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한국어
ユファ夫人の部屋で朱蒙は訊ねた。
「顔色が悪いですけど、何かあったのですか」
「いいえ」ユファ夫人は答えた。「久しぶりに父の夢を見たからでしょう」
「ハベク族の首長だった・・・?」
「そうだ。現実のような夢だった。夫余でも塩が貴重だけど、昔、ハベク族でも塩は貴重品だった。塩を百俵くれるという男に父は私を嫁がせようとした」
「それが父上ですか」
「陛下とはハベク族がハンナラ軍に皆殺しにされた後、お会いして鉄器軍に連行される途中、私を救ってくれたのです」
「ハンナラ軍はなぜハベク族を皆殺しにしたのですか」
ユファ夫人はじっと朱蒙を見つめた。
「その話は今度しましょう」
ユファ夫人はヘモスとの約束を思い出したようだ。
(朱蒙はこれからもクムワの息子です・・・)
ユファは別の話をした。
「幼少の頃、父に聞いた話では、コサン国に塩だらけの山があるそうよ。父はいつもそこに行きたいと言っていたけど、一度も行くことがなかった」
「塩はオクチョのように海に面したところに採れるのではないですか。そんな話は一度も聞いたことがありません」
「そうね。塩を求めるあまりにそういう噂がたったのでしょう」
朱蒙は塩山の話を確かめようと思い、マリたちにコサン国の人間を探すよう指示を出した。
朱蒙は召西奴に申し出た。
「アガシーに取引の話があります」
(第15話より)
召西奴はコサン国に行く話を父ヨンタバルに切り出した。
「コサン国だと? あんな遠くまで商団を率いて行くというのか」
ヨンタバルは召西奴に懐疑の目を向けた。それはウテもサヨンも同じだった。
ウテは言った。
「アガシー、行くのは危険です」
サヨンも続いた。
「何の儲けにもなりません。コサン国で売買する商品もないし、商団を連れて行く価値はありません」
「聞いただろう」
召西奴は力説した。
「私が取引を成功させれば大もうけできる上に、我が商団の発展にもつながるでしょう。私を信じて、お許しをください」
帯素は朱蒙の言葉を思い起こし、ライバル心と嫉妬心をかきたてられていた。ナロを呼び、出かけて召西奴を連れてこいと命じた。
召西奴は許可がおりたと朱蒙に伝え、それから訊ねた。
「コサン国で塩が採れるとどうして知ったのですか? 数十年間、各地を回っている父もその話は初めて聞くと言っていました」
「母が祖父から聞いたと言っていました」
召西奴が怪訝そうな表情を見せると朱蒙は説明した。
「祖父はハベク族の首長でした。ハベク族は商団の荷物を運び、その運賃で生計を立てていました。出入りしていた商人たちからコサン国の話を耳にしたのでしょう」
召西奴は頷いた。
「準備が出来次第、出発しましょう」
そこへ帯素の使い、ナロがやってきた。
召西奴はナロをにべもなく追い返した。
サヨンは召西奴の遠行に反対したが、ヨンタバルは娘の器量を試すつもりらしい。今回はウテも護衛につかなくていいというのだった。どうやら、朱蒙の度量も合わせて試してみるつもりのようである。
召西奴アガシーの危険を顧みない首長の考えがわからない、お前からもう一度この話に反対してみてくれ、とウテはサヨンに言った。
サヨンは応じた。
「召西奴アガシーの心配はしても私の心配はしてくれないのですか」
「赤ん坊の頃から面倒を見てきたのだ。心配するのは当然だろう」
「しかし、ウテ兄さんと召西奴アガシーは兄と妹でないのははっきりしています」
「こいつが」
サヨンは笑ってそこを離れた。
「お前たちも一緒に行くぞ」
朱蒙にそう言われてマリとヒョッポはがっかりした。自分たちは行かないですむと思っていたようである。オイは二人を見て高笑いした。
「それ見ろ、俺の言った通りだったろうが」
出かける支度を進めている召西奴にサヨンは、話がある、と切り出した。
この遠征を言い出したのは朱蒙と聞いて、召西奴に向かってサヨンは力説した。
「夫余の安定のために貢献し、商団も儲けるというが、それが我がゲルや商団のためになると思いますか? 私はなると思いません・・・目先の利益にとらわれず将来を見据えて行動すべきです」
朱蒙は母親のもとにやってきた。
すると暗がりでムソンとムドクが男女の戯れを行っている。朱蒙が声をかけるとムドクはあわてて逃げていった。兄妹で何をやっている、ととがめると、犬じゃあるまいし、そんなことやるわけないでしょう、とムソンは得意げに弁明した。
「しかし、ムドクはお前のことを兄さんと呼んでいるぞ」
「兄さんと呼ばれても兄妹ではありませんよ」
朱蒙は母(ユファ夫人)に会った。コサン国に行くことを伝えた。
ユファ夫人は言った。
「お前が信じているなら行きなさい。塩山の話を聞いてじつは私もコサン国へ行ってみたかった。塩が確保できたなら、塩不足で悩む夫余のためになるし、陛下もお喜びになるでしょう。いい報せが届くのを待っている」
「はい。それまで元気でいてください」
「気をつけていきなさい」
「はい」
「朱蒙や」
ユファ夫人は身につけていた指輪を朱蒙の手に握らせた。
「これを持っていきなさい」
「玉の指輪じゃないですか。こんな美しい物をどこに隠していたのですか」
ユファ夫人はかすかに微笑んだ。
