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韓国ドラマ「30だけど17です」(連載90)
「30だけど17です」第10話(取り戻したい時間)⑧
☆主なキャスト&登場人物
★★★
「30だけど17です」第10話(取り戻したい時間)⑧
☆主なキャスト&登場人物
★★★
○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)
★★★
「おい」
ソリは指を鳴らした。
「おい、パク代表」
何度も指を鳴らすソリにウジンは眼を開いた。
今度はこんなのを覚えちゃったか…。
「何をするんだ?」
ホクロ男はソリの手を押しのける。
ソリは答えた。
「人を呼ぶ時こうしてたので、最近のやり方かと思って」
ウジンは吹きだした。なるほど〜。
ホクロ男は顔をしかめている。
「私は最近のことに疎いもので…」
「疎い?」
「…そうだ」
ソリは足元のビニール袋を手にした。テーブルにどんと置いた。
「好みが分からず、いろいろ選んで買いました」
ホクロ男は訳が分からない。
ウジンが訊ねた。
「なぜラーメンを?」
ソリは席に落ち着いた。素直に答えた。
「一緒にラーメンを食べようとパク代表に言われたんです」
「ラーメン?」
「ええ。私は昼にカップ麺を2個食べたので…」
何でもすらすら答えるソリにホクロ男は何も口にできない。
この女には内緒の話ができない。今わかった。ひどく危険な女だ!
「ですので家で食べてください」
ウジンはため息をついた。
「ほんとにクソ野郎だ」
「何だと!」
ウジンは黙ってワインを飲んだ。
ホクロ男は笑った。笑い終わるときっぱりした声で言った。
「お二人でごゆっくり」
席を立って背を返した彼をソリの声が追いかける。
「ラーメンをお忘れです」
ウジンはソリを引き留めた。
「持っていかないからいいんです」
「なぜ急に怒ったの?」
ソリはウジンを見た。
「私のせい?」
ウジンは答えた。
「君は何も悪くない。悪くないけど、”ラーメンを一緒に食べよう”と言うやつは―クソ野郎だから今後は無視していい」
「クソ野郎?」
「クソ野郎だから―相手にすることない。わかった?」
ソリは頷いた。
「私たちも帰りましょう」
ソリに続いてウジンも席を立った。
★★★
ソリが先に出口に向かう。
ウジンはカウンターで足を止める。カウンターでブルーハワイを飲んでいる女性客に声をかけた。
「すみません。雨が降っているので傘を貸していただけませんか」
若い女性客は驚く。訳が分からずきょとんとなる。
「傘ですか?」
ウジンはライトグリーンの液体を浮かべたカクテルグラスを指さした。グラスの縁に、果物の果肉を突き刺して小さな傘がかかっている。
驚いている女性を尻目にその傘を握り、ウジンはペコンと頭を下げた。果肉を口に入れて出口に向かう。
「外は雨になったのかしら?」
女性は呆れながら、食べられた果肉を惜しんでウジンを見送った。
同じくウジンを見送りながらウェイターは言った。
「イケメンだけど風変りな人ですね」
「ほんとに」
傘を奪われた女性は苦笑を浮かべた。
「傘はいいけど果肉は私の好物だったのに…」
ソリは外でウジンを待っていた。
ウジンは建物を出て来てソリの横に立った。
ソリはネオンの放射を受ける空を眺めていた。
ウジンはため息をつく。
「夜になっても暑いな」
「夏ですからね」
ウジンはもう一度ため息をつく。
「雪かも…」
「雪ですか?」
ソリは空を見やった。
「今は夏ですよ」
ウジンは手にした傘を開いた。頭の上にさして歩き出す。
「夏なのに…」
ふと見るとウジンはさっさと前を歩いている。
「あれは傘…?」
「ストップ」
ヒスは大きな声でヒョンの話を制した。
「酒で問題を起こさない? 誰が言ったの?」
ヒスは笑い声を立てた。
「逆よ逆。コンはお酒が入ると手に負えなくなるの」
「まさか…? 例えば?」
その頃、ウジンはソリを相手にかくれんぼを始めていた。
木の陰に隠れては、そ〜っとソリの様子を窺う。
「おじさん、どうしたの?」
ウジンの奇怪な行動にソリは困惑した。
「木陰で何してるの?」
