戦国時代を生きた女は男の影のようなものであった。概して男の運命に沿って生きた。平たく言えば川の流れに乗って生きた。本体がなくなれば影はそこにとどまりようがない。夫が戦死したり早死にすれば出家するか隠居の道を取らざるをえなかった。その後の身の振りかたについて、彼女たちにどれだけの思考や決断が許されていたかは不明だが、多くの女が御仏のもとに身をゆだねるといった俗世を離れた生き方を余儀なくされたのである。
それが時代の姿であったのであろう。
しかし、お市や淀君の生き方を眺めてみると、一見、男の運命に沿っているように見えながら、そうでない強い意志の働きを僕は感じる。特に我が子秀頼と共に自らの生を全うした淀君には運命をこえた悲壮感のようなものさえ覚える。
母お市から受け継いだ血というべきであろうか。
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