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韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第9話(10)
Korean drama "You're Handsome" Episode 9 (10)
ミニョを見つけ、歩み寄ろうとした瞬間だった。
「また、ミナムの相手をしようってわけ?」
「・・・」
「まだ子供みたいだから、面倒見てあげるのも大変ね」
「うん、疲れる。バカ正直なやつだからな」
ユ・ヘイはちらとミニョの方を見た。
「だけど、あの子も嘘つきよ」
「・・・?」
「私のピンを自分のだと言って騒ぐの。笑わせる。このピンを付けたいのかしら」
「ピン?」
テギョンはユ・ヘイの付けている髪飾りを見た。
思わず声が出た。
自分がミニョに買って与えたピンと似ていたからだ。
「それは・・・?」
「そうよ、このピンよ」
テギョンはシラッーとした目をユ・ヘイに向けた。
「あいつがそれを自分のだと?」
「いいえ。これは私のよ」
「・・・」
「自分のは失くしておいて、私のピンをよこせといって騒ぐの。呆れるじゃない」
テギョンは仕方ないだろうとの立場で言った。
「同じだからだろ」
「見たの? 私は見たけど、全然違っていたわ」
そう言ってユ・ヘイは飲み物のビンを口にあてた。美味しそうに液体を流し込んだ。
この時、テギョンはそのビンに3000ウォンの値札が貼り付いているのを目にした。疑いは確信に変化した。
すかさず訊ねた。
「おい、ニセ妖精。そのピン、いくらのものか知ってるか?」
「安物よ。3000ウォン」
テギョンは嬉しそうに口を曲げた。
「違う。10万ウォンだ」
「えっ?」
テギョンは手を差し出した。
「返せよ。それ、ミナムのだろ」
「あなたがどうして分かるの?」
「俺が買ってあげたものだ。黙って返せ」
「あなたが買ってあげたですって? コ・ミナムに?」
「そうだ。ガキのコ・ミナム相手に大人気ないぞ。早くよこせ」
「・・・」
ユ・ヘイは髪からピンをはずした。テギョンに渡した。
「面の皮が厚くて助かったよ。普通なら死ぬほど恥ずかしい話だからな」
吐き捨てるように言ってテギョンはユ・ヘイのもとを離れた。
「俺が買ってあげた、ですって!」
ユ・ヘイの顔にはみるみる悔しさがみなぎった。
ユ・ヘイからピンを取り返したテギョンは落ち込んでいるミニョのところにやってきた。
ミニョのそばに腰をおろして口を開いた。
「コ・ミナム、何かなくしたそうだな」
ミニョは力なく頷いた。
「兄貴がくれたピンを失くしました」
「情けないな。ピンを失くしたくらいで落ち込むなんて子供みたいだぞ」
「・・・」
「しかし、がっかりすることはない」
「大丈夫です」
ピンを出してやろうとしたテギョンはその手を引っ込めた。
「大丈夫?」
ユ・ヘイに横取りされた気分のミニョは半ば投げやりになっていた。
「ええ。もう捜しません。私には似合いません。誰でもいいですから拾った人が使ってくれたらいいです」
もはや、出してあげるタイミングでもない。
テギョンは同調するしかなかった。彼は彼でムキになって言った。
「そうか、わかった。じゃあ捜すな。ピンも喜んでるだろう。拾った者が使えばいいさ」
「そう、願っています」
テギョンはミニョをにらみつけた。
「もういい。絶対に捜すなよ。捜したら許さないからな」
「絶対捜しません」
テギョンは口を曲げた。
立ち上がって行ってしまった。
ミニョは鼻の頭を押さえた。
「耐え続けよう・・・!」
(続く)
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