ソリと目が合うとウジンは顔を隠してしまう。ソリは隠れようとするウジンを追う。するとウジンは右に左に自分の身を隠そうとするのだ。
ソリはやっとこさでウジンを捕まえた。手首をつかんで訊ねる。
「いったい、どうしたんです?」
「僕かい? 別に何も」
「…?」
「帰ろう」
ウジンはそう言ってソリの手から自分の腕をほどく。ひとりで歩きだす。
買い物袋をつかんで追いつこうとしたら、ウジンは走りだしている。
「おじさん、なぜ走るの?」
声をかけるとウジンは足を止めた。ソリを見つめ返したのもつかの間、今度はスピードを上げて逃げ出した。
「あれれっ? どうして逃げるんです?」
ソリはやむなく走ってウジンを追いかけだす。
「おじさん、待って〜!」
ヒョンに対するヒスの説明は続いた。
「酔うと隠れたがって、逃げ出してしまうのよ」
「ほんとに? それはどうして?」
ヒスは渋い顔をした。
「私にわかるわけないでしょ。だから手に負えないって言ってるの」
ソリはどうにかこうにかでウジンを捕まえた。
「どうして逃げるんです?」
上着の袖をつかんで引っ張りながらソリは訊ねた。
「おじさん、酔ってますね。自分を見失うほどに…」
「僕が? 酔ってなんかいないよ」
ウジンは足を止めた。
「もう逃げないから放して。今度は大丈夫だから」
「ダメよ。さっきはそう言って逃げたでしょ。今度は放さないわ」
「逃げないってば」
大人しくソリに従いながら、ウジンは突然ソリの握る上着から両腕を抜いた。抜くと同時に駆けだした。上着は抜け殻となってソリの手に残った。
ソリは叫んだ。
「ほらほら、やっぱり逃げたじゃない。おじさん、待ちなさいったら〜!」
ソリは泣き声を立てながらウジンを追った。
ウジンは逃げて公園に走りこんだ。
ソリはウジンを追い疲れて立ち止まった。
「おじさ〜ん、なぜ逃げるんですか?」
ウジンが逃げてきた場所は公園の運動場だった。運動場の扉を開けて中に入りこみ、そこを家と勘違いしている。
「ジェニファー、夕飯はすませました」
誰かに向かって挨拶し、靴を脱いで運動場の中央に進んでいく。
ソリは呆然とウジンの行動を見つめた。
「完全におかしくなったわ」
ソリはウジンの靴を拾い上げた。ウジンの行動を確認する。
ウジンは運動場の中央、芝生の上で腕を広げて大の字に寝そべった。
「やっぱり、我が家が一番だ」
「あららっ、寝ちゃったわ」
ソリは慌ててウジンの許に駆け寄る。
「おじさん、ダメよ、そんなとこで寝ちゃったら。帰りましょう」
腕をとって必死に起こそうとする。
ウジンは目を開けた。
「おっ、なぜ僕の部屋に?」
「…」
「また酒を飲んだ? 13年前と違って今は僕の部屋ですよ」
「寝ぼけちゃって…、ともかく早く帰りましょう」
ソリはウジンの身体に両腕をまわした。しかしウジンの身体は動かない。
眠りだしてもう目を開けそうにない。
「困ったわ。置いて帰る?」
ウジンに上着をかけてソリも横に寝そべった。愚痴が口をついて出た。
「鬼ごっこに付き合わされて、もうクタクタだわ」
空に目をやった。それからウジンの寝顔を見やった。
この間もふと思った。どこかで見たことがあるような感覚が戻ってくる…
その時、ウジンが寝返りを打って来る。
ソリは正面を向き直り、思考も中断した。
しばらくしてまたそっとウジンの寝顔を覗く。観察を始めるとどこかから聞き覚えのある音楽が流れてきた。
高校時代にコンテストで私が弾いた曲〜、叔父さんと叔母さんの声援も聞こえる…。
ソリは呟いた。
「取り戻したいわ…あの時の時間…私の時間…」
女性は呆れながら、食べられた果肉を惜しんでウジンを見送った。
同じくウジンを見送りながらウェイターは言った。
「イケメンだけど風変りな人ですね」
「ほんとに」
傘を奪われた女性は苦笑を浮かべた。
「傘はいいけど果肉は私の好物だったのに…」
ソリは外でウジンを待っていた。
ウジンは建物を出て来てソリの横に立った。
ソリはネオンの放射を受ける空を眺めていた。
ウジンはため息をつく。
「夜になっても暑いな」
「夏ですからね」
ウジンはもう一度ため息をつく。
「雪かも…」
「雪ですか?」
ソリは空を見やった。
「今は夏ですよ」
ウジンは手にした傘を開いた。頭の上にさして歩き出す。
「夏なのに…」
