my amazing castle!!!

色々な感想など。

【読書】秋期限定栗きんとん事件(上)/米澤穂信

2021-03-15 18:59:05 | 読書


小市民になりたい小鳩くんと、小市民にはなりたくない瓜野くん。そして、瓜野くんの目を介することによってますます捉えどころがなくなる小山内さん。
小鳩くんは比較的小市民だったけれど、小山内さんはあからさまに暗躍してるなぁ……。

マロングラッセの話が印象的。

上辺が本性にすり替わる。

嘘を重ねていれば、いつかそれが「本当の自分」になるのだろうか。(そもそも、それは「嘘」か?)
全編通して、健吾がかっこよすぎるよー!

そして放火犯は一体誰なのか。
さすがに小山内さんが2巻連続で犯罪を犯したとは思えないし……最初は氷谷くんが怪しいと思ったんだけど。
新聞部は全員怪しく見えるな……。

【読書】夏期限定トロピカルパフェ事件/米澤穂信

2021-03-15 17:57:26 | 読書


「シャルロットだけはぼくのもの」の小鳩くんが好き!

見た目は小学生で、一見すると儚くも見える印象の小山内さん。
そんな彼女が幼い口調のまま牙を剥くシーンの不思議な魅力に、小山内さんの「狼」な面をもっと見たくなってしまいます。(本人、本意じゃないだろうけど)

恋愛関係でも依存関係でもない、友情とも言いがたい二人の「別れ」のシーンには、切なさや苦さには届かないけれど、それに近い何かがありました。
アイデンティティの確立、ありのままの自分を受け入れたくない辛さ。いっそ傲慢でもいいじゃないかと、声をかけたくなる。

「あなたの前だと本性が出てしまう」とは、「あなたの前では本当の自分でいられる」。
互いの「狼」と「狐」を認め合えれば、かけがえのない関係になれそうなんだけど……そこにはまた、「自分」という障壁が。

「狼」と「狐」、強く見えて苦しみもがく二人の行き着く先は何処でしょうか。

【読書】長い廊下がある家/有栖川有栖

2021-03-15 17:24:51 | 読書


火村シリーズの短編集、やっぱり面白い〜!

「天空の眼」はアリスが、「ロジカル・デスゲーム」は火村がそれぞれ活躍。
キャラクターの魅力が充分に発揮されていて面白かったです。

読めば読むほど、アリスさんの生活は悠々自適だ……。(思い立ったら東北旅行)

【読書】水底フェスタ/辻村深月

2021-03-15 16:57:39 | 読書


大好きな辻村さんの作品だけれど、今回はいまいち入り込めませんでした。
蠱惑的に描写されているはずの由貴美にも、いまいち魅了されず。(最後は愛おしかったけど)
謎が明かされても「ふーん」という感じでした。

結末はあまり救いがなく、どろりと苦い。
人間一人の個性よりも地縁を重視し、犯罪すらも覆い隠そうとするのは私には理解できない。

【読書】ユリゴコロ/沼田まほかる

2021-03-15 15:37:57 | 読書


結局、美紗子の一人勝ち?
美紗子のキャラクター自体は嫌いじゃないけれど……現実感の薄い話が、最後の展開で更に違和感を感じることに。
人を殺した罪って、そんなに軽いものでしょうか。

「ユリゴコロ」という響きと装画は、神秘的で謎めいていてとても良かったのだけれど。