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雨の記号(rain symbol)

「朱蒙」第2話の見どころ(注意、ネタバレあり)

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 後に妻となるユファのもと(ハベク族の村)を去り、ハンナラ(漢)鉄器軍から追われ続けるヘモスがヨンタバル商団と出会った場面である。
 ここでヘモスはヨンタバルから酒を振舞われ、食事を共にする厚遇を受ける。
 ヨンタバルが、この者に飯を食わせてやれ、と言った時、供のケピルはヘモスを見ながらいぶかしがった。
「はて・・・首長は見も知らぬ人間に食事を振舞うような人ではないのだが」
 この時、ヨンタバルの心に、あるいは・・・との直感が働いていたようである。
 ほどなくそれを確信する場面がやってくる。
 ヨンタバルは身重の妻を商いの旅に同行させていた。その妻はなぜか食べ物が口に入らぬ様子である。どうしたのだ、とヨンタバルが訊ねると、ハベク族のことを思うととても喉を通らない、と妻は答える。
 ハベク族と聞いて、ヘモスは反応を見せた。ヨンタバルが、ハンナラ軍の手でハベク族は皆殺しにされた、と説明すると、ヘモスは悲痛な表情を見せた。
 ケピルはその先を続けた。
「ヘモスを匿ったユファアガシーはヒョント城に連れていかれて打ち首になるそうです」
 ヘモスはユファアガシーの言葉を思い起こしながら、自分の手で彼女を救い出そうと決意する。
 翌日、ヘモスは、私をヒョント城までご一緒させていただけませんか、とヨンタバルに願い出る。商いでそこへ向うと聞いていたからだ。
 ヨンタバルは予期していたかのような笑みを浮かべた。ケピルに命じた。
「この者に何か仕事を与えてやれ」

 商団はヒョント城に向って出発するが、途中、ヨンタバルの妻が産気づく。商団は移動を中止し、出産の仕度にかかる。そこを狙って山賊が襲いかかってきた。
ヘモスは獅子奮迅の活躍で山賊をねじ伏せてしまう。その活躍を目の当たりにしたヨンタバルは、この男は間違いなくヘモスだ、と確信してヘモスを抱きしめる。
 この時、ヨンタバルは考えたに違いない。
「こいつをハンナラに引き渡せば大もうけだ」
 
 「お子さんが無事に生まれました」と言って妻の付き添いが一目散に駆け寄ってくる。
「おお、そうか」
 ヨンタバルの目は輝いた。
「男の子か?」
「かわいい女の子です」
 この時、誕生したのはこのドラマのヒロイン召西奴である。
 大河がうねるような中での地味な一場面だし、物語りはどんどん進行していったので、召西奴が大人として登場した時、僕がこの子を召西奴に結びつけるまではだいぶ時間を要してしまった。ストーリーを追うのに忙殺されたからだ。
 つまりヘモスはこの時、息子の未来の嫁と朱蒙より先に出会っていたのである。

 ヨンタバルは最後の最後までヘモスを商いの俎上にのぼらせていたが、彼を商いすることをやめて引き揚げてくる。利ざや追求に徹してきた商人ヨンタバルは、ヘモスと出会ったことで何かひとつ学んだようでもあった。
 ヨンタバルは言った。
「あなたとはこれ以上かかわりたくない。うちから早々に出ていってくれ」

 おりしもハンナラ鉄器軍がヒョント城に入ってきた。そこにユファの姿は見られなかった。
 情報収集に出向いたヨンタバルは戻ってきてヘモスに伝えた。
「ユファアガシーは客死したそうだ」 
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