


韓国ドラマ「30だけど17です」(連載114)
「30だけど17です」第13話(家は売らない)⑧
☆主なキャスト&登場人物
○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)
★★★
メンバーが解散した後もリン・キムは練習室に残っていた。
シム・ミョンファンとウ・ソリが再会してしまったことにリン・キムは苛立っていたのだった。
そこにウジンが顔を出した。
リン・キムと目が合うとウジンは言った。
「忘れ物を取りに―」
巻き尺を握ったウジンにリン・キムは訊ねた。
「一緒に来たスタッフはまだ先生といますか?」
「ええ。事務所で話しています」
「ああ、そうですか…」
「失礼します」
練習室を出て行きかけたウジンは足を止めた。リン・キムを振り返った。
”臍を噛む”ような仕草が気になったからだった。
★★★
音楽祭の組織委員長のチョン・ギュチョルはチケット売れ行きの件で確認を行った。
「売れ行きが悪いな―クラシック公演の分だけか? …そうか。分かった。対策を立てよう。ああ、そうだな」
電話を切るとバイオリニストのシム・ミョンファンが目に入った。見覚えのある女性と挨拶を交わして立ち去った。
「彼女は確か、セミナーに顔を出してた舞台デザインのスタッフのはず…バイオリニストとどういう関係が?」
チョン・ギュチョルはしばし彼女の姿を追った。
ソリはウジンと鍋をつつきながら、何年ぶりに再会したシム・ミョンファンの話をした。
「今度の音楽祭で指揮をされるそうです。私にもクラシック協会の練習室を使ってもいいって。嬉しいです」
「それはよかったね」
ソリは手帳に何やら書き込みながら言った。
「少し前まで独りぼっちだったのに、多くの人に出会えてとても幸せです」
ウジンも自分のことのように満ち足りた顔になる。
ソリは店においてあった応募券を手にしてボールペンで何やら書き出した。
「何を書いてるの? イベント応募券? 書き込んでるのは僕の電話番号じゃないか」
ソリは頷いた。
「私は携帯がないので番号お借りしました」
「抽選だろ? 当たるわけないよ」
「いいえ。人生、何があるか分かりません」
ソリは書き込んだ応募券の提出に立ち上がる。
手帳に大きく書き込まれた”ウ・ソリ”の文字を見てウジンは笑った。
「これなら盗んでいく人もいないな」
ウジンは先に会計を済ませて店を出た。追いかけて出てきてソリは言った。
「私が奢ると言ったのに」
「そうだった」
ウジンは頭に手をやった。
「うっかり払っちゃった。じゃあ次に奢って」
「…お給料も入ったし、奢りたかったのに」
ソリは足元を見て続けた。
「私にも何かさせて」
「それじゃ、例の物をいただこうかな」
「何のこと?」
ひと呼吸おいて小さく声を出す。
「家を出た時の…」
ソリはためらいの表情をする。
「僕に渡すはずのものでしょ? それをちょうだい」
手を差し出す。
「そうですけど…」
ソリは躊躇する。
ウジンは手のひらでおいでをやって催促する。
そりはやむなくバッグの中に手を伸ばした。”おじさんへ”と書かれた包をいったん出したが、すぐバッグの中に戻そうとする。
「もっといい物を買います」
「それでいいよ」
ウジンはさっと手を伸ばしてソリの手からもぎ取った。
ソリは困った顔をした。
「大した物じゃないのに…」
包から出てきたのはmpプレーヤーだった。ウジンは声を失った。
ソリは目を落として言った。
「壊れたイヤホンで耳を塞がずに、いい音楽を聴いてほしいんです。でも贈り物にしてはちょっと」
すかさずウジンはソリを見た。
「何とも…いい物だけど」
「…」
「大切に使うよ。ありがとう」
部屋に戻ったウジンは軽い感激を味わっていた。mpプレーヤーは確かに安く手に入る代物だが、ソリの心配りがウジンは嬉しかった。
シャツのボタンが目に留まる。事務所で外れかかっていたのをソリが見つけ、針と糸を使って付け直してくれた。
あの時の何とも言えない緊張が今は満ち足りたものに変化しているのを覚える。
うっとり気分に浸っているとチャンが部屋に顔を出した。声をかけてきた。
しかし、その声はウジンに届かない。
チャンは首を傾げた。
「俺の声が聞こえない?」
ウジンは何かに打たれたように振り返る。
「どうしたんだ?」
一瞬、チャンは度忘れする。
「何だっけ?」
チャンは指を鳴らす。
「重要な話を忘れるとこだった」
「…?」
「俺の夢を見て」
チャンはそう言って部屋を出ていった。
「30だけど17です」第13話(家は売らない)⑧
