薄い厚みでも優れた断熱性能
硬質ウレタンフォームはプラスチックフォームの中で最も優れた断熱性能を有しています。これは独立した微細な気泡の中に熱伝導率が極めて小さいガスを閉じ込めているからです。
この為、硬質ウレタンフォームは他のプラスチックフォーム(ポリスチレン・ポリエチレン)や無機系断熱材(グラスウール・ロックウール)に比べて、経済的な厚みで優れた断熱性が得られます。
建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォームの熱伝導率(23℃)W/(m・K)ウレタンフォーム工業会推奨設計値 ( )内はアキレス社測定値
JIS A9526 A種1 0.034以下 (0.032) エアロン-FR-NF
JIS A9526 A種2 0.034以下
JIS A9526 A種3 0.040以下 (0.034) KHフォーム
JIS A9526 B種1 0.026以下 (0.022) エアロン-R、FR、FR2
JIS A9526 B種2 0.026以下
目地等隙間の無いシームレスな断熱層
従来の断熱工法では避けられなかった目地は、熱や水蒸気の侵入を招き、結露、熱ロスの大きな原因となっていましたが、スプレー工法では、目地等隙間の無いのないシームレスな、連続した断熱層・気密層の皮膜が複雑な形状の構造物に対しても現場で形成できます。
どんな材料にも強力に接着
硬質ウレタンフォームには、他の断熱材料にはない自己接着性という優れた特長があります。これは、接着剤を使わなくとも、金属・合板・コンクリート等の対象物表面に直接発泡することにより、対象物に強く接着した断熱層をつくることが出来るということです。
なお、対象物の表面にあらかじめプライマー塗布などをしておけば、さらに強力な接着が可能です。また独立気泡で構成されているため,吸水・透湿はほとんどありません。但し、ポリプロピレン、ポリエチレン、フッ素樹脂、シリコーン、ワックスなどとは一般の接着剤と同じように接着しません。
様々な被着材料と硬質ウレタンフォームの自己接着力(N/cm2)
コンクリート・・・・・・・・・・25
鉄板・・・・・・・・・・・・20
亜鉛鉄板・・・・・・・・・・20
木(合板)・・・・・・・15
アルミ板 ・・・・・・・15
FRP ・・・・・・・・・15
ステンレス・・・・ 10
この数値は表面材との親和性をあらわすものです。
優れた耐熱性・耐薬品性
-70℃~100℃と幅広い温度範囲で、使用することが出来ます。また、酸やアルカリ、油にも強い性質を持ち合わせています。
まるで走る工場のような作業車
シックハウスと硬質ウレタンフォーム現場発泡
硬質ウレタンフォームは原材料にホルムアルデヒド、クロルピリホスは使用していません。また、平成15年7月1日施工の改正建築基準法「シックハウス対策」において、硬質ウレタンフォームはホルムアルデヒド発散建築材料(国土交通省告示第1113号)の告示規制対象外となっていますので、使用面積の制限を受けることなくご利用いただけます。
(告示規制対象外の建材は、F☆☆☆、F☆☆☆☆の表示をする必要がありません。)
優れた難燃性
エアロン-FR-NF JIS A 1321難燃3級適合
エアロン-FR JIS A 1321難燃3級適合
エアロン-FR2 JIS A 1321難燃2級適合
よくある質問集
Q:スプレー発泡により断熱施工をする場合、1回の吹き付け厚さはどれ位が適当ですか?
A:ワイヤーゲージ等に依り随時測定しながら吹付け施工しますが、1層の吹き上げ厚さは、30mm以下とし、総厚さが30mmを越える場合は多層吹きとします。ただし、1日の施工厚さは、80mmを超えないものとします。あまり厚くし過ぎると発熱反応による熱の蓄積で内部にスコーチが発生し、燃焼する危険性があります。又、施行面のクラック(割れ)の発生要因ともなります。
Q:スプレー発泡をする時、下地の温度、汚れはどのような影響がありますか?
A:スプレー発泡施工する下地面に汚れ、油分が付着している場合、下地面の温度が低い場合、あるいは充分乾燥していない場合は、スプレーしたフォームの充分な接着力が得られず、剥離を起こす原因となります。汚れ及び油分等の異物は充分除いて下さい。付着している水分は充分乾燥させて下さい。
Q:硬質ウレタンフォームを用いて内装制限等の建築法規に従った施工をするには、どのようにすればよいですか?
