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雨の記号(rain symbol)

春のワルツ 第11話「衝撃のビデオ」


春のワルツ 第11話「衝撃のビデオ」


まずはNHKのガイドから


 チェハとウニョンのキスシーンを目撃してしまったフィリップは、CD制作の打ち合わせでチェハと衝突。そうかと思えば、突然にチェハとイナを食事に誘う。レストランにウニョン同伴で現れたフィリップは、大胆にも客たちのいる前で愛の告白を。ウニョンはフィリップの気持ちを完全に持て余していた。

イナはチェハの母チスクに接近。ウニョンを毛嫌うチスクは、チェハとイナの結婚を強く望むようになる。その晩、チェハ親子が3人で食事をしていると、たまたまフィリップが現れ、同席することに。仲のよい親子の姿を見て、孤独を感じたフィリップはチェハに漏らした。
「君はぜんぶ持ってる。その中の一つだけでいいからくれよ」

その頃、ウニョンは資料作成のため、会社からチェハのビデオ撮影を依頼されていた・・・。

韓国の言葉では語頭にくる音は濁音にしないという約束ごとがあります(例:フルネームは「ユン・ジェハ」→名前のみ呼ぶときは「チェハ」)。当HP上では発音に準じて表記いたします。


 このドラマは、父と息子が満開の桜が咲き誇る中をとぼとぼと連れ立っている歩いているシーンが冒頭のタイトルバック画面になっている。きれいな映像だが、父と息子における宿命転換のようなものも重要なテーマになっているのかなと僕は思っている。
 というのも、この場面を見ているとなぜか、松本清張原作で加藤剛主演の映画「砂の器」を思い出してしまうからである。
 大ヒットしたから、年配の方ならこの映画のことをよく覚えておられるに違いない。
 この映画は父と子の宿命を描いたものだった。ハンセン氏病を患った父と貧困の放浪を続けた少年が父との縁を切り、別人になりすまし、やがては音楽の指揮者として大成功をおさめる話である。この過程で主人公は殺人まで犯してしまう。しかし、輝く栄光を手に入れた果てにアラン・ドロン主演映画「太陽がいっぱい」のようなどんでん返しの結末が待っているというものだった。
 「春のワルツ」も殺人こそないもののチェハとウニョンが二人して別人になったような状況が生じている。
 それに冒頭の父と息子の場面をくわえてみると、何だか「砂の器」と似て感じられてくるのである。「砂の器」では、貧困の父と息子の各地を放浪する場面がクラシックの名曲にのり、四季の姿を映し出しながら延々と続く。桜の咲き誇る中を歩く美しいシーンももちろん出てくる。
 父はどん底状態、その境遇から別人となって息子が描いていく栄光への上昇ストーリー。平行して暴き出されてくるであろう父と子の切っても切れない関係。
 う~む、どことなく似ている。
 まさかそこからヒントを得たとも思えないが、「春のワルツ」の冒頭場面とここらへんがダブってくるのである。
 この11話でその父親が登場してくる。どのへんでどんな風に登場してくるかと思っていたら、テホに昔やらしたのと同じことを別の子にやらして登場してきた。煮ても焼いても食えない堂々巡りのどん底キャラとして。
 ウニョンをめぐってチェハとフィリップの関係もギスギスしだしてきたが、チェハとウニョンの間で眠っている深刻な課題が徐々に話の正面に据えられてきそうである。

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