「商品撤去」「二転三転する説明」「経営がどうのこうの」「賞味期限切れ」・・・食品メーカーとしては、もちろん問題。だけど食品リスクで考えれば、賞味期限を一日過ぎた食品がそれほどキケンなものなのか?って考えるとそれほどじゃないだろうって気がしたんだよね。むしろ、「食品衛生法の規定の10倍、社内基準の100倍の細菌が検出された洋菓子「シューロール」を出荷」の方が大問題じゃないか・・・って思ったんだけど、意外なほど、マスコミ報道で触れられていないんだ。
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「FoodScienceプレミアム」で松永和紀さんが書くのを心待ちにしてたんだけど、今日アップされた「松永和紀のアグリ話●何が重要なのかか分からない雰囲気報道にご注意」によれば、「洋生菓子の最近基準は1gあたり10万個とされていて、今回のシューロールは何と640万個。それも出荷時の数値なのだから、店頭で販売された時点ではどれほどの数値になっていたのか。一般に食用に供することの出来る「可食限界」が一般には、100万個から1000万個/g。それ以上の腐敗の起きる数値が1000万個から1億個/g程度」だというから、とんでもない細菌汚染だったってことになる。松永さんは「はっきり言って、社長の辞任とか経営苦境などと言っている場合ではない。これまで働いてきた人たちには大変気の毒だが、「もうこの会社に食品を作ってもらっては困る」というレベルの話だと私は思う」と書く。
やっぱり・・・。本当に伝えるべき情報の優先順位がヘンじゃないかって思ってたけれども、松永さんのコメントにわが意を得たりって気がする。何でこういう重要なことをマスコミは伝えてくれないのだろう。雰囲気ばかりの報道の洪水にもううんざりだ。