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韓国ドラマ「青い海の伝説」第8話⑦
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 8 ⑦
第8話⑥
セファは寝床の中で海の仲間とやりとりした言葉を思い返している。
「私の心臓はいつまで持つの?」
「さあな…彼女が去って2ヶ月経った。この後、俺がどうなるかで分かるさ」
「…」
「お前もこうなるんだ」
「…」
「そんな目で見るな」
セファは身体を起こす。
ジュンジェの携帯にメールが入った。
――忙しかったんだ。…話があるんだが会えないか?
返信を書き出す。
――明日の夜なら大丈夫です。何か変わったことは?
――何もないよ。じゃあ、明日な。場所はまた連絡する。
「よかった」
ジュンジェはそうつぶやいて寝転んだ。
そこにセファから声がかかった。
「ジュンジェ、起きてる?」
★★★
「どうした?」
「そこに行ってもいい?」
「ダメだ」
しかしセファは梯子に足をかけ降りて来ようとしている。
ジュンジェは仕方なく起き上がった。
セファはジュンジェのベッドに座る。
「どうしたんだ?」
「訊きたいことがあるの」
「何だ?」
「いつ私を好きになる?」
「何だって?」
「今は好きじゃなくてもそんな…」
「予感?」
「それよ。好きになる予感ある?」
「ないよ」
「ないの?」
「ああ、ないね」
自分の命がかかってるセファは渋い顔になる。
「よく考えてから答えてよ」
訴えるような目で、
「本当にない?」
ジュンジェは一声呻いた。つぶった目を眠そうに開ける。
セファは生唾を飲み込む。美味しいご馳走をいくら並べられても見る気はない。今ほしいのはジュンジェの愛だけだ。精一杯愛らしい表情でジュンジェの「愛」の言葉を待つ。
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ベッドに座ったまま二人はしばし見つめあった。
先に目を離したのはジュンジェだった。
「俺の考えは正しかったようだな」
「…」
「お前はほんとにバカだ」
「…?」
「もう一度いうからよく聞け。好きになる予感なんて、そういうのはまったくない」
セファはジュンジェを見つめたまま話す。
「答えづらいみたいだから」
「何だって?」ジュンジェは指で耳をほじくる仕草を見せる。「はっきり答えただろ?」
しかし帰る場所のないセファは前に進むしかない。
「時間をあげるわ」
健気に同じ言葉を繰り返す。
「そんなの頼んでないぞ。誰かを好きになるのは簡単なことじゃないぞ。時間で片付く問題じゃないんだ」
「なぜ?」
「なぜなら…」
口にしようとしてジュンジェはためらう。セファをまっすぐ見るとほんとの気持ちと姿をごまかしてる自分にぶつかる。再び目をつぶる。数秒が流れて目を開ける。
「よく聞け」
「…」
「誰かに失望するのはものすごく簡単だ。表面的な部分を好きになってもそれは簡単に失望につながってしまう。だから誰かを本気で好きになることは何よりも難しい」
セファはきっぱり言う。
「私は違うと思う」
「何が違うんだ?」
「私にとっては簡単よ。抑えたくてもその気持ちを抑えられないの」
「…」
「失望したくてもできないわ。本気だから」
ジュンジェはセファを見つめた。セファを見つめているうち、彼は自分の話した言葉が何かの言い訳だったように思えた。
「好きになる予感がしたら、必ず教えてね」
そう言ってセファはベッドを離れた。
その夜、二人はなかなか寝付けなかった。
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