ふと見るとウジンはさっさと前を歩いている。
「あれは傘…?」
「ストップ」
ヒスは大きな声でヒョンの話を制した。
「酒で問題を起こさない? 誰が言ったの?」
ヒスは笑い声を立てた。
「逆よ逆。コンはお酒が入ると手に負えなくなるの」
「まさか…? 例えば?」
その頃、ウジンはソリを相手にかくれんぼを始めていた。
木の陰に隠れては、そ〜っとソリの様子を窺う。
「おじさん、どうしたの?」
ウジンの奇怪な行動にソリは困惑した。
「木陰で何してるの?」
ソリと目が合うとウジンは顔を隠してしまう。ソリは隠れようとするウジンを追う。するとウジンは右に左に自分の身を隠そうとするのだ。
ソリはやっとこさでウジンを捕まえた。手首をつかんで訊ねる。
「いったい、どうしたんです?」
「僕かい? 別に何も」
「…?」
「帰ろう」
ウジンはそう言ってソリの手から自分の腕をほどく。ひとりで歩きだす。
買い物袋をつかんで追いつこうとしたら、ウジンは走りだしている。
「おじさん、なぜ走るの?」
声をかけるとウジンは足を止めた。ソリを見つめ返したのもつかの間、今度はスピードを上げて逃げ出した。
「あれれっ? どうして逃げるんです?」
ソリはやむなく走ってウジンを追いかけだす。
「おじさん、待って〜!」
ヒョンに対するヒスの説明は続いた。
「酔うと隠れたがって、逃げ出してしまうのよ」
「ほんとに? それはどうして?」
ヒスは渋い顔をした。
「私にわかるわけないでしょ。だから手に負えないって言ってるの」
ソリはどうにかこうにかでウジンを捕まえた。
「どうして逃げるんです?」
上着の袖をつかんで引っ張りながらソリは訊ねた。
「おじさん、酔ってますね。自分を見失うほどに…」
「僕が? 酔ってなんかいないよ」
ウジンは足を止めた。
「もう逃げないから放して。今度は大丈夫だから」
「ダメよ。さっきはそう言って逃げたでしょ。今度は放さないわ」
「逃げないってば」
大人しくソリに従いながら、ウジンは突然ソリの握る上着から両腕を抜いた。抜くと同時に駆けだした。上着は抜け殻となってソリの手に残った。
ソリは叫んだ。
「ほらほら、やっぱり逃げたじゃない。おじさん、待ちなさいったら〜!」
ソリは泣き声を立てながらウジンを追った。
ウジンは逃げて公園に走りこんだ。
ソリはウジンを追い疲れて立ち止まった。
「おじさ〜ん、なぜ逃げるんですか?」
ウジンが逃げてきた場所は公園の運動場だった。運動場の扉を開けて中に入りこみ、そこを家と勘違いしている。
「ジェニファー、夕飯はすませました」
誰かに向かって挨拶し、靴を脱いで運動場の中央に進んでいく。
ソリは呆然とウジンの行動を見つめた。
「完全におかしくなったわ」
ソリはウジンの靴を拾い上げた。ウジンの行動を確認する。
ウジンは運動場の中央、芝生の上で腕を広げて大の字に寝そべった。
「やっぱり、我が家が一番だ」
「あららっ、寝ちゃったわ」
ソリは慌ててウジンの許に駆け寄る。
「おじさん、ダメよ、そんなとこで寝ちゃったら。帰りましょう」
腕をとって必死に起こそうとする。
ウジンは目を開けた。
「おっ、なぜ僕の部屋に?」
「…」
「また酒を飲んだ? 13年前と違って今は僕の部屋ですよ」
「寝ぼけちゃって…、ともかく早く帰りましょう」
ソリはウジンの身体に両腕をまわした。しかしウジンの身体は動かない。
眠りだしてもう目を開けそうにない。
「困ったわ。置いて帰る?」
ウジンに上着をかけてソリも横に寝そべった。愚痴が口をついて出た。
「鬼ごっこに付き合わされて、もうクタクタだわ」
空に目をやった。それからウジンの寝顔を見やった。
この間もふと思った。どこかで見たことがあるような感覚が戻ってくる…
その時、ウジンが寝返りを打って来る。
ソリは正面を向き直り、思考も中断した。
しばらくしてまたそっとウジンの寝顔を覗く。観察を始めるとどこかから聞き覚えのある音楽が流れてきた。
高校時代にコンテストで私が弾いた曲〜、叔父さんと叔母さんの声援も聞こえる…。
ソリは呟いた。
「取り戻したいわ…あの時の時間…私の時間…」
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