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韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第5話(1)
Korean drama "You're Beautiful" Episode 5 (1)
シヌは二人を見つめたまま動かない。
「兄貴。テギョン兄貴はコ・ミナムがどうしたのか理由を知ってるのかな?」
ジェルミが言った。
「だろうな。テギョンはある程度事情を知ってるかも・・・」
「かも・・・?」
駆け寄っていこうとするジェルミをシヌが制した。
「しばらくそのままにしておこう」
「・・・?」
ジェルミはテギョンとシヌをいぶかしげに見やり、二人は変だ、と一人苛立ちを隠せない。
二人の前でテギョンはいたわるようにミニョの髪を撫でた。
ミニョの辛い気持ちを思いやりながら、子供の頃の記憶をそこに重ねてみるのだった。
しかし、その過去を振り切って自分は強くなった・・・。
「もう泣くな。これ以上泣くと知られてしまうぞ」
涙をこらえながら、ミニョは何度もテギョンに謝る。しかし、こみ上げる涙と嗚咽は抑えられない。
「ミナム」
シヌが呼びかける。
二人は顔を上げる。バツが悪そうに立ち上がる。
「どうした? 大丈夫か?」
ジェルミも続いて訊ねた。
「コ・ミナム、何があったんだよ」
シヌはテギョンに訊ねた。
「ミナムに・・・何があったんだ?」
「緊張から解放され、一気に感情が高ぶったらしい」
テギョンはコ・ミナムを見た。
「コ・ミナム、もう泣くな」
ミニョは涙をこらえて頷く。
そこへアン社長もメンバーを探してやってきた。
「こんなとこにいたのか? いやーっ、今日はほんとよかった。よかったぞ」
テギョンに歩み寄り肩を叩いたが、そこでミナムの様子がおかしいのに気付いた。
「何だ? いったい、どうしたんだ?」
シヌが答える。
「プレッシャーから解放され、緊張が緩んだみたいだ。それをテギョンがなだめてた」
アン社長はテギョンの肩を叩いた。
「ほほう・・・お前たちはもう・・・チームワークもバッチリのようだな。ほら、ミナムのメークを直してやれ」
待ってましたとワンがミニョに駆け寄る。
「あらあら、ボロボロになっちゃって・・・」
アン社長は得意げだ。
「イベントはまだ終わってないのに、早くもミナミに取材が殺到してるんだ。ほら、早く準備だ」
「行こう」
ワンはやさしくミニョを促す。
ミニョらが消えた後、テギョンとシヌは冷ややかな目を向け合った。ミニョを挟んで火花を散らしてると感じ取ったジェルミは心中穏やかでなかった。
ワンは言った。
「フニからお母さんのこと聞いたよ」
「泣いてはいけないのに・・・すみません」
「続けて出られそう?」
「やるつもりでいます」
頷くミニョに横槍が入った。
「それは無理だ」
振り向くとテギョンが来ている。テギョンはミニョに歩み寄った。
「そんなに腫れた顔で、今度も俺にいじめられたと言うつもりか?」
ミニョは決然と立ち上がった。
「やります」
テギョンは受け付けない。
「連れていけ」
ワンに指示を出す。
「直接、話が聞きたくてとてもインタビューに応じる気分ではないはずだ」
とポケットから携帯を取り出して渡す。
「早く行け」
「テギョンさん・・・」
ミニョの目からまた涙が溢れ出した。
「ありがとうございます・・・!」
ワンが言った。
「社長にはどう説明するの?」
テギョンは答えた。
「俺から話す」
「記者たちには?」
テギョンは考え込んだ。
「ここから脱け出るには変装でも」ワンはふいに喜悦をみなぎらせた。「そうだ。ミナムでなくなればいいんだ」
一人頷きながら言った。
「いい作戦がある」
ワンはミニョを促した。
(続く)
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