韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第5話(12)
Korean drama "You're Beautiful" Episode 5 (12)
写真撮影の合間、ユイがひといきついていると、そこへコ・ミナムのコーディネートを担当しているワンが姿を見せた。
「A.N.JELLを担当している人だわ」
「A.N.JELL?」
ユイは帽子姿のワンを見やった。
ワンは女同士で何やら言葉を交わしている。
「彼らも撮影があるの?」
ユイはメークの女に訊ねた。
「ないはずだけど・・・それにあれ、女性の服だわ」
ユイは目を凝らした。
「アジアフェスティバルで着た服によく似てる」
そう言って、薄笑いを浮かべた。
ワンは相手の女に言った。
「ごめんね。少し破れたけど、直しといたから」
しかし、相手は困っている。
「ヘイはうるさいのよ。どうして破れたの?」
「・・・この服で走ったみたいだわ。おかげで助かったわ。ありがとう」
二人のやりとりを聞いていてユイは自分と勘違いされた女だと直感した。
「ワンさん、例の女が誰だったか知ってるようね」
テギョンをいじめてやろうと考えたユイは引き上げていくワンを追いかけて出た。
「すみません」
ワンは振り返った。
「あら、ユ・ヘイさん」
「こんにちは。先日、美容院でお会いしましたよね」
「そうでしたね」
少し考え、ユイは本題に入った。
「うまく逃げられたそうですね」
ワンは動揺した。
「それをどうして・・・?」
「・・・テギョンさんから聞いたんです」
「テギョンがそれを話したの? 噂は本当だったの?」
ユイはわざとらしくはにかんだ。そう振舞えば何か出てくると考えたらしい。
「こういう時は否定しなきゃいけないんでしょう? ミナムさんのためにも」
ワンは驚いた。
「ミナムのことまで考えてくれてるなら、本当なのね・・・!」
「はい。テギョンさんがその人の秘密は絶対に守れと言ったから」
「当然よ。ミナムが女だとバレたら大騒ぎになっちゃう」
適当な嘘から真実が飛び出してきてユイはびっくり仰天だ。しかし、何食わぬ顔でワンの話に調子を合わせた。
「ですよね。ミナムさんが女だとバレたらそれはもう大変ですもの。ほっほほほ」
穏やかな笑い声を立てながらもユイの胸には憎悪の感情がこみ上げてきた。
――それでテギョンは自分を利用したのか! いいように扱われて黙ってられる自分じゃないわ!
二人は苦労の末、自分の本拠地にたどり着いた。
「やっと見つけましたね」
「ほらみろ。俺の言ったとおりだったろう。俺が探せると言ったら探せるんだ」
「・・・」
テギョンは機嫌よく歩きだした。エビのアレルギー症状など彼にとってとっくの昔の出来事のようなものになっていた。
しかし、テギョンに連れ回されてミニョはすっかり疲れ果てていた。これ以上歩けないとばかりよたっているとテギョンは振り返った。
「だから俺を信じろと言っただろ」
彼の笑顔はミニョの疲れた心にすっと飛び込んできた。彼の純粋で一徹な心がミニョの心で宝石のような輝きを放ちだす。今まで覚えたことのない自分の感情にミニョはただ困惑するだけだった。
(続く)
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