『のだめカンタービレ』
は、女性漫画誌「Kiss」（講談社）で2001年から連載されているクラシック音楽をテーマとした二ノ宮知子作の漫画作品である。2004年、第28回（平成16年度）講談社漫画賞少女部門受賞。
このドラマが昨日（月曜・九時）始まった。じつに痛快な始まりである。何せこのドラマの主人公、ゴミため女ときている。ここが実におもしろい。
いい掃除機が次々と売り出されるせいかどうかは知らないが、近頃、「清潔」という言葉が跋扈している。朝シャンなんていうのも、これと軌を一にして出てきたものだろう。清潔な男や女が愛され、不潔な人間はいっしょくたでゴミ扱いされるような時代が長らく続いている。
しかし、この「清潔」というのはじつはいかがわしい。だいたい、ありえないからである。
たとえば、村上春樹はすごい作家だが、チリ一つない部屋、というような表現をしてきた。嘘である。言い換えれば、虚構である。しかし、彼は時代の空気でそういうものを読み取ったのだったろう。そして、彼の清潔文学は愛されたのだ。
このドラマの主人公は愛らしくも、ノー、と言って登場してきた。私たちはゴミの中にいるんだと言って登場してきている。
人気爆発の予感である。
