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雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「アイリス」第15話 感想

 
 北朝鮮代表団の責任者として韓国ソウルに滞在していたヨン・ギウン中央委員が謎のスナイパー、ピックの手で始末された。心臓を撃ち抜かれ、あっけない最期だった。
  ヨン・ギウンはカン・ドチョルらをテロ隊として韓国にひそかに送り込む一方、ペク・サンと会って対等に話したり、部下のチョリョンを「IRIS-アイリス」に加わるよう脅している時は大物感が漂っていたが、あっさり始末されてみると、彼も「アイリス」にとって単なる捨て駒のひとつでしかなかったようである。
 ペク・サンも裏切り行為が大統領配下に知られるところとなり、身柄確保に向けて動きが始まった。事態は急展開となって、ヒョンジュンらも核爆弾のありかを探すのに忙しくなるが、「アイリス」の実行部隊の動きも拍車がかかってくる。
 クライマックスも近づくにいたって膨らんでくる謎は二つ。
 チェ・スンヒとピックの本来の姿についてである。スンヒはヒョンジュンとの恋によって、組織に従属する人間としての役割を果たせなくなってしまうが、ペク・サンは彼女の安否に必要以上気を遣い、彼女の命が危なくなると上部組織に連絡をとって彼女の身の安全を図るほどなのである。
 ピックも謎に包まれている。ヒョンジュンを狙っていた時は、上から下された命令を忠実に実行する殺し屋兼情報収集屋と見えたが、ヨン・ギウンを狙撃するにいたって、「アイリス」首脳部直属のエリートである可能性が出てきた。冷血人間というより、彼の地位は単なる殺し屋ではないのではないか。ヨン・ギウンの先行きを見切ってさっと手を下したところにそれが出ている気がする。
 何気ない場面だが、スーパーで買い物するペク・サン夫妻をそれとなく監視していたところにもそれがうかがえるのだ。決定的な何かの判断は彼自身が行っているとしか思えない。単なる殺し屋と思えないところはそれである。
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