☆主なキャスト&登場人物
○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)
★★★
メンバーが解散した後もリン・キムは練習室に残っていた。
シム・ミョンファンとウ・ソリが再会してしまったことにリン・キムは苛立っていたのだった。
そこにウジンが顔を出した。
リン・キムと目が合うとウジンは言った。
「忘れ物を取りに―」
巻き尺を握ったウジンにリン・キムは訊ねた。
「一緒に来たスタッフはまだ先生といますか?」
「ええ。事務所で話しています」
「ああ、そうですか…」
「失礼します」
練習室を出て行きかけたウジンは足を止めた。リン・キムを振り返った。
”臍を噛む”ような仕草が気になったからだった。
★★★
音楽祭の組織委員長のチョン・ギュチョルはチケット売れ行きの件で確認を行った。
「売れ行きが悪いな―クラシック公演の分だけか? …そうか。分かった。対策を立てよう。ああ、そうだな」
電話を切るとバイオリニストのシム・ミョンファンが目に入った。見覚えのある女性と挨拶を交わして立ち去った。
「彼女は確か、セミナーに顔を出してた舞台デザインのスタッフのはず…バイオリニストとどういう関係が?」
チョン・ギュチョルはしばし彼女の姿を追った。
ソリはウジンと鍋をつつきながら、何年ぶりに再会したシム・ミョンファンの話をした。
「今度の音楽祭で指揮をされるそうです。私にもクラシック協会の練習室を使ってもいいって。嬉しいです」
「それはよかったね」
ソリは手帳に何やら書き込みながら言った。
「少し前まで独りぼっちだったのに、多くの人に出会えてとても幸せです」
ウジンも自分のことのように満ち足りた顔になる。
ソリは店においてあった応募券を手にしてボールペンで何やら書き出した。
「何を書いてるの? イベント応募券? 書き込んでるのは僕の電話番号じゃないか」
ソリは頷いた。
「私は携帯がないので番号お借りしました」
「抽選だろ? 当たるわけないよ」
「いいえ。人生、何があるか分かりません」
ソリは書き込んだ応募券の提出に立ち上がる。
手帳に大きく書き込まれた”ウ・ソリ”の文字を見てウジンは笑った。
「これなら盗んでいく人もいないな」
ウジンは先に会計を済ませて店を出た。追いかけて出てきてソリは言った。
「私が奢ると言ったのに」
「そうだった」
ウジンは頭に手をやった。
「うっかり払っちゃった。じゃあ次に奢って」
「…お給料も入ったし、奢りたかったのに」
ソリは足元を見て続けた。
「私にも何かさせて」
「それじゃ、例の物をいただこうかな」
「何のこと?」
ひと呼吸おいて小さく声を出す。
「家を出た時の…」
ソリはためらいの表情をする。
「僕に渡すはずのものでしょ? それをちょうだい」
手を差し出す。
「そうですけど…」
ソリは躊躇する。
ウジンは手のひらでおいでをやって催促する。
そりはやむなくバッグの中に手を伸ばした。”おじさんへ”と書かれた包をいったん出したが、すぐバッグの中に戻そうとする。
「もっといい物を買います」
「それでいいよ」
ウジンはさっと手を伸ばしてソリの手からもぎ取った。
ソリは困った顔をした。
「大した物じゃないのに…」
包から出てきたのはmpプレーヤーだった。ウジンは声を失った。
ソリは目を落として言った。
「壊れたイヤホンで耳を塞がずに、いい音楽を聴いてほしいんです。でも贈り物にしてはちょっと」
すかさずウジンはソリを見た。
「何とも…いい物だけど」
「…」
「大切に使うよ。ありがとう」
部屋に戻ったウジンは軽い感激を味わっていた。mpプレーヤーは確かに安く手に入る代物だが、ソリの心配りがウジンは嬉しかった。
シャツのボタンが目に留まる。事務所で外れかかっていたのをソリが見つけ、針と糸を使って付け直してくれた。
あの時の何とも言えない緊張が今は満ち足りたものに変化しているのを覚える。
うっとり気分に浸っているとチャンが部屋に顔を出した。声をかけてきた。
しかし、その声はウジンに届かない。
チャンは首を傾げた。
「俺の声が聞こえない?」
ウジンは何かに打たれたように振り返る。
「どうしたんだ?」
一瞬、チャンは度忘れする。
「何だっけ?」
チャンは指を鳴らす。
「重要な話を忘れるとこだった」
「…?」
「俺の夢を見て」
チャンはそう言って部屋を出ていった。
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