韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第5話(9)
Korean drama "You're Beautiful" Episode 5 (9)
その頃、ミニョとシヌは高級レストランに落ち着いていた。
ミニョは物珍しそうに店内を見回した。
「ここで食事をしたかったんだ。君が一緒に来てくれて助かった」
ミニョは素直に喜びを表した。
「こういうのは私も大歓迎です」
「たくさん食べてくれ。それから、食後もちょっと付き合ってくれるか?」
「どこへです?」
「遊園地。バイキングに乗りたいんだが、乗ったことないんだ」
「僕もそうです」
「よかった。じゃあ一緒に行こう。変装の準備もしてきた」
シヌは紙袋の中から用意してきた鬘やファッションメガネなどを出してミニョに見せた。手回しのよさに目をぱちくりさせているミニョの前で、シヌは面白メガネをかけた。
「どうだ?」
くすっと笑い、ミニョは鬘を手にしてつけた。
「私はどうです?」
シヌは頷いた。
「これでバレることはないだろう」
メガネを外す。ミニョも鬘を取る。
この時、ミニョは別の袋を目にした。
「おっ、そっちのも変装用ですか?」
「いや、これはプレゼントだ」
「えっ?」
「今日、ある女性と会う。今まで黙ってたのをみんな話して謝るつもりなんだ。自分の気持ちを伝え、心も手に入れる」
ミニョは納得の顔になった。
「シヌ兄貴に好かれるなんてその人は幸せ者です。とても羨ましいです」
シヌは照れくさそうに頷いた。
食事をしながら、モ・ファランは切り出した。
「また活動を始めたいの」
アン社長は顔を上げた。
「年に数回のディナーショーもいいけど、それだけでは物足りない。昔のように積極的に仕事したいの」
アン社長は言った。
「だけど韓国も以前とは違います」
モ・ファランは笑みを浮かべた。
「だからアン社長とそちらの若い後輩に協力をお願いするの」
テギョンは視線を合わせないでいる。モ・ファランはテギョンを見つめたまま言った。
「CDを出し、ステージも一緒に立つ・・・」
テギョンはモ・ファランを見た。眼差しは冷たい。
「ともかく・・・リメイクを先にしましょう。彼ならうまくやってくれるでしょう」
モ・ファランはアン社長に質問する。
「才能はあるのかしら?」
「もちろんです」アン社長はテギョンの肩に手を置いた。「世界的指揮者、ファン・ギョンスの息子です」
テギョンはアン社長を見た。
――何をくだらないことを・・・これは茶番ではないか。
モ・ファランは愉快そうにテギョンを見た。
「そうなの。父親の血を引いて天才なのね」
「それはどうかわかりませんが、僕は父にだけ似たようです」
「・・・父にだけ?」
モ・ファランは横を見て言った。
「私は天才とは気が合わないみたい。敏感で気難しくてうまくいかないのよ」
「気難しい人でも振り回さなければそうでもない」
アン社長はため口を利くテギョンに少しあわてた。
「ああ、と、ともかく食事をしましょう。これ、ほんと、とてもおいしいです」
モ・ファランは嬉しそうにする。
「特別注文した料理なのよ」
「ああ、感謝します」
テギョンも食事に手をつける。料理を口にした瞬間、表情が変わる。
渋い顔で食事を中断する。
「どうした?」
アン社長が訊ねる。
「エビだ」
アン社長はテギョンが食べた物をあわてて口に入れる。
「ほんとだな」
モ・ファランの表情も変わる。
「どうしたんです?」
アン社長は答えた。
「アレルギーを持ってるんです。大丈夫か?」
テギョンはハンカチを口に当てて立ち上がった。アン社長らを制して席を離れた。
モ・ファランは驚きを隠せない。
「そうだったかしら・・・?」
テギョンは苦しそうに咳き込みながら手洗いにたどり着いた。
(続く)
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