A:住宅や劇場、集会場、病院、ホテル等公共性の高い特殊建築物は建築基準法により内装制限が課せられます。従って、これらの施工を行う場合、不燃材料または、準不燃材料として認定された断熱材を使用するか、断熱材表面を法的に許可を得た不燃性材料で覆う等、内装制限(建築基準法:第35条の2、施工令第128条の3の2項から第129条まで)の基準に合格するように施工を行う必要があります。
現在のところ、不燃材料または、準不燃材料となる断熱材としては、不燃性面材と複合化されたポリイソシアヌレートフォーム認定品があります。また、断熱材表面を覆う材料としては、建設省告示第1400、1401号に記載された材料を使う必要があります。以下に告示1400、1401を挙げます。
建設省告示第1400号(不燃材料を定める件)
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第九号の規定に基づき、不燃材料を次のように定める。
建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第百八条の二各号(建築物の外部の仕上げに用いるものにあっては、同条第一号及び第
二号)に掲げる要件を満たしている建築材料は、次に定めるものとする。
一 コンクリート
二 れんが
三 瓦
四 陶磁器質タイル
五 石綿スレート
六 繊維強化セメント板
七 厚さが三ミリメートル以上のガラス繊維混入セメント板
八 厚さが五ミリメートル以上の繊維混入ケイ酸カルシウム板
九 鉄鋼
十 アルミニウム
十一 金属板
十二 ガラス
十三 モルタル
十四 しっくい
十五 石
十六 厚さが十二ミリメートル以上のせっこうボード(ボード用原紙の厚さが〇・六ミリメートル以下のものに限る。)
十七 ロックウール
十八 グラスウール板
建設省告示第1401号(準不燃材料を定める件)
建築基準法施行令(昭和二十五年政令第三百三十八号)第一条第五号の規定に基づき、準不燃材料を次のように定める。
第一 通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後十分間建築基準法施行令(以下「令」という。)第百八条の二各号に掲げる要件
を満たしている建築材料は、次に定めるものとする。
一 不燃材料のうち通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後二十分間令第百八条の二各号に掲げる要件を満たしているもの
二 厚さが九ミリメートル以上のせっこうボード(ボード用原紙の厚さが〇・六ミリメートル以下のものに限る。)
三 厚さが十五ミリメートル以上の木毛セメント板
四 厚さが九ミリメートル以上の硬質木片セメント板(かさ比重が〇・九以上のものに限る。)
五 厚さが三十ミリメートル以上の木片セメント板(かさ比重が〇・五以上のものに限る。)
六 厚さが六ミリメートル以上のパルプセメント板
第二 通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後十分間令第百八条の二第一号及び第二号に掲げる要件を満たしている建築材料
は、次に定めるものとする。
一 不燃材料
二 第一第二号から第六号までに定めるもの
Q:吹付け硬質ウレタンフォームの内断熱では結露の心配はありませんか?
A:定常計算では条件により内部結露する結果になりますが、非定常計算では内部結露しない結果が発表されています。{ 建築技術2001年10月号"RC造内断熱は結露するのか(史上最大の「濡れ衣」)":東京大学坂本教授 }実用上は日間・月間等の温湿度変動、コンクリートの吸湿性があり、内部結露の心配はないと判断されます。
結露計算方法としては (1)定常計算と (2)非定常計算の2つがあります。定常計算というのは、専門的には瞬時、瞬時で水分の移動量と熱流が材料のどの断面でも等しい状態にあると仮定した計算です。例えば、外気温度が0℃で室内温度が20℃で相対湿度が50%の状態が一昼夜続いた場合、壁の中に結露するかどうかを計算する方式だと考えて下さい。
鵜野日出男氏曰く。「最初に東京でR-2000住宅を建てる時、念のために定常計算をしました。14センチ厚のグラスウール断熱をした場合、冬期は結露の心配がないが、夏期に防湿層の裏に結露するという計算値が出た。外壁通気層さえとれば、モデルハウスでは実際には結露しなかった。しかし、定常計算上では結露する。したがって、定常計算は参考例にしかならないというのが私の体験実感。(中略)
結論だけを言えば、コンクリートと断熱材の間に隙間さえなければ東京では室内の相対湿度が60%でも結露が生じません。あの寒い旭川でも、室内の相対湿度が40%以下であれば壁に結露がしないと坂本先生は断言なさっています。」と、すなわち「コンクリートと断熱材の間に隙間さえなければ」はシームレスなスプレー工法の断熱層をイメージできます。
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石油化学が生み出した多くの製品の中でも、
卓越したクォリティを誇る素材です。
断熱材へのあらゆるニーズに応える、
優れた機能性をご提供いたします。
吹付け施工後、3秒で材料が硬化し、施工後3分で歩行が可能になります。そのことにより工期が大幅に短縮出来ます。しかも下地の凸凹に影響を受けない継目のない均一なシームレスな塗膜厚が確保できます。
使用した場合の㎡単価は、いくらぐらいでしょうか。