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韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第16話(最終回)(6)

 





韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第16話(最終回)(6)
Korean drama "You're Handsome" Episode 16 (Final) (6)



 シヌはミニョの喉もとを確認したいがフニがかぶせた上着が邪魔で覗き込めない。
「ほんとに?」
「ああ、食べてみて」
 ジェルミらのやりとりは聞かず、テギョンはフニに訊ねた。
「いつから寝てる?」
 フニは笑いながら答えた。
「少し前だ」
「もしや・・・妹と電話してるところを見たか?」 
「どうしてだ?」
「妹に俺の話をしたかどうかを知りたいんだ」
 フニは腕を組んだまま訊ね返した。
「何だよ。今までまったく無関心だったじゃないか。どうして?」
 フニの携帯が鳴りだした。
「ビルボードに入るにはどうすればいい?」
 アン社長がみなに切り出した。
「土下座をして?」
 フニは席を立った。テギョンの前を通ってテーブルを離れた。
「違う、音楽でだ」
「やり方?」
「そうだ。シヌは英語も出来るし、いろいろと・・・」
 フニにかかってきた電話は本物のミナムからだった。
「おお、ミナムか。ミニョもいる。早く戻ってこい。入れ替わって早く連れ出さないと・・・おお、そうだ」
 アン社長はメンバー相手にグラスを重ね続ける。
「ばっちりのコンサートにしよう。ヘイさんもぜひ顔出してください」
 ユ・ヘイはテギョンの方をちらと見て応じる。
「はい。ミナムさんの応援でうかがいます」
 テギョンは口をひんまげる。
 ミニョも無意識で反応したか、寝返りを打った。テギョンの膝に顔がもたれこむ。
 テギョンは顔をしかめる。男の膝枕などやってられない。
 起こそうとしてミニョの顎をつかんだ。自分の方に振り向けた時、目に飛び込んでくる印象がいつものミナムではない。テギョンは首をかしげる。印象も感触もどこか違う。
 ミニョの手を取った。いつか彼女の手を取って誘導した時の感触と似ている。いや、同じだ。映画館の中で手を取られた時の感触とも同じだ。
「終わったらアジアツアーだ」とアン社長。「そしたら東京ドームに歓声が響くぞ。A.N.JELL、A.N.JELL、A.N.JELLだ。、ジャック・ポット、ジャック・ポット、あっはは、いいね。乾杯」
 テギョンはアン社長の話など聞こえていない。シヌも聞こえていない。テギョンの表情をうかがっている。二人は目を見合わせる。
「コ・ミニョだ」
「そのようだな」
 目と目はそんなやりとりを交わしている。
「三万人だよ」
「そうだっけ?」
 テギョンは切り出した。
「家に帰るついでにミナムを連れていく」
 アン社長は素直に頷く。
「そうか、わかった」
 テギョンはミニョを連れてテーブルを離れる。シヌは黙って二人を見送る。
「ヘイさん食べて・・・」

 フニの打ち合わせは続いている。
「そうだ、そうだ・・・俺が妹さんを連れていくから、そこで替わろう・・・そうだ、そうしよう。これでOKだ」
 電話を切ったフニはテーブルに戻っていく。
 しかし、テーブルに戻るとミニョの姿がない。
「れれれっ? ミナムはどうした?」
 シヌがフニのそばに立った。
「テギョンが連れてった」
「テギョンが?」
「わかったみたいだ。社長にはバレてない」
「そうか、助かった。・・・ン? 気付いてたのか?」
 フニはにんまりした。
「結果オーライか。テギョンが連れてったならうまくいくかも・・・いやあ、まさかの展開だ」
「・・・」

(続く)




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