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韓国ドラマ「青い海の伝説」第7話⑦
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 7 ⑦
第7話⑥
「行きましょ」
セファはユナのキャリーを背中に担いだ。
二人が背を向けたところでジンジュは言った。
「ひとつだけ教えてちょうだい」
「…」
「どこで肌のケアを?」
「…」
「ケアしてないなんて――見え透いた嘘は聞きたくないわ。答えて。どこでお手入れしてるの?」
セファは海の仲間たちとやったことを思い出した。
「ソウルじゃないわ」
そう答えて背を向けた。
「やっぱり、そうだったのね。外国なの?」
しかし、もう声は届かない。
「一体、どこなのよ…?」
ジンジュは相手からファッションや肌のメークについて知識を得られなかったのが残念だった。
★★★
ジュンジェはナムドゥに電話を入れた。
「どうして来ないんだ? 待機してるんだぞ」
「なぜだろ? 予定時刻を過ぎてるよな。車は家の前に…ちょっと待て」
ナムドゥは身を隠した。ジンジュらが歩いて引き上げて来る。
「出かけてたみたいだ。待てよ」
ナムドゥはスマホで彼女のツイッターをチェックした。
”今日はショックでお休み。コラボのパンプスに関する情報を求む”
「パンプスが何だって? のん気なもんだよ」
「今日は見事に空振りだな」
女の気まぐれに計算が狂い、ジュンジェたちは車のところに戻ってくる。
「何だか気が進まない。他の仕事はどうだ?」
「また始まったよ。おい」
ナムドゥの言葉にジュンジェらは足を止める。
「行く所があるから先に帰ってろ」
「どこへ行くんだ?」
「知らなくていい。待ってろ」
「よく言うよ。用事なんてないくせに」
ジュンジェとテオは車に乗り込む。ジュンジェは乗り込む時、サングラスを外した。
近くを用向きで歩いてきたモ・ユランはたまたまその姿を目撃した。
驚いて急いで駆け寄ろうとしたら、車はさっと走り去ってしまった。ユランは通りに出て車を追いかけたがダッシュのいいスポーツタイプの車に追いつけるはずもなかった。
ユランは諦めて走るのをやめた。
「今のはまさか…あの子よね、きっと」
彼女は放心してしばらくそこに立ち尽くした。
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ジュンジェはテオに訊ねた。
「なぜ、この仕事を?」
「他に仕事がない」
「それほどの技術を持ってるのに?」
「急に何を言い出すやら…そっちこそ」
ジュンジェはムッとなる。
「兄貴だろ」
反発心を見せつつもテオは思いなおす。
「兄貴はなぜこの仕事を?」
「悪い男と出会ったからだよ…」
ジュンジェは記憶の中に沈む。
2006年の冬。ジュンジェはネットカフェから”母を捜しています”の書き込みを行っていた。
近くでカップメンをすすってる男がいた。
ちらと気にしつつ書き込みを続けた。
”名前はモ・ユランです”
その後、ハンバーガーで空腹を満たしていたら、テーブルにそっと飲み物を置いた者がいた。その男がナムドゥだった。
「店に呼んで申し訳ない。事務所が改装中なんだ」
「ほんとに母が見つかりますか?」
彼は封筒の中から書類を取り出した。
「お母さんの出身地は忠清北道だろ?」
「はい」
「いい家のお嬢さんだったのに、保証人になって遺産を使い果たしたわけか。頼れる親戚もいない」
「はい。なぜ、そのことを?」
彼は余裕の笑みを見せた。
「なぜって、調べるのが僕の仕事だからね」
「母を必ず捜してください」
「だけど、お母さんは転入届も出していない。住所不定で再婚もしてないなら、普通の調査ではまず見つけられない」
「…」
「でも、専門家の力を借りるとなると――費用が嵩む…」
「費用ですか…」
ジュンジェは手持ちのバッグを開けた。ナムドゥはバッグの中に向けて目を光らせた。
ジュンジェはあるだけの金を取り出した。
「これで足りますか?」
当然、あいつはその金を持ち逃げした。
以後、自分は逃げたあいつを追いかける日々になってしまった。
そしてある日、張り込みを続ける自分の前にあいつは現れた。
人探しで自分を騙したように彼は同じ手口で別の人を騙そうとしていたのだった。
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