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韓国ドラマ「プレーヤー」(連載52)
☆主なキャスト&登場人物
○ソン・スンホン➡(カン・ハリ(チェ・スヒョク))
○クリスタル➡(チャ・アリョン)
○イ・シオン➡(イム・ビョンミン)
○テ・ウォンソク➡(ト・ジヌン)
○キム・ウォネ➡(チャン・インギュ)
プレーヤー」第4話→(感情的に動くな)⑧
★★★
ナ社長がパンチを見舞おうとする瞬間、ハリたちの車がタイヤを軋めかせて発進した。
上向きライトでエンジンを唸らせてナ社長らに向けて爆走した。
不意をつかれてナ社長らは散り散りになる。
「ナ社長!」
のけ反っているナ社長に詰め寄ろうとするジヌンの腕をハリとビョンミンが取った。止めた車に向けて引っ張り入れる。
「早くして!」とアリョン。
襲いかかるガードマンらを殴り蹴散らして最後にハリが乗り込んだ。
「出せ」
逃げる車に向かってナ社長は叫んだ。
「追いかけろ! 捕まえるんだ!」
★★★
「早く車を止めろ」
ナ社長らから逃げる車のジヌンも荒れた。
「くそっ、あの野郎」
受けた仕打ちが悔しくてならないようだった。
「いい加減にしろ」
太い腕を振り回し、喚きたてるジヌンの腕をビョンミンは押す。
「うるさい」
ジヌンはビョンミンの手を払いのけた。首根っこを押さえつけた。
「人をあんな目に遭わせたヤツをそのままにしていいってのか」
「おい、止めろ」
ハリはマスクを外す。
「えっ?」
アリョンは怪訝そうにする。
「止めろって」
車をおりるとハリは回り込んでジヌン側のドアを開けた。
「降りたいなら降りろ」
連中の方向を指さした。
「戻って殴るなり蹴るなり好きにするんだ」
「…」
「でも覚えておけ。あいつを殴ればそれで解決すると思うのか? そう思うなら行け。早く行け、この野郎」
ジヌンの頬を二度張った。
ひと呼吸おいてジヌンはハリを見た。
「お前に何が分かる。同じ経験でも?」
「…」
「他人を騙して生きてるお前に…」
「あるとしたら?」
「…」
「何か変わるのか? 答えてみろ」
「…」
「俺にだって過去はある。失敗したことがあるから言ってる。 経験があるから言ってるんだよ!」
ジヌンは黙ってハリを見つめている。
「これは復讐じゃない。ないんだ」
ハリはジヌンの肩を叩いた。
「ジヌン。一度でいいから信じてくれ。なあ」
もう一度叩いた。両手で顔に触れて言った。
「俺が必ずあいつを捕まえてやるから。信じてくれ」
アジトに戻ったハリらはナ社長を世の中から葬る戦略を練った。
金にしがみついて生きてる彼の懐を”すっからかん”にしてしまう作戦だ。
ハリはみなに説明した。
「最後はここからここまで ― ゲーム終了。どうだ」
「悪くないけどうまくいくかな?」とビョンミン。
ハリはどっかと腰をおろした。
「仕向けるしかない」
腕を組んでジヌンを見た。
「約束したからな」
ジヌンは笑みを浮かべた。
ハリたちは用意した車に分乗して行動を開始した。
「やあ、お疲れ様」
「どうぞ」
関係者に扮したハリが堂々と管理人に挨拶して中に入った。
少し時間をおき、車内に待機していたビョンミンとアリョンが続いた。開いた出入り口から会社内に潜入した。
物陰から辺りを窺う。
「あっちに人がいる」
「ならしゃがんで」
「ハッキングには時間がかかる」
「ぐずぐずしないで」
「俺を何だと」
しかしアリョンによって前に押し出され、倒れてしまう。
従業員がビョンミンを気遣う。
「大丈夫ですか?」
「足が滑っちゃって」
2人がやり取りする間にアリョンの手指がすかさず動いた。従業員の鍵を抜き取った。先を歩いていく。
「僕たち…会うのは初めてでしたっけ…?」
ビョンミンは相手と適当に言葉をかわして背を向ける。
最初はゆっくり歩き、途中から走った。目的の出入り口にたどり着く。
中に言葉をかける。
「早く開けてくれ」
ハリはアポの場所のドアを開けた。
「イ部長、夜分に失礼します」
「まだ30分もあるのに早いですね」
「ああ…」ハリは苦笑する。「公務員は残業代も少ないですし、やることもないのですよ」
イ部長は固定電話の受話器を手にした。
「確認の電話をさせてもらっても?」
「もちろんです」
イ部長は電話をかけた。
この時、ビョンミンはコンピューター室に忍び込み、コンピューターのキーボードを叩いている。
内線を外線に扮装させるのを終えた。
電話が鳴った。
「もしもし…はい、どうも…こちらの職員です」
確認の電話がすむとイ部長は言った。
「どうぞ、座ってお待ちに」
「どうも。そのまえにトイレをお借りしても?」
「外に出て左…ご案内して」
「大丈夫です。自分で行きます」
ハリは部屋を出た。