元気な40代の頃は仕事で動き回っていたにも関わらずお休みの日もあちこち出歩いていた。50代後半、コロナになってからなおさら 休日の生活は箱庭に収まっているかのようである。出歩くことが 昔のように楽しくない。 もしくは運動しなきゃという強制感もない。 しかしこの秋空の爽やかな日、いつもと同じように家で過ごすのはなんとなくもったいない。ちょうど イヤホンを100円ショップで買い替えたばかり。スマホでラジオを聴きながらお散歩に出かけようと思った。好きな音楽番組を聞きながら 足取りは意外と軽く目的地のチョコレートショップに到着。チョコレートドリンクを飲む。店のベンチでしばしまったり。この調子で家に帰ろう。 あたりは黄昏。いつも日中ばかりで歩いている人間なのでお店の電気がついて夕暮れの街はどこか幻想的。スマホのラジオから昔よく聞いたお気に入りの曲がどんどんかかる。それと同時に 昔出会った人々を思い出してちょっとの間タイムスリップ。なかなか楽しい散歩であった。ふと空を見上げると西の方角に薄い三日月が見える。そうか新月。物事の始まりに心が救われる。