「その指輪を心を寄せる娘に与えなさい」
朱蒙はモパルモに言った。
「遠征に出かけていくが、私は炒鋼法のことで頭がいっぱいだ」
「王子様。じつはお見せしたいものがあります」
モパルモは朱蒙を鉄器工房に引っ張っていった。
偶然に出来上がった鋼鉄剣を朱蒙に見せた。
「これは偶然にできたものですが、可能性が少し見えてきました。いつか必ず、炒鋼法を解明して見せます」
牛加のソリョンはヨミウルを慕っている。ソリョンは言った。
「宮は重苦しい気運に覆われています」
それを聞いて、ヨミウルはピョリハが朱蒙の前で気を失ったことを思い出した。
ヨミウルはユファ夫人のもとを訪れた。部屋を訪れていた金蛙王は、日をあらためて来るように、と伝えようとするが、ユファ夫人が、陛下、お会いします、金蛙王に許しを願った。
ヨミウルは二人の前で、始祖山のタムル弓が折れていたという話をする。
「タムル弓は数百年を経た神器。陛下も弦を張って見られ、よくご存知のはず。タムル弓は人力では折ることのできない頑丈な弓。それを折った者は夫余の運命に暗雲をもたらす者です」
金蛙王は答えた。
「そのような言葉でまたこの国を混乱に陥れるつもりか。タムル弓は長い歳月のせいで自然と折れたのかも知れぬ。それほど不吉だと心配を覚えるなら、神宮で解決するがよい」
「陛下、なぜそのような事をおっしゃるのです。不吉な前兆を感知して未然に防ぐのが夫余の将来を心配する神宮と神女の務めです」
「夫余の将来だと! よく聞け。今後、夫余の将来は神宮でなく王であるわしが率いる。よく心得よ」
ヨミウルは四出道の神女たちを集めるよう指示を出す。天祭を行うことを神女たちに伝える。
天祭は子羊の血を生贄に厳かに始まった。王と神宮の対立を心配して臣下たちに激震が走った。
「夫余はいったいどうなるのだ!」
サヨンの忠告に悩んだ召西奴は最後の最後で結論を下し、サヨンに伝えた。
「私は朱蒙王子様を武器にする。それは塩より強い武器になるはず」
コサン国への出発の準備を整えた者たちの前でヨンタバルは宣言した。
「コサン国との交易を開拓し、取引が成立したら、我が商団の大きな発展につながる」
そして、召西奴に向かって言った。
「この遠征はお前が決断をくだした。責任は重大だぞ」
「わかっています」
召西奴率いる商団は出発した。
心配するウテにヨンタバルは言った。
「あの娘は大きな世界に出て行くべきだ」
見送りの列にはプヨンの姿もあった(プヨンの心配そうで寂しそうで悲しそうな顔はいじらしい)。
トチはハンダンを相手に気炎を吐いていた。
「俺がそんな大馬鹿者に見えるか。ヨンポを利用して、俺はしゃぶれるだけしゃぶってやるのさ」
宮の女を誘い口説いているヨンポを見て宮廷使者は呆れた。
タムル弓の件で少しずつ帯素とヨンポの間は少しずつ亀裂が入りだしているようだ。
帯素はヒョント城の情勢を聞きだすため、ヨンタバル商団を訪れた。そこで召西奴がいないことを知る。ヨンタバルは召西奴が朱蒙と遠征に出たことを教える。ついでで二人の馴れ初めを語る。
召西奴の遠行は順調に続いた。夜が来て、宿営が始まった。
朱蒙は一労働者として小屋の外でオイたちと食事をした。召西奴が誘っても小屋には入らなかった。
朱蒙のことが気になる召西奴は朱蒙のそばにやってきて焚き火を囲んだ。
(召西奴の感情が素朴に伝わってくるこの場面は非常に好きである)
「お休みにならないんですか」
「寝付けなくて」
「肩の荷が重くてですか」
「違うといえば嘘になります。反対を押し切って出かけてきたけど・・・手ぶらでは帰れません」
「アガシーはきっとやりとげますよ」
「何を根拠に」
「そのへんの男よりよっぽど頼もしい。始祖山に行った時、お前みたいのは十人倒せるとおっしゃった。覚えてますか。私は情けない奴と言われた」
「だってそう見えたのだもの」
「あの時はね・・・今もそうですか」
召西奴は微妙に笑った。
「あの時はほんとにそう見えました。恩人に対する礼儀も知らず、臆病な上におしゃべりで」
「ええ、あの時はね。今もそう見えますか?」
「そうね・・・ずいぶんましになったけど・・・テソ王子に比べたらまだまだのようね」
朱蒙はため息をついた。
「兄上には勝ち目がない」
「本気でそう思ってるとしたら本当に情けないわ」
二人は見つめあい、笑い合った。
そんな二人を後ろでケピルとサヨンが眺めていた。
ケピルはサヨンに賭けを切り出した。
「アガシーが朱蒙王子に気がある方に塩五升。お前は帯素王子でどうだ」
「どうせなら、塩一俵でどうです」
ケピルは呆れて行ってしまった。
神宮の天祭は続いていた。王妃は天祭をとめようと動いたが、ヨミウルはいうことをきかない。王妃は陛下とヨミウルの関係悪化を心配するが、帯素は陛下の立場を支持した。
召西奴率いる商団は賑やかなヘンイン国の町に入った。食堂で食事をしながら、朱蒙は地図を広げた。旅程のことが常に頭にあるようだった。
翌日の行程について話し合った後、朱蒙らは眠りについた。夜が更けるのを待って匪賊が召西奴の部屋を襲撃した。
武器取引の際、いつか召西奴の前で屈辱に塗れた将軍の手の者たちだった。彼らは匪賊に成り下がっていたのだ。
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