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韓国ドラマ「病院船」から(連載181)
「病院船」第17話➡病院船の危機④
★★★
「ファン・インギョンさんですか?」
NICUから出て来たファン・インギョンに声がかかった。
車いすが声した方に反転する。
「そうですが」
「お子さんを見に?」
「はい」
「容体は?」
「…どなたです?」
男は名刺を差し出した。インギョンは名刺に見入った。顔を上げた。
「弁護士さんですか? 私に何か?」
「病院船で帝王切開したとか」
インギョンは頷く。
「産科医でなく外科医の執刀で?」
「ええ、そうです」
「私はその手術が原因で重体になったと思うのですが、その点をどうお考えで?」
突然の話にインギョンらは返事に窮した。
★★★
「あれは…!」
病院船の船長は外を見て操舵室を出た。デッキへといそいそ階段をおりた。
「こんにちは」
姿を見せたのは道庁の課長たちだった。
「お偉いさん方が病院船に何のご用ですか?」
「監査をしに来ました」
”監査”と言われて船長は声を失った。
「監査ですって」
事務長も怪訝そうにした。
「そうだ。監査だよ」
課長の言葉は威圧的だった。
「それでしたら、事前に連絡を頂かないと…突然に来られても準備ができません」
「準備? 何か不都合でもあるの?」
「別に不都合は…」
「なら、問題ないだろ」
役人の態度にアリムとゴウンは顔を見合わせる。
「いつもどおりでいいんだ」課長は配下たちに目をやった。「始めてくれ」
離れた場所で聞き耳を立てていたジェゴルはヒョンに言った。
「この空気は何だ…?」
「さあ…」
ヒョンも首を傾げた。
「姉貴、ご出勤ですか
桟橋を歩いていくウンジェに、デッキにいるヤン・チュノから声がかかった。
ウンジェは渋い表情になる。
「”姉貴”はやめてちょうだい」
「今日は遅かったですね」とカン・ジョンホ。
「ええ。寄るところがあったの」
「病院船」第17話➡病院船の危機④
★★★
「ファン・インギョンさんですか?」
NICUから出て来たファン・インギョンに声がかかった。
車いすが声した方に反転する。
「そうですが」
「お子さんを見に?」
「はい」
「容体は?」
「…どなたです?」
男は名刺を差し出した。インギョンは名刺に見入った。顔を上げた。
「弁護士さんですか? 私に何か?」
「病院船で帝王切開したとか」
インギョンは頷く。
「産科医でなく外科医の執刀で?」
「ええ、そうです」
「私はその手術が原因で重体になったと思うのですが、その点をどうお考えで?」
突然の話にインギョンらは返事に窮した。
★★★
「あれは…!」
病院船の船長は外を見て操舵室を出た。デッキへといそいそ階段をおりた。
「こんにちは」
姿を見せたのは道庁の課長たちだった。
「お偉いさん方が病院船に何のご用ですか?」
「監査をしに来ました」
”監査”と言われて船長は声を失った。
「監査ですって」
事務長も怪訝そうにした。
「そうだ。監査だよ」
課長の言葉は威圧的だった。
「それでしたら、事前に連絡を頂かないと…突然に来られても準備ができません」
「準備? 何か不都合でもあるの?」
「別に不都合は…」
「なら、問題ないだろ」
役人の態度にアリムとゴウンは顔を見合わせる。
「いつもどおりでいいんだ」課長は配下たちに目をやった。「始めてくれ」
離れた場所で聞き耳を立てていたジェゴルはヒョンに言った。
「この空気は何だ…?」
「さあ…」
ヒョンも首を傾げた。
「姉貴、ご出勤ですか
桟橋を歩いていくウンジェに、デッキにいるヤン・チュノから声がかかった。
ウンジェは渋い表情になる。
「”姉貴”はやめてちょうだい」
「今日は遅かったですね」とカン・ジョンホ。
「ええ。寄るところがあったの」
船の前に立った時、携帯が鳴った。
「ソン・ウンジェさん?」
「そうですが」
「巨済警察署、刑事課です」
「…警察署ですか?」
ウンジェはタクシーを拾って巨済警察署に駆け付けた。
―過失傷害罪の疑いがあるので、署でお話を聞かせてください。
ウンジェは胸の張って警察署を見上げた。玄関に向かった。
ウンジェがやってきたのを見て記者たちがどっと押し寄せた。
警察署に入る前に質問攻めを開始した。
「帝王切開をおこなったとか」
「当時の状況は?」
「ご専門は外科ですが、帝王切開の経験は?」
「答えてください。経験はありますか?」
「…ありません」
「初めて?」
「その乳児が重体だとご存じですか?」
「もちろんです」
「先生の手術が原因で重体に陥ったのでは?」
「…」
「何かコメントを」
予期しなかった質問攻めにウンジェは困惑するしかなかった。
「”病院船の面汚し”? ひどい言いがかりね」
SNSにあがった非難記事にアリムは腹を立てた。
「反論のコメントを出そう」と韓方科の看護師。
ミヒャンはゴウンを見た。
「これは何事ですか?」
「妙だわ」とゴウン。「記者はソン先生が警察に行くのをどう知ったのかしら」
事務長は役人たちに目をやった。”この人たちもそうだ”の表情になった。
ジェゴルもウンジェを非難する記事を見つけた。
「何だこれは…!」
ジェゴルはヒョンの診療室に顔を出した。
「ヒョン、これはどういうことだ?」
ヒョンは黙って診療室を飛び出した。
ウンジェのカバンの中で携帯が鳴った。警察署の中だった。
「電話に出てもいいですか?」
担当刑事は頷いた。
「手短に願います」
少し離れた場所でウンジェは電話に出た。
「今、どこ? 警察署?」
「ええ」
「なぜ僕に黙って1人で行くんだ」
「必要ないから。もう行かなきゃ」
「僕も駆けつける」
「いいわ。あなたが来ても何も変わらないわ」
「そんなことない。僕の立場から話せることもある」
「…私より診療を優先して。それが大事よ」
「僕が恋人を心配して言ってるとでも?」
「クァク先生…」
「そんな無責任な医者だと思うのか?」
「いいえ、そうじゃなくて…」
「聞いて! ソン先生! 僕は手術に立ち会った医者として言ってるんだ。警察は間違ってる。あの子が重体になった経緯を調べてるなら、まず、僕に話を聞くべきだ」
「…」
「あの子の処置は、生まれた瞬間から集中治療室に搬送されるまで僕が担当した」
「…」
「意味は分かる?」
「ええ」
「刑事には僕が処置したと答えて」
「そうするわ」
「分かってくれたらいい。診療を終えたら迎えに行く」
ヒョンと電話を終えた後、ウンジェはほっと息をついた。
落ち着きを取り戻すと待っていてくれた刑事に従って歩き出した。