めてよ」
 モ・ファランは顔を上げた。
「私を許したとテギョンに伝えてくれる?」
 彼女の頼みにミニョは困った。自分はもうテギョンに会わないと誓った。その決心が揺らぎそうだからだった。
 それに・・・ミニョは決然とした顔になった。
「どうして自分で行かないのですか? 許しを請うべき人は私ではなくファン・テギョンさんです」
「・・・」
「これ以上、傷つけないと彼の前で誓ってください。彼はずっとあなたの愛を求めていました」
「・・・あの子が好きなのに・・・それでもいいの? 私がいたら・・・あの子と一緒にいるのはつらいでしょう」
「大切な人と引き離すのは愛ではないですから」
 ミニョの言葉を聞いてモ・ファランの表情は緩んだ。笑みが浮かび出た。

(続く)



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