閑人帖

あの歌が聞こえてくる 20 A Leaf from a Tree

秋の夜長という表現がしっくりくるようになった。

夜空に冴えわたる月を眺め、ワイングラスを傾けながら・・・・・。

4年前に他界した私の兄はワインが大好きだった。しかし、しかしながら、これ程ワインが似合わない男がいるのだろうかと言うほど、ワインが似合わない男であった。理由は幾つもあったが、死者に鞭打つことになるので、ここには書かないでおこう。ただ、義姉が「笑っちゃうほど似合わないないのよねぇ」と言っていたとだけ書いておこう。しっかり鞭打ってるじゃないかぁ~。(笑)

まぁ、そんな秋の夜にはこんな曲が聴きたくなるのである。

メアリーが最も敬愛し、影響を受けた歌手はペギー・リーである。この曲では意識してペギーの歌い方に寄せているようだ。優しく放り投げるような、ちょっと気怠いような歌声が、美しく物悲しいアコースティックギターの音色と共に静かに耳朶を震わせてくる。途中から忍び寄るように流れてくるストリングスの演奏がじわーっと心にしみてくる。あまり知られていない曲のようだが、隠れた名曲と言っても良いのではないだろうか。

A Leaf from a